[Turn Kinsei]2.
「能力?」
「うん。……あ、もしかして、知らないの?」
「はい。」
「あちゃー、面倒なことになっちゃったなぁ。」
総司は、能力ってなんなんです?と、聞いた。
「能力とゆうものはね、特定の人間が持つ、普通の人とは違う、不思議な力のことを言うんだ。」
「へぇー。」
「…まぁいい。ちなみに僕の能力は、『神ノ恵』、骨折程度の怪我ならすぐに治る。」
「化け物じゃないですか。」
「それが能力だからね。」
「それで、僕にも能力があると言うんですか?」
真琴は即答した。
「うん。あるよ。絶対ね。」
総司は、僕にもあんな能力があるんだなぁ。と、思った。
「あ、そうだ。総司君。君も鬼探しに協力してくれないかい?」
「え!?僕が!?」
「そうそう、お金は払うからさぁ!ね?」
「えー。………ちなみに、おいくらですか?」
真琴は電卓を取り出し、カタカタと、数字を打っていった。
「これくらいかな。」
総司は、真琴が出した電卓を見て、数字を数えた。
「一、十、百、千、万、………」
「どうかな?」
総司は即答した。
「やります!やらせてください!」
その後、総司と真琴はとある工場に向かった。
「本当にこんな場所に鬼が来るんですか?」
「ああ、来るよ。絶対。」
「来たとして、勝てるんですか?」
「ああ、勝てるよ。」
真琴の能力的に、勝算は少ないと、総司は思った。
「いままでの鬼の被害者の証言によると、転んでしまって、傷に絆創膏を貼ろうとしたら、目の前に鬼が、煙のように出て来たと言う。」
「…?」
「そして、二人目は、車両事故が起きてしまって、意識が朦朧としている中、外を見るとそこには、鬼が立っていたと言う。他の被害者からの証言を聞いてある共通点を見つけた。」
「共通点?」
「そうだ。その共通点とは、どれも怪我をしていることだよ。」
「じゃあ、鬼は、怪我をしている人の場所に集まるってゆうことですか?」
「ちょっと違うかな。」
真琴は自分の指を傷つけた。
「鬼が来るんじゃない。とある人間が鬼になる。鬼の正体は、君だろう?総司君。」
「え?」
総司が真琴の血を見た瞬間、総司は急に苦しみ出した。
「やはり鬼の正体は君だったんだね。」
総司は、全長四メートルほどの大きさの鬼になっていた。
「グガァァァア!!」
鬼は、真琴に襲いかかり、首を掻っ切った。
「はぁ、能力、『神ノ恵』どれだけ傷つけようが無駄だよ。」
真琴の首が瞬時に元通りになった。