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覇龍戦断リュウグウオー  作者: ムネミツ
覇龍戦断リュウグウオー編
23/24

第二十三話 海遊び

 「ベア子ちゃん、キレてるよ~♪」

 「は、恥ずかしいですわ♪」

 胸はそこそこな赤い競泳水着の春華。

 対するベア子は、高身長、爆乳、筋肉質、足も太くマッスル。

 「ベア子、神々しいよ♪」

 「守君♪」

 黄色いウェットスーツ姿で守に抱き着いて来た。

 「ベア子ちゃん、何でその水着にしたの?」

 「ボディビルなどなら良いのですが、守君以外に肌を晒すのは」

 「流石、戦乙女な良妻賢母♪」

 「春華さん、からかわないで下さいませ♪」

 「そ、そうね、守が意識が途切れそうだし」

 「は! 人工呼吸のチャンスですわ♪」

 守にキスをして蘇生させるベア子。


 ここは波際市の海岸、ナーガズネストは一帯を貸し切り海水浴

に訪れていた。

 「ヒュ~♪ 守、良かったな♪」

 「へ、あいつらの平和は俺達が守るぜ♪」

 「おう、ついでに女性スタッフに魅力アピールだ♪」

 マッチョな傭兵達が、パイロット達を見守る。

 ビキニ姿の女性オペレーター達が、傭兵共の所へやって来る。

 「お疲れ様で~す♪」

 笑顔で飲み物を差し出すオペレーター。

 「ヒュ~♪ オペ子ちゃん、マジ天使♪」

 「ナーガズネスト、福利厚生が最高な職場だぜ♪」

 「俺達は、世界一幸せな傭兵だ♪」

 組織が一丸となって、平和を満喫していた。


 ただの福利厚生ではない、リュウグウオーの主なエネルギーである

人間の幸福な陽の気を奉げる為に行う祭祀によるメンテナンス。


 グレン、マーレ、ゴルド、ラドン、そして守の分身でもある緑の龍であるヒスイ

と龍神達も海で寛いでいる。

 「さて、そろそろ参りましょか春華さん♪」

 「ええ、一丁決めてやるわ!」

 ベア子と春華が、傭兵達が持って来た廻しを締める。

 「奉納相撲開始、見合ってはっけよいのこった!」

 守が行司役を務めて自分達の愛機であり神であるドラゴン達へ相撲を

奉納する。

 「春華、止まってはいけません!」

 グレンナーガが春華を応援する。

 「お嬢、どっしり構えてれば負けんぞ♪」

 「そうだ、地球を担いだ娘よ♪」

 ゴルドとラドンはベア子を応援する。

 「守、しっかり見極めるのですよ♪」

 「守、頑張れ♪」

 マーレとヒスイは守を見て楽しんでいた。

 

 一方、ベア子と春華の勝負は互いに一歩も譲らなかった。

 「拳法でも掌打はあるんだからね♪」

 春華の張り手がベア子の腹筋を波打たせる。

 「私も、固いだけじゃございません!」

 体をスライドさせて衝撃を反らすベア子。

 だが、春華も素早く動き背後を取る。

 「ベア子ちゃん、頭がまだ固いわ♪」

 春華がフックを放つように、ベア子の廻しの結び目を打った!

 「ま、まさか狙いはあの手ですの~っ!」

 ベア子が春華の狙いに気付いた時にはすでに遅く、彼女の廻しは

解けて落ちた。

 「勝負あり、ベア子の不浄負け!」

 守が判定を下すと、歓声が上がった。

 「はう~! やられましたわ~!」

 「決まったわ♪」

 臨時の土俵を出た二人、春華の頭脳プレーには龍神達も大笑い。

 

 「まあ、どっちも怪我がなくて良かったよ」

 守はベア子を慰めに行った。

 「はい、でも悔しいですわ~!」

 奉納相撲の最後は、ベア子が守を鯖折り状態で抱きしめるオチとなった。


 「ふう、ベア子の力にも慣れて来たな」

 「守君、申し訳ございません!」

 「いや、慣れて来たし大丈夫♪」

 「はう~!」

 「良いから、良いから♪ 次は浴衣に着替えようぜ♪」

 「はい、それでは参りましょう♪」

 守とベア子は、皆に遅れて海の家に向かた。


 浴衣に着替えた守達、守は青、ベア子は黄色、春華は赤。

 「さて、晩御飯前に盆踊りをするわよ♪」

 「春姉、日本に馴染みすぎだろ♪」

 「小学校以来ですわ~♪」

 三人は一緒に海岸へ行くと、提灯が飾られた櫓の上には太鼓が。

 「よう♪ 俺達がビートを刻むぜ♪」

 「この波、乗るっきゃないぜ♪」

 「レッツ、ボンダンス♪」

 櫓の上からチャーリー達、傭兵部隊組が叫ぶ。

 スタッフ全員浴衣で、海岸での盆踊りが始まった。


 「おどらにゃそんそん♪」

 「それ、阿波踊りだからな♪」

 「にゃっはっは♪ それより守は見てみなさい♪」

 守が振り返ってベア子を見ると、美しい所作で盆踊りを舞っていた。

 「あら♪ 二人路も、止まらないで踊りましょう♪」

 「いや、ベア子が綺麗すぎて動けなかった」

 「おばさんに感謝しなさい、甥っ子♪」

 春華が守達をからかいつつ、再び踊って回り出す。

 「いや、何言ってんだ! ベア子、一緒に踊ろう♪」

 「はい、今日だけでなく次の年もその次も踊りましょう♪」

 ベア子と守が、仲良く一緒に踊り出す。


 彼らに続いてスタッフ達も、踊り出す中で夜空に花火が打ち上がった。

 「皆が楽しそうに踊っている、幸せな気を感じます♪」

 グレンナーガが優しく呟く。

 「ええのう、こっちも踊りたくなってくるわい」

 「ゴルド、空で踊ろう♪ 皆も一緒にだ♪」

 ゴルドナーガとラドンが空を飛び、守達の上を回り出す。

 「さあヒスイ、私達も参りましょう♪」

 マーレナーガとヒスイも空と踊り出る。

 「私も行きますよ♪」

 グレンナーガも宙を舞った。


 こうして、神と人とのお盆の宴は盛り上がったのだった。


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