[Turn 明星]26.
「鬼化の条件をもっと詳しく説明してくれないかな?」
「すまねぇがそりゃあできねぇ話だ。俺だって詳しくわかっちゃあいねぇ。」
「そっか。」
「いや、待てよ。たしか、ウイルスを感染させる条件みたいなもんはあったはずだ。」
「条件?」
「ああ、ちょっと待っていてくれ。」
富倉は部屋にあった本棚から、一冊の本を取り出した。
「こいつは、この計画においての計画書みてぇなもんだ。たしかこんなかに書いてあったはず。」
富倉はその本を開き、条件を探しだした。
「えーと。一つ、能力者じゃない者。二つ、二歳未満である者。三つ、死の恐怖を知っている者。だとよ。」
「なるほどね。ありがとう。」
「なぁ、これから一対一でやらねぇか?」
「そうだね。そうしないと、そちらがボスに殺されちゃうもんね。」
二人は、構えた。
「さて、始めようか。」
「いつでも来なよ。と言っても、君の攻撃が通用するかは知らないけど。」
「ほざけ、重力で押し潰してくれる。」
「いったんタンマ。」
「どうした?」
「君は、能力名が何の為にあるのか知っているかい?」
「知らん。」
「能力名とは、その能力が暴走しないようにする為のリミッターの様な物なんだよ。」
「なにが言いたい?」
「止めて悪かったね。さぁ、始めようか。能力半覚醒どっからでもどうぞ?今の君じゃあ僕に攻撃を当てることも、指一本触れることさえできない。」
「そうかい。潰れろ!」
富倉が能力を発動した瞬間、そこに、新一はいなかった。
新一は、富倉の後ろに移動していたのだ。
「僕の半覚醒の条件は、一つ目、本体が大き過ぎない部屋の中にいること。二つ目、その中にいる人数が五人以下の時だ。」
「てめぇ、その能力は、いったい何なんだ?」
「僕の半覚醒に名前をつけるとしたら、『時間鈍化』僕は、この時間軸にある全ての時間を遅くすることができる。射程範囲?そんなものはない。それにもちろん、時間が遅くなっても君達が気づくことは決して無い。」
「半覚醒か、おもしれぇじゃあねぇの。ならこっちは、『永遠空間』俺のとっておきだ。」
「ブラックホール?」
「ちなみに、この球体の中がどうなっているのか、俺でさえよくわからねぇ。だが、この中に入って、帰ってきたやつを俺は知らねぇ。」
二人が激突しようとした時、部屋の扉が勢いよく開いた。
「お前たち、なにやってるんだ?」
そこには、社長とその社長に引きずられている四之宮がいた。
「あ、社長!社長もやる?」
「やらん。何でお前たち、ゲームをしているんだ。」
新一と富倉は、話をしながら、格闘ゲームをやっていた。
「あー、ボス負けたんすね。」
「もー、なにやってるのさぁ、富倉君。」
「ゲームっすよ。客人はもてなせって言ったのボスじゃあ無いですか。」
「戦えって言ったろう!?」
「戦ってますよ?格ゲーで。」
数秒、部屋の中はすごく静かになった。
「なぁ、四之宮。もう帰るがいいか?」
「ああ、もう帰ってくれ。」
四之宮は、ぐったりとしていた。
「よし、新一、帰るぞ。」
「はーい。」
二人は雑用係に帰るのだった。




