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ミーシャvsメイド隊

みなさま、いろいろとすみません(泣)

お待たせいたしました。ゆっくり楽しんでくださいませ。

 なんだかよくわからないお料理対決で負けてしまったカアたん。だけどカアたんの功績はすごくて、国王軍の半分は戦闘不能にしちゃったみたい。

 ただ不味いお料理を作っていただけなのに、相手の戦力を半分まで減らしちゃうなんてすごいなぁー


「しばらくは勇者も動けそうにないわね。ほら、ゲーってやってるし」

「相当不味かったんだね。でもそこまで無理しなくてもよかった気がするんだけど」

「ま、この間に他を見ちゃいましょうか。えっと、次に激突しているのはメイド隊かな?」


 メイド隊。つまりリフィルさんやシィちゃんが激突しているってことかな?

 うーん、シィちゃんはともかくリフィルさんがいるから大丈夫そうだけど。


「それじゃあ覗いちゃうわよー」


 水晶が森の中を映し出していく。どうやら森のほうで戦っているみたいだ。

 そんなことを思っていると突然爆発が起きた。と思ったら今度は凍りつく。雷が走ったり、大地が突起したりといろんなことが起きている。


「ふーん、そこそこの魔法を使っているのね。でもそんなに上手く扱えていないみたい」

「え? これでそこそこなんですか?」

「ええ。一応上級魔法だけど努力すれば誰でも扱える代物よ」


 うわぁー、さすが魔女だなぁー。こんなすごそうな魔法を誰でも扱えるだなんて。私は努力したって使うことができないと思うんだけど。


「この魔法を使っているのは、あらシィちゃんじゃない」

「え? 本当ですか!?」


 水晶がシィちゃんの姿を映す。そこにはいつもと違って鋭い目をしているシィちゃんの姿があった。

 その隣をかけていく二つの姿がある。赤い舞をサイドポニーにした背の高いメイドさんに、青い髪をセミショートにした胸の大きいメイドさんだ。


『ニィ、あまり先行しすぎないように』

『わかってるってミィ。息を合わせていくよ!』


 二人はシィちゃんの攻撃をわかっているかのように利用して飛び乗っていく。そしてシィちゃんの魔法攻撃に怯んでいる国王軍に勢いのまま突撃していった。

 片方が拳で大地を叩く。もう片方は手に魔法陣を展開させて、そこから大きな木槌を出して地面を叩いた。途端に大きな揺れが起きて、国王軍の動きが止まってしまった。

 その瞬間を狙ってシィちゃんの爆炎が突撃していく。国王軍の人達は次々と飲み込まれていって、そのまま煙を上げて倒れていった。


『くっ、強すぎる!』

『なんだあのメイドは!』


 その言葉を聞いたメイドの三人は動きを止める。そして怪しげに笑い始めた。


『フフフ、よくぞ聞いてくれました!』

『私達はいつも仲良しのメイドトリオ!』

『怒られる時も泣く時も、そして笑う時も一緒の三人!』

『『『その名も』』』

『シィ』『ニィ』『そしてミィ』

『『『三人合わせて、したっぱメイド隊』』』


 すごくカッコをつける三人。でも何だろう。どこかカッコ悪さを感じてしまう。

 やっぱりそこら辺はシィちゃんなんだなぁー


『な、何だと! 我々はしったぱ如きにやられているのか!?』

『くぅぅ、したっぱの分際で。いつかご主人様と言わせてやる!』


 あれ? 兵隊さん。悔しがっていますけどなんか違う方向に行っていませんか?


『みなさん、下がってください』


 私がちょっと苦笑いしていると、聞き覚えのある声が耳に入ってきた。そこに視点が変わると、凛々しい顔をしたミーシャが剣を片手に歩いてくる。

 うわぁー、なんだかカッコいいなぁ。私とは違ってまさに女剣士って感じがするよ。


『隊長! さすがにあいつらを一人で相手にするのは無理ですよ!』

『そうですよ! こちらはすでに半分やられているんですし!』

『大丈夫。彼女達の動きはすでに見切っていますから。それに――私にはなさねばならない目的があります』


 ミーシャはそう言って駆けて行った。それを見たシィちゃんは魔法陣を展開させる。

 シィちゃんを援護するように動く二人は、ミーシャへと突撃していった。だけどミーシャは簡単に二人の攻撃を避けて、まっすぐとシィちゃんへ突っ込んでいった。


『くっ』


 慌てて魔法を発動させようとするシィちゃん。でもその寸前にミーシャは魔法陣を斬った。

 真っ二つに斬られた魔法陣はそのまま消えてしまう。シィちゃんは驚いた顔を一瞬だけ浮かべて、そのまま後ろへとステップして距離を取っていた。


「魔封じの剣ね」

「魔封じの剣? なんですかそれ?」

「名前の通り、魔法を封じちゃう剣よ。どんな魔法でも無効化にしちゃう魔法使いにとってとんでもない天敵よ。ただ、あれを使うには結構なリスクがあったはずなんだけど」


 ミーシャはなんかすごいなぁー。でもシィちゃんが危ない。このままじゃあやられちゃうかもしれないし、だけどミーシャにケガをしてほしくないし。


『シィ、大丈夫か!?』

『うん。でもしばらく魔法が使えなくなっちゃった』

『困りましたねー。さすがにシィを欠くと抑えきれませんよ』


 三人がとても困った顔をしている。だけどその直後に何かが打ち上がった。

 それを見た三人は、すぐに撤退を始める。


「あれは信号弾ね。おそらく撤退しろとでも出たのでしょう」

「じゃあ、メイド隊はこのまま帰ってくるの?」

「ええ。彼女達の仕事は終わったみたいだしね」


 よかった。ケガをしてなさそうだし、それにミーシャとぶつからずにすんだし。


「安心しちゃダメよ。まだ戦いは終わっていないんだから」

「は、はい!」

「それにしても――」


 どこか納得できないような顔をするウィンディさん。一体どうしたんだろう?

 まあいいや。とにかくシィちゃんの帰りを待つことにしよう。


戦いはいよいよ中盤戦へ。

次はゴブタさんが暴れるかもしれないよー


更新は午後9時ごろの予定です。

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