私立言霊修礼館からの引き抜き
俺の名前は結事 成悟。
中学時代にボクシング部に入部したけど
怪我で退部。それからは特段変わりない
学校生活を送っていた。
そんな俺とは全く縁がないはずの学校から
引き抜きの連絡が来た。
『私立言霊修礼館』……。
一般入学は基本受け付けていないし
出来たとしても莫大な金がかかると噂の私立高校。
しかし1度入れば将来も約束されているとも言われている。
そんな高校から突然引き抜きの連絡が来た。
もちろん親は大喜びで学校も大騒ぎ。
……しかも今年は俺の中学から3人も引き抜きが
来たらしく本当に慌ただしかった。
そして初出校の日俺は同じく引き抜きされた奴と
待ち合わせをしていた。
「ごめん、待った?」
「あ、いや大丈夫。……あいつは?」
「タケ君は来ないって……。」
「そうか……。なら、2人で行くか。」
こいつは峰 和佳奈。
保育園の頃から今回の高校まで
進学先が同じの腐れ縁。
ボクシング部のマネージャーも務めていたけれども
やはり俺と同じように特別な何かがあるとは
思えない……。
「……タケ君とはまだあまり話してないの?」
「あいつが俺を嫌ってるからな。」
「なんでこうなっちゃったんだろうね…。」
「さぁな、まぁ同じ高校になったわけだしまた話せるようになるさ。」
「そうだね!しかもあの私立言霊修礼館だよ!?この3人でいけるなんて奇跡以外のなにものでもないよね!」
「そうだな。よし、テンションあげて学校行こうぜ!」
こうして俺は私立言霊修礼館の門を潜った。