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摩訶不思議! セバスチャン

初めての予約投稿。

上手くいくかな?

 う、うーん、これはどうしよう? なんだかセバスチャンさんが小さくなっちゃったし。というか、性格がまるで違うんだけど……


「おい、カッパ。お前、なかなか弱そうだな」

「くえー」


 それにこのカッパさん、一体何なんだろう? とんでもないタコ焼きを持ってきたにも関わらずにずっと私を見つめて立っているし。


「よし、勝負だ。勝ったほうが親分だからな!」

「くえー」


 よくわからないけど小さくなったセバスチャンさんとカッパさんが遊び始めちゃった。う、うーん、どうしよう。これじゃあ手が付けられないよ。


「あら、マオちゃんじゃないの」


 困っているとウィンディさんがやってきた。振り返って目を向けるとウィンディさん以外にもミーシャとジュリアちゃんもいる。


「あ、みんな」

「どうしたの? なんだか騒がしいけど――」

「えっと、実は……」


 事情を説明しようとした時だった。突然セバスチャンさんが「あー!」って大きな声を上げたんだ。


「見つけたぞ、魔王! 今日こそは討伐してやる!」


 セバスチャンさんはウィンディさんに飛びかかっていく。でもウィンディさんは軽く手を動かしただけで、その突撃を止めた。


「うわっ、うわっ、なんだこれ!」


 宙でバタバタするセバスチャンさん。必死にウィンディさんに近づこうとしているけど、一向に近寄れないでいた。


「ねぇ、マオちゃん。こいつ何?」

「えっとですね。事情を説明すると長くなるんですけど……」


 ひとまずさっきの出来事をみんなに話した。するとみんなはとても怪しく笑い出す。

 な、何だろう。よくわからないけど、いけないことを話しちゃったかな?


「ようするに、そのカッパが持っているタコ焼きを食べたことでセバスチャンは小さくなっちゃったのね」

「それはいいことを聞きましたよ。なんだか性格もかわいらしくなっているみたいですし」

「くくく、笑いが止まらないとはこういうことじゃないか。ハハハハハ!」


 え、えっと、みなさん? 一体何を考えているのですか?


「くっそー! 離せぇー!」

「ダメよ。あなたにはたくさんの仕返しをこれからするんだから」

「そうですよ。こんな面白い話は飛びつかない訳にはいきませんし」

「覚悟、セバスチャン! ここで貴様をうんと泣かしてやる!」


 みんながみんな怖い顔をしている。こ、これはとても危ないかも。


「や、やめろ。近づくな。離せぇぇ!」


 ああ、セバスチャンさんがみんなに滅茶苦茶にされていくよ。みんなはみんなで「きゃ、ちいさーい」「かわいいー」「ハハハ、いい姿だなぁ!」ってそれぞれ楽しんでいる。すごく気になるけど、たぶん近づかないほうがいいのかも。


「楽しそう。私も入れてー!」


 セバスチャンさんを揉みくちゃにしている輪の中にメイちゃんが追加されました。

 ああ、セバスチャンさんの悲鳴が聞こえる。でもごめんね。私じゃどうしようもないの。


「あら、マオ様」


 騒ぎを聞きつけたのか、リフィルさんがやってきた。


「一体何を騒いでいるのかしら?」

「えっと、実はですね。そこにいるカッパさんが持っているタコ焼きをセバスチャンさんが食べて小さくなっちゃって」

「はい? どういうことですか?」


 ま、まあ、こんな説明じゃあわからないよね。私は困りつつ笑っていると、突然大きな音が響いた。振り返るとそこには、取り囲んでいたみんなから脱出したセバスチャンさんの姿がある。


「く、くそ! 今日はこのぐらいにしておいてやる!」


 セバスチャンさんはそんな捨て台詞を吐いて逃げていく。でもみんなはそんなセバスチャンさんを捕まえるために楽しそうに追いかけていった。


「まあ、あんなことになってて。性格も変わっちゃってて困っているんですよ」

「ハァ。しかし、タコ焼きですか」


 私達はずっと立っているカッパさんを見た。目を輝かせてずっと見つめているこのカッパさん。何かを訴えているかのように見えるけど、何なんだろ?


「そういえば、先ほど邪神さまと会いましたよ? なんだか怒っていましたが」

「あ、それはカアたんが邪神さまの足を――」


 まさか。まさか、なの?

 もしかしてこのカッパさん、カアたんなんじゃあ……


「どういたしました?」

「あの、リフィルさん。邪神さまの足を食べちゃうと、人ってどうなるのかな?」

「足ですか? そうですね、直接聞いた訳じゃないので定かではありませんがとんでもない毒があると聞きましたよ。確か食べると基本的に死んでしまう。運よく生き残ったとしても、呪いで子供に戻ってしまうと聞きましたが」


 邪神さまが言ってたことって嘘じゃなかったんだ! というか、そんな呪いがあったの!?

 じゃあ、このカッパさんが持っているタコ焼きのタコって……


「邪神さまじゃん!」


 だからセバスチャンさんがあんなことに。そんな、とっても大変な時期なのにこんなことになるだなんて……


「ま、まあ、解呪の仕方は邪神さまに聞きましょう。ただ、今日は機嫌が悪いようなので明日にしたほうがよろしいかと」

「う、うん。そうする」


 とんでもない事実を知って私は頭を抱えた。

 ああ、どうしよう。セバスチャンさんとカアたん、元に戻せるかな?


邪神さまの足を食べて子供になっちゃったセバスチャンとカアたん。

マオちゃんは二人を元に戻せるのか!?


次回は明日の午後5時に更新予定です。


追記

本日は忙しくなってしまいましたので明日午後1時に予定を変更します。


さらに追記

すみませんすみません(泣)

本日の午後5時に更新しますのでお待ちください。

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