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覇龍戦断リュウグウオー  作者: ムネミツ
太陽赤龍グレンナーガ編
6/24

第六話 その龍、赤く、熱く


 ベアトリスが守を捕まえて、腐海獣達に立ち向かう組織を立ち上げた頃。

 広大な宇宙を舞台に胴体が龍の頭をした赤いロボットがおぞましい紫色の

ミノタウロスのような腐海獣達を相手に舞う様に飛んでは敵の頭を踏み砕き

炎が燃え盛る拳による突きで敵の胴体をぶち抜いて粉砕させるはの太立ち回り

を繰り広げていた。


 ロボの名は太陽赤龍グレンナーガ、地球の宇宙と空を守護する龍神の化身。

 そのコックピットの中はマーレナーガの変形後と同じく丸い舞台だ。

 そしてグレンナーガのパイロットは何者か?


 髪は赤のポニーテール、肌は白く瞳は青い小柄な美少女。

 纏う装束は上下赤の拳法着、彼女の名は赤春華(チー・チュンファ)

 赤き龍の加護を受けし美少女拳士だ。

 「破っ!」

 春華が残心を決めるとグレンナーガを取り囲んでいた腐海獣達が

一斉に爆散した。

 「地球を離れて幾年月、故郷の風が恋しいわ」

 台湾で拳法の道場を営む家に生まれた春華、幼い弟を鍛えつつ

女子高生生活を満喫していた彼女はある日突然空に浮かぶ赤き龍

を目撃し見初められた。


 龍は春華の家を代々守る守護龍グレンナーガ、自分と共に戦う戦士が

生まれるのを待っていたと言う。

 春華は冒険心が強い少女であった、彼女はグレンナーガの求めに応じて

その日の内に地球を飛び出した。

 「使命は受け入れて戦って来たけれど、勢いだけで家出しちゃったのよね」

 後悔の溜息をつく春華、下手をすると故郷に家も家族もない可能性がある。

 「でも、帰らないと行けないなら仕方ないわ覚悟して帰るわよ!」

 自棄になりグレンナーガを龍形態にして地球へと帰還するのであった。


 広大な宇宙空間を赤き龍が翔ける、目指すは青き故郷。

 「え? グレン! 何で日本に向かうの?」

 台湾ではなく日本を目指すグレンナーガに春華は驚く。

 「日本にグレンの姉弟がいて待っている? それならそっちが先で良いわ」

 グレンナーガのテレパシーで理由を知った春華は納得した。


 彼女とグレンナーガは、宇宙に散らばるデブリを焼き払い大気圏をものともせず

に地球の波際市へと降り立った。

 

 唸りを上げ、赤き龍が空から舞い降るという異常事態にも関わらず春華達は

誰にも邪魔されず騒がれずに地球へと帰還した。

 

 「中学の卒業旅行以来の日本、法律破りまくってるけれど仕方ないわね」

 自分が密入国をしている事を自覚しつつ春華はとある施設の前に降り立った。

 グレンナーガはいつの間にか姿を消していた。

 施設は白い五階建てのビルだった、入り口には見張りの兵士がいて

壁には様々な言葉で『地球防衛組織ナーガズネスト』と書かれていた。

 

 「な! カンフー着の少女が現れただと!」

 施設の見張りの兵士が突然出現した春華に驚き銃を向ける。

 「待って、話を聞いて頂戴! 地球は狙われてるの!」

 春華は両手を上げて兵士に訴える。

 「そんな事は知っている、君は誰だ?」

 銃を降ろさないが会話はする兵士。

 「私の名は紅春華、グレンナーガって言うロボットのパイロットよ」

 自己紹介をする春華に兵士は驚いてヘルメットのインカムに叫ぶ。

 「大至急ベアトリス様に伝えてくれ、グレンナーガのパイロットが現れた!」

 兵士は早口気味に報告すると、銃を降ろした。

 「お待ちしておりました、ナーガズネストへようこそお通り下さい!」

 兵士は春華に施設へと入るように腕で道を示す。

 「ありがとう♪」

 案内に従い、春華は施設の中へと歩きだす。

 入った施設で彼女が色々と驚くことになるのは、この後のお話。



グレンナーガ編です、もう少し続きます。

次回、主人公達の顔合わせです。

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