妹
俺達は学校の校門前に無事に辿りついた。
着順は、氷華、俺、ユウ、剣だった。
そして、校門で俺の妹の火山 種子が待っていた。
俺の妹の種子は、すごいアニオタであり、並びになぜかブラコンなのである。学年は中等部2年ランクCで、属性は緑だ。能力は『葉の使い手』だ。
『お兄ちゃん遅い!先に学校に向かったのに、何かあったの?お兄ちゃん』
言うべき事では無かったので、
『いや、なんでも無いよ』
『ふーんならいいよお兄ちゃん』
と、言った後、ユウを指差し、
『この子だれ?彼女?だめ!お兄ちゃんの彼女は私だけでいいの!』
種子の悪い癖が出た。俺が女子といると、勝ってに彼女扱いし、怒りだす癖だ。
『いや、友達だから』
種子はまだ疑っているらしく、
『ほんとなの?』
『うん、本当』
『ならいいけど、私以外の女の子を彼女にしたら許さないんだからね!』
どうしてこんなにもブラコンなのかわからない。いや、今はそんな事より、
『この子は風見乃 ユウって言うんだ』
そして、ユウは、
『よろしく』
『私はお兄ちゃんの彼女の火山 種子よ』
『え、彼女?』
ユウは戸惑っていた。
『まあ、友達ならいいけど彼女だったら許さないんだからね!お兄ちゃんは私の彼女なんだから浮気はだめだぞ☆』
その後、思い出したように
『はい、お兄ちゃん』
弁当を渡された。
『頼んで無いぞ』
『毎日購買のパンじゃ栄養が偏るでしょ?だから、私の愛妻弁当だよっポッ』
ポッを付けるなポッを
『なんでこんな所で待ってたんだ?』
種子は泣きそうになりながらも、
『だってお兄ちゃん先に行ったのに、教室にいないんだもん』
『ああ、悪かったな』
『いいのちゃんと渡せたから』
『ほんとにすまん』
『もう大丈夫だから、安心してお兄ちゃん、じゃあね、氷華、剣、お兄ちゃん愛してるよ』
と、言い中等部の校舎に走って行った。
最近の学校は、全て同じ敷地内に初等部、中等部、高等部がある。そしてこの、日本第二異能研究学園も例外ではない。
『私達も行こっか』
氷華は言い、俺達は高等部の校舎に入った。
校舎に入ったとたんに強い雨が降り始めた。
今日は遅刻を免れた。