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悲しみの現実

 出てきた担当医師は優しそうな初老の男だった。渡邉と名乗った彼は、深刻そうな顔付きで俺に向かって聞いた。

「横峯沙織さんのご家族の方ですか?」

俺は戸惑った。まだ出会って3ヶ月もしてないから、沙織の家庭事情なんて知らなかった。

だから俺は言った。

「沙織さんとお付き合いしている、真田和樹です」

そう言うと渡邉は安堵の表情を見せ、俺を診察室に招き入れた。


診察室に入ると、渡邉はおもむろに口を開いた。

「あなたは沙織さんのこと、どれだけ知っていらっしゃるんですか?」

「はい…?」

「ですから、どれだけのことを知っていらっしゃるんですか?」

俺は、答えられなかった。沙織は、美しい女性でとにかく優しくて、そして価値観が合う女性でしかないと。


先に沈黙を破ったのは、渡邉だった。

「沙織さんは、中学生の時にご両親を亡くされています。それが原因で、精神的なダメージを負われました。」

俺は、呆然としていた。

あの沙織にそんな過去があったなんて…

ただただ、信じられない現実だった。

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