[Turn 悪鬼]13.
そして、何故か行きのメンバーに一人追加された状態のまま、総司たちは会社に戻った。
餓死寸前の状態でなぜかスカウトされ、能力について知り、知らぬ間に試験を受けさせられ、篠崎に呼ばれて物騒な仕事現場を目の当たりにし、それに加えて依頼が来て謎の佐野口という奴も来る。
今日は怒涛の一日だったと総司は振り返った。
もう真っ暗なのは会社の上にある地上をみてわかる。綺麗な星空が浮かんでいた。
「……もう十九時か。依頼が来ない限りは今日はもう休むといい。」
碓氷と武山は真琴から退勤の知らせを受けると、急いで地下に戻っていく。
「総司君にはまだ部屋を案内していなかったね。今から教えるから、ついてこい。」
総司は「はい。」と声を出した。
最初に会ったときのように、総司は真琴の後をついて行った。
「ここが君の部屋だ。」
そうやって案内されたのは、ホテルの一室かのような場所だった。
左は誰の部屋にもなっていなそうだが、右には「碓氷」と書いてあったので、彼女の部屋なのだろう。
自分の部屋と案内されたところにも、「日松川」と書かれたネームプレートがかけられている。
銀色のプレートで、とても綺麗だった。
「部屋にいるときに君に急用ができたらチャイムを押す。音はなるはずだから絶対に反応をすることだ。」
総司は頷いた。
「じゃあ、おやすみ。」
「……おやすみなさい。」
真琴さんが「おやすみ」と言うのはなんかおかしいなぁ、と思いながら、総司は待ちに待った新たな部屋のドアを開ける。




