[Turn 悪鬼]29.
三日に一度ぐらいの頻度で来る仕事、鬼退治に今日も総司たちは追われていた。
今回の依頼も、いつも通り普段のニュースから察してきたものだ。依頼ではないので、当然カネは発生しない。
「ちゃんとした依頼の形で届けてくれたら、カネが発生するんだけどなぁ。」
と運転しながら武山が言う。
「仕方ないことだ、諦めてくれ。」
と真琴さん。
「二人とも、行き過ぎないでくださいね。」
と総司。
「あれはケンカにはならないよ! きっと二人は言いあうだけ‼」
と超ポジティブな碓氷。ただ、ケンカと言いあいの意味はほとんど同じだ。
以上四名が、戦闘班として働いている身である。総司の入隊以降から、それに変化はなかった。
「まあ、まだ近いだけマシじゃないですか。」
と総司は言った。武山以外の二人は同意する。
この半年で、様々なことがあった。
今まで埼玉に籠っていた総司が、初めて沖縄に飛行機で飛んでいったほどだ。ついでの沖縄旅行はめちゃくちゃ楽しかった思い出がある。
「ああ、今日は一キロもないからな。車で行ったのも謎なくらいだ。」
「ついでに買い出しとか言い出しそうな人がいるから入念に準備しただけです。」
真琴さんの言葉に武山がきっぱりと言う。しかし真琴さんによる突然の買い出しは日常茶飯事なので武山の考えには大賛成だった。
そして現場に着く。
「いや~、こんな関わりあるところで鬼が出るの、いつぶりだったっけね?」
「さあ……でも、弓良君が入る前ではあったと思うよ。」
今回の依頼を聞いたとき、総司は驚くしかなかった。それは鬼の発生場所がいつもの買い出し場所だったからだ。場所はいつも目にする商店街。……つまり、人の命がたくさん奪われる可能性があるということだ。
「とっとと片付けるぞ。」
総司たちは大きく頷いた。
――――そして、あっけなく倒した。
が、本当の衝撃はここからだった。
「え? なんで……?」
総司はいつもは見ない光景を目の前にしていた。
総司はそれに指をさす。
「なんで、人が…………?」
そこにいたのは、ぐったりと横になって倒れている女の子だった。




