顔合わせ②
席につき、しばらくそこには気まずい雰囲気が流れた。その中で赤面している俺とリアナ。2人とも下を向いているが、時々お互いを見て目があったらそらす。この動作をずっと繰り返していた。
その後、親たちの図らいで2人っきりになった。
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「あ、あの……。エリアード様、?」
あまりにもの可愛さに昇天しそうになってた俺を天使が呼び止めた。っていうか、相手は10歳だよな。そして俺の前世は14、15だ。法律的にどうなんだ。そういえば俺は今は11歳か。なら合法……?そんなことを考えると天使が俺を見つめてる。
「どうかされました?」
「あ、いえ……。あ、あの、さっき言ってた可愛いって本当ですか……?」
上目遣いで照れる天使が目線を寄せてきた。リアナ可愛すぎ。ほんと天使。結婚したい。そういえば俺、婚約者だ。やった!!
「はい。」
俺がそういうとさらに顔を赤くする。りんごみたいだ。可愛い。
そういえばお父様が婚約者の話を出した時、
「リアナ様と二人っきりになったら、プロポーズしろ。申し訳ないが、お前があの方を気に入っても気に入らなくても政略結婚は貴族として生まれた義務だ。」
って言ってたな。政略結婚万歳。
しばらく脳内でプロポーズの言葉を繰り返した。そして俺は深呼吸をして、リアナに向かい合った。
「リアナ様、俺が幸せにします。だからどうか一生そばにいてくれませんか。」
リアナの透き通るような水色の目が俺を見つめた。その時ちょうど風が吹き、サラサラの銀色の髪の毛がなびく。何と幻想的なシーンだろう。写真撮りたい。
「……っ、はい!」
あぁ、政略結婚なのだから分かり切ってきた答えだがやはり嬉しい。俺はリアナを思いっきり抱きしめた。