序章ーー始まりの鐘
どうもウドの大木です
やっちゃいましたクリスマス編小説。まあ愚の塊見たいな短いお話です。気楽に読んで貰えれば幸いでございます
それではどうぞ
12月24日クリスマス
それは恋人達にとって最良の1日になる日である
そしてとある町のとあるカップルにもそんな日が間近に迫っていた
「しまったぁぁ!クリスマスプレゼント買ってねぇ!」
部屋で横向きで寝ながら足を上げ下げしてストレッチしてた18前後の青年は突然思い出して叫んだ
急いでカレンダーを見ると今日はなんと22日
「やば!タイムリミットギリギリ二日!」
何てことでしょう。クリスマスイブから一緒に居ようと約束してしまった彼は有頂天になり過ぎて手痛いミスを犯してしまった様です
そして最大のミスは彼女には容赦の欠片も無いんです
さてさて彼は頭を抱え悩み始めました。四つん這いになり唸り頭を抱え何故か徐々にヒップがアップしていく彼は遂に名案に至りました。無駄に長くいらない行動の末に導きだされた名案
ピポパポピポパポ
プルルルルル
「・・・もしもし」
電話の相手は女性です。しかし若干不機嫌そうなのだが今の彼に余裕は無いのです
「ちょっとクリスマスプレゼントの事で相談したいんだけど」
「クリスマス・・・・・・・うわぁぁぁぁぁんバカァァァァァ!」
ブツ。ツーツーツーツー
「アウチ。忘れていた」
電話の相手の逆鱗に触れてしまった彼は軽く凹みながら再度リトライ
ピポパポピポパポ
プルルルルル。プルルルルル。プルルルルル。プルルルルル
「御掛けになった電話番号は、電波の届かない場所か――」
ブツ。ツーツーツーツー
「ガッテェェェム!」
携帯を投げ思わず雄叫びを上げる彼。近所迷惑この上無い
さて、窮地に立たされた彼は決心した。オリジナルプレゼント探し求めたる!
彼は秘蔵の黒豚貯金箱『ガル麻』に金色の拳を叩き込み中身を確認
確認中・・・・・
確認中・・・・・・
確認中・・・・・・・
「2145円!バカな!何故にこれしか!」
彼は忘れているので補足するが黒豚『ガル麻』は三代目で『ドズ流』『ギ連』と続き、事ある旅に砕いた為無くて当然なのだ。哀れ自分の記憶力の無さに朽ちる運命に有るようだ
「いかん、このままでは俺に年明けはない!そうだ!アニメ界の鉄則『困った時は兄弟を呼ぼう(ウルトラマ○等)』があるじゃないかってドチキショウ!」
因みに彼の家族一同は彼のバイト代でプレゼントされた年越し旅行で温泉に行っている。そこでクリスマスで二人っきりになりあわよくば《ファイヤー》まで漕ぎ着けよう等と不謹慎極まりない思考だった。正に愚の最骨頂だ
哀れ、窮地に立たされた彼に最早策など無く、ただただ残り少ない余命にすがるしか無いのか
おや、誰かお客さんが来たみたいですよ
彼はふらつく足取りで階段を降り、自分がパンツ一丁という姿を思いだし慌てて二階に戻ったのは余談である
12月22日、午後11時
彼は一人、寝台列車に揺られ北を目指す
闘え青年!
負けるな青年!!
例え相手が極寒の海であっても!
例え相手が裁判官であっても!
闘え青年!
負けるな青年!!
全ての責任は君に有るのだから!!
次回『青年よ、法を犯せ。聖女よ、時を待て』に続く
明日もお楽しみに