[Turn 悪鬼]15.
総司は依然理解が追い付かなかった。
武山の言っていた以上に、恐ろしい内容だったからだ。
「……じゃあ、その。『能力社会』っていうのは嘘なんですか?」
「それって、一体誰から聞いたんだい?」
「武山さんからです。真琴さんに連絡してこちらに来たときに『鬼と人間の共存によって……』と教えてくれました。」
「まあ、それも合ってはいる。だが、過程であって真の目的ではないな。武山には裏世界殺屋についてもう一度教育させておく。」
きっと、武山は今の総司のように深夜三時に呼び出されて何時間も講義を受けるのだろう。
ご愁傷さまです、と思うしかなかった。
だが、総司にはもう一つ疑問が残っていたので、それを解決するためには武山の後の苦労など一秒で忘れる必要があった。
「それと、『裏世界を創った』とは……?」
「そのままの意味だよ。あいつらが、僕たちの敵である『鬼』を創り出した。」
「え……?」
「おそらく、創ったのは裏世界殺屋のボスか幹部だろう。……裏世界を消滅させる方法はよくわからない。
『鬼ノ書』で裏世界に行って根絶やしにするか、その創作者を倒すのか、はたまた別の方法があるのか……。裏世界殺屋は強いから、今は『鬼ノ書』を探す方法に落ち着いている。」
総司にはさっぱりだが、簡単にまとめれば、「『鬼ノ書』を手にして裏世界に行くか、『裏世界殺屋』の敵を倒すことで裏世界は壊れる可能性が高い」ということだろう。
「そして、君は能力的にも戦闘班になることは確定だろう。……だがそれは、裏世界殺屋との戦闘も覚悟し、御社に忠誠を誓って命を賭けることと共にある。最後に聞こう。――――君に、できるか?」
総司は息を呑んだ。




