[Turn 悪鬼]33.
「おぉ……回復系? 汎用性ありまくりじゃん。」
能力を信じ始めた彼女からは、何か交戦的な目を感じる。
(能力的に言えば真琴さんと篠崎さんの中間か……?)
真琴さんは戦闘班。篠崎さんは医療班。
だったらその間にいるこの子は何班になるんだろう……?
「えっと……今はその……二人はやられてるんですよね?」
みさきはそう言いながら武山と碓氷を指さした。
「うん。さすがに生きていると思うけど。」
「オッケー。じゃあ、その人頑張って倒しといて。」
「了解。」
と言いながらも、総司は「僕の方が先輩だよね?」と考える。
だけど、総司は気にせずに戦うしか方法はなかった。
――社員同士、殺さないことが条件だけど。
「ハッ、ついに死にに来たか。」
「そんなことないけど。」
総司はみさきに命令されて仕方なく一人で戦っているだけである。
「いいぜ。やってやる。」
総司と万号は再び能力を唱える。
一方のみさきは、やられた(ということになっている)二人に近づいていた。
「二人の感じから見るに……唱えなきゃ使えないんだよね。」
「ああ。そうなるね。」
と、突如現れた男性に声をかけられる。
唯一やられていないにも関わらず、なぜか加担してない人だ。
みさきはその男の名前を知らない。
「じゃあ、どうやって唱えればいいんですか?」
「自分の心の中に聞くんだ。そうすれば、きっと見つかるはずだよ。」
「はぁ……。」
どうやって探せばいいんだよ、とみさきは思った。
でも、それを知らない自分で見つけなければいけないらしい。
(私の能力って、何なんだろう。)
総司いわく、みさき自身は回復らしいが、それをどう使えばいいのかわからない。
おじさんに最初から触るのは嫌だったので、みさきは少し年上ぐらいのギャルに触れた。
総司は鬼。爆発野郎はその名の通り爆発を使う。
だったら、私は――。
頭の上の豆電球が光る音がした。
「……『完全修復』。」
それがみさきの能力だった。




