表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
48/103

熱烈のゴリンゴさん

本日午前8時にも更新しました。

よかったら覗いてみてね。

 邪神さまが私の前に降臨して、とんでもなく恐ろしいことを告げられました。

 やだよぉー、吸血鬼さんに痛めつけられて血をチューチュー吸われるなんてぇー


『まあ、安心せい。ここにはセバスチャンと優秀な魔王軍、最強のメイドもおる。二割程度しか封印が解けてないとはいえ、わしもおるしの。それに、その白い髪の娘もいい感じに働いてくれそうだの』


 え? メイちゃんを戦わせるの?

 見た目は私より幼く見えるんだけど、大丈夫なのかな?


「賛同しかねますね。さすがにオクトーパン様でも、この子を戦わせるというのは――」

『どうやら主はわからんようだの。この娘はとんでもない力を秘めておるぞ? そうだのぉ、潜在能力と基礎魔力はそこにいる魔王よりは上だの』

「ええ!? そんなに強いの?」


 うそだー、こんなにかわいいメイちゃんが私より強いだなんて。

 メイちゃんは私の反応を見て、とてもドヤッとした顔をした。かわいい、かわいいんだけどどこかムカつく。


『そうだのぉ、子供の頃のセバスチャンよりも強いかの。まあ、若干魔力のコントロールが下手のようじゃが』

「それは聞き捨てなりませんね。しかし、オクトーパン様がそう仰るのであればそうなのでしょう」

『あの頃の主は手が付けられんかったの。わしも苦労したぞ?』

「ははは、十数年前ですからね。まだ子供でしたよ」


 セバスチャンさんの過去がとーっても気になるなぁー。どれだけ手が付けられなかったんだろ?


『何にしても、よく成長したの。わしは誇らしいぞ』

「光栄な言葉でございます、オクトーパン様」


 セバスチャンさんは本当に感謝しているのか、深々と頭を下げている。うーん、この邪神さまはどれだけ偉大なんだろ?


「あ、魔王さまー」


 ちょっと邪神さまについて考え事をしていると、ニィちゃんが声をかけてきた。

 どうしたんだろって思って振り返ると、ニィちゃんの後ろに懐かしいゴブリンシスターさんがいたんだ。


「あ、お久しぶりです」

「こちらこそお久しぶりです、魔王さま」


 ゴリンゴさんはとても朗らかな笑顔を浮かべていた。私もつい笑い返してしまう。

 それにしても、一体何しにきたんだろ?

 そう思っているとニィちゃんが説明をしてくれた。


「実はですねー、月に一度邪神さまを崇める集会を魔王城でやっているんですよー。それでゴリンゴさんに来ていただいたのですー」


 へぇー、そんな集会があったんだ。知らなかったなぁー


「普段はトトカ村で邪教の教えを説いているのですが、この日ばかりは村を飛び出してみなさまと交流を深めているのですよ。そのうち私以外にもシスターと神父がやってくると思いますよ」

「そうなんだぁー」


 いっぱい島中の魔物さんが来るんだ。へぇー、なんだか楽しみだなぁー

 あ、そういえば今邪神さまがいるんだ。もしかしてこれに合わせてきたのかな?


『ほぉー、今はそんなことをやっておるのかぁー』


 のほほんとしながら言葉を口にする邪神さま。なんだかとっても嬉しそうな顔をしている。


「あ、あの、あなた様はもしや――」

『ああ、わしか? わしは邪神オクトーパンだの』


 ゴリンゴさんはとても驚いたような顔をして口を塞いでいた。でもだんだん嬉しさが込み上げてきたのか、だんだんと目を輝かせ始める。


「あ、ああ! まさか私達の祈りが届くなんて! お会いできて光栄でございます!」

『ほっほっほっ。主らの祈りがわしを封印から解いてくれたの。感謝せねばならん』

「微力ながらお力になれたのはとても嬉しいです! ああ、今日はなんてすばらしい日なのでしょう!」


 な、何だろ? よくわからないけどゴリンゴさんがすごく興奮をしている。

 そんなにこの邪神さまってすごいのかな?


「オクトーパン様、よろしければ我々の集会に参加してください! お願いいたします!」

『ああ、いいぞ。どのような者達がわしを解放してくれたのか楽しみだの』


 ゴリンゴさんは柄にもなくガッツポーズをしていた。

 ま、まあ、邪教を信仰しているんだからこれは当たり前なのかもね。それでもこの興奮はちょっとおかしい気がするけど。

 それにしても集会かぁー。どんな魔物が邪神さまを崇高しているんだろ? なんだか気になるなぁー


「シスターさまー、そろそろ集会の準備をしなければなりませんのでー」

「ああ、そうでした! ではオクトーパン様、私はここで」

『ほっほっほっ、楽しい時間だったの』


 ゴリンゴさん達と別れる私達。なんだかあっという間の出来事に感じちゃうよ。


『しかし、集会かのぉ。そんなものがあるのなら、完全復活してから参加したかったのぉ』

「今の姿と違って、あの姿は威厳がありますからね」


 え? 邪神さまの姿って違うの? このひょうきんでかわいらしいタコさんじゃないの?


『まあ、こればかりはわしじゃあどうにもできんからの。邪教の聖職者達に任せるしかないのぉ』

「そうですね。それまでは余暇を楽しんでください」


 う、うーん。邪神さまの真の姿、とーっても気になる。

 一体どんな姿なんだろ?


邪神さまの魅力がわからないマオちゃん。

そして邪神さまの真の姿とは一体どんなものなのか!?

それは私にもわかりません(笑)


次回は明日午前8時に更新予定です。


追記

ちょっと忙しいので明日の午後3時に変更します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ