[Turn 明星]32.
「じゃあ、入るよ。」
総司は、前に試験をやった部屋の前まで来ていた。
総司がドアノブに手をかけようとしたその時、大きな爆発音と共にドアが吹き飛んだ。
総司はそのドアと共に吹き飛ばされ、壁に押し付けられた。
「え?…な、なにが起こったの?」
総司はすぐに立ち上がり、その部屋の中に入った。
その部屋の中には、真琴、武山、碓氷と、総司が知らない人が一人、机に座っていた。
「真琴さん。どうしたんですか?」
「爆発系の能力者だ。武山と碓氷はやられてしまった。」
まだいまいち状況が読み込めていないみさきは、総司の後ろについてきていた。
「ほんとに能力ってあったんだ。」
「信じてなかったの?」
「非科学すぎてそんなに信じてなかった。」
真琴は、総司の肩をちょんちょんと突いた。
「なんですか?」
「ちょっと耳貸して。」
総司は真琴の方に耳を傾けた。
「あの人はうちの社員の万号 活鬼、実力的に言えば、社長の次に強いと思うよ。」
「なんでそんな人を犯人役に選んだんですか。」
「その子の能力がどんなものか調べるためと、君の実力がどこまで通用するか調べたいのさ。」
「………わかりました。」
「じゃあ、てきとーに突っ込んできてくれ。頼んだよ。」
「はい。」
総司は深呼吸をした。
「なんだぁ?次はお前が相手かぁ?」
「そうだ。」
「楽しませてくれよぉ?」
「はぁ、能力『幽遊戦鬼』」
総司の頭から一本の角が生えてきた。
「能力『紛弾爆輪』さぁ、始めようか。」
真琴は、戦っている二人をみさきと一緒に見ていた。
そのとき、あることに気がついた。
「扉が、直っている?」
先程の爆発により破壊されたドアが、なぜか直っていたのだ。
(まさか、これがこの子の能力なのか?そもそもおかしかった。この子を見つけたのは鬼に襲われた店の中だった。なのにも関わらず、この子はほぼ無傷だった。その時から能力が使えていた?いや、ありえない。使えていたなら能力を見た時にあんな反応になるはずがない。ということは、)
「能力の暴走か。」
「?…なにか言いましたか?」
「君の能力、わかったよ。」
「え?…ほんとですか?」
「うん。君の能力は、『触れたもの、もしくは自身の傷を直すことができる能力』だ。」




