第二話
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「起きてください。起きて下さいってば!」
「ルル~?」
「そうですよ。まだ寝ぼけてるんですか?」
ここは……宿屋か。もう朝なのか。朝は正直苦手だ、特に冬になると布団から出られなくなってしまう。そして今は秋頃なのか少し涼しいせいでベッドから出たくはない。
「もう少しだけ寝させて~」
「もう、昨日せっかくだからモンスターを狩ろうって話になったのに」
そんな話しをしたようなしていないような……。まだ頭が回らないが昨日のことを少し思い出してみよう。
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「これがいまの俺の姿……」
俺は宿屋でとった部屋の鏡の前で呆然としていた。肩まで伸びたブロンドの髪、青く円らな瞳。そしてどこからみても17歳には見えないほど小さい身長。俺は思わず叫びそうになった。
(ロリコン趣味の神様ってなんなんだああああああああ!)
俺の世界の神様ってロリコンで適当すぎて……神様を信じている人達がだんだんかわいそうになってきたぞ……。
「ところで、ステータスはどうなってるんですか?」
ルルが聞いてきた。確かにステータスも気になるので俺は落ち込むのも早々に止めてステータスを見ることにした。(俺って適応力高いのかなぁ、もうこの状況に慣れ始めているような……)
「ステータス」
俺がそう言うと何か画面のようなものが空中に出てきた。
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七夕優希(17歳)
Lv.1 HP45 MP87
筋力 4
敏捷 32
魔力 24
幸運 82
<スキル>
魔法詠唱Lv1 ウィンドスラッシュLv1
<特殊スキル>
神様の加護 神様の命令
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魔法詠唱Lv1……魔法の詠唱が早くなる
ウィンドスラッシュLv1……小さな風を起こして敵を切り刻む
神様の加護……幸運がだいぶ上がる
神様の命令……神様が指定した職業に適したステータスになる(この場合では魔法使い)
これは……なんて勝手な決め方だ。こんなのではもう魔法使いになるしかないじゃないか。剣とかで敵を倒したかったのに……
「あぁー、これは……」
俺のステータスを見ていたルルが何かに気づいたようだ。
「何か気づいたのか?」
「神様って女の子が好きって言ったじゃないですか。それもロリの。ということは例えゲームの世界であっても、剣を軽々しく振るような女の子を見たくなかったんじゃないでしょうか。」
「……」
俺は絶句した。前から薄々思っていたが、なんでこんな奴が神様なんだ。
「しかし、そうなると俺は魔法使いになるしかないのか、どうせなら剣士になりたかったよ……。」
「ま、まあ魔法使いもいいじゃないですか。魔法を打てるんですよ。」
ルルが慰めてくれる。
「そうかなぁ、まあとりあえず今日は寝て、明日試し打ちついでにモンスターでも狩ってみるかぁ。」
俺はルルと共に布団に入って寝るのであった。
後で内容を少し付け足すかもしれませんが、ストーリーには影響がないようにしますので、よろしくお願いします。