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顔合わせ①
何の偶然か今日はリアナに初めて会いに行く日だ。朝からおめかしをさせられ、正直疲れた。だが、リアナに会えることが嬉しすぎてそんなこともどうでもよく思える。
確か、リアナはエリアードと初めてあった時彼に一目惚れをしたはずだ。
「今回もちゃんとそうなればいいなぁ……。」
幼少期のリアナってどういう感じなんだろうなー。可愛いんだろうなー。期待がどんどん広がる。
「エリアード。婚約者に会うのがそんなに楽しみか?」
「はい!!お父様!!」
「あらあら。張り切っているわね。」
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「こちらがお前の婚約者のリアナ・ワイト様だ。」
実際にリアナを目の前にして、俺は言葉が出なかった。
「可愛い……」
それが自分の言葉だと分かるまで時間がかかった。気づいた後、俺は恥ずかしくてすぐに謝った。リアナの気分を害したのではないか。
そんな心配をしながらリアナの方をチラッと見たら彼女の顔は赤くなっていたのだ。照れているのか少し涙目だ。その仕草に俺の思考は停止した。
可愛すぎるだろ。