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救う為に這いずるもの

誰かを救う為に行う犯罪は許されるべきか?

「今回の仕事だけど、この薬の出所を追って欲しいの」

 白水探偵事務所で、零子から一つのカプセルを渡される鏡。

「この薬は、戦闘力強化剤ではないのですか?」

 鏡の言葉に頷く零子。

間結マムスビの分家、草楽クサラクが作る非常用の魔法薬よ」

 溜息を吐く零子。

「非常用って言うのは伊達じゃないの。戦闘能力の増強は出来るけど間違いなく体に障害が残る。それでも分家の人間は戦うときは常時持っている事を今も義務付けられている薬。それが渋谷の粗暴な少年達を中心に出回っているの」

 鏡は、意味ありげに広げられていた新聞を見て言う。

「新聞に載っている事件がその薬関係という訳ですね?」

 零子が頷くという。

「この薬は漢方に近い為、通常の方法では痕跡を発見できない。しかし、警察も関連性を疑い始めている。犯人が警察の手に落ちる前に探し出して」

 鏡は、関連記事に目を通しながら言う。

「内部からの調査は別の人間が行っているのでしょうか?」

 零子が頷き言う。

「ええ、谷歩薦ススメ達にやってもらっているわ。彼は、進くんの事もあるから今回の件はかなり精力的に動いてくれているわ」

 鏡は一瞬だけ、新聞を見る目を止めるが直ぐ再開した。

「草楽に話しをしてあるから、話しを聞きに行きなさい」

「了解しました」

 零子の言葉に頷き、鏡は八刃の施設に向かう。



「鏡くんはこの施設初めて?」

 対応してくれた担当者、草楽美也子ミヤコに鏡は淡々と答える。

「何度か今度と同じ様な薬物関係の仕事で来たことがあります」

 その言葉に対して苦笑する美也子。

「稼ぐのが一番簡単なのはこの部署なのよねー。一部の例外を除くけど」

 そう言って、美也子の隣に立っているヤヤを見る。

「それよりこの傷薬ちゃんと明日までに痕残らなくなるんだよね」

 ヤヤがそう言って、頬の絆創膏を指さす。

「ええ、しかし意外です。白風の次期長でしたら、自分で傷の回復くらい出来ると思ったんですが?」

 美也子の言葉にヤヤが言う。

「他の場所だったらそうしてる。顔は隠しようがないから駄目なの」

「急ぎらしいですね。だからこそ、友達との約束をキャンセルしてまで来たんでした」

 美也子の嫌味にヤヤが言う。

「男とイチャイチャしたかったら偉くなりなよ。八刃は力こそ全てなんだから」

 その言葉に流石に美也子も激情する。

「彼とは単なるお友達です」

 その反論にヤヤが美也子を壁に押し付けて言う。

「何度も言わせないで、反論したかったら偉くなりなよ。それともそんなの関係ない体にされたいの?」

 美也子が言葉を無くす。

「ヤヤさん、幾ら貴方でも大した理由無く、間結の分家の人間を処罰する事は出来ません」

 鏡の言葉にヤヤが言う。

「鏡、解って言っているの? 八刃にとって力が全て。正面から遣り合って負けたからって文句言う人間が本家に居る訳ないじゃん」

 緊張感が高まった時、美也子の携帯が鳴る。

 ヤヤが手を離すと慌てて美也子が携帯に出る。

「倒れたって本当ですか?」

 そう叫んだ後、暫く話し、服を羽織る美也子。

「鏡と仕事が有るんでしょ? 仕事をサボれると思ってるの?」

 出て行こうとする美也子にヤヤが言うと、美也子が怒鳴る。

「今はそれどころじゃないんです!」

 その言葉にヤヤの視線が冷たくなる。

「八刃の仕事より大切な事があるとも」

 その時、鏡が言う。

「私も、この後急ぎの用事がある。また今度お願いする」

 鏡のフォローに頭を下げて、美也子が出て行く。

 ヤヤは少し意味ありげな表情をするが、直ぐに気を取り直し言う。

「鏡の仕事だから鏡が良いんだったら良いよ」

 そのまま去るヤヤ。



 翌日の土曜日に鏡は渋谷に来ていた。

「問題は、実際の販売ルート」

 渋谷のセンター街を軽く歩きながら呟く鏡の周りには合法ドラックと言って、非合法なドラックまで売っているバイヤーが居た。

 鏡は、今まで何度か薬物流出を追う調査をやっている為、経験があり、ここに居る人間が、ただ雇われただけの人間だという事は知っている。

 問題の薬を売っている人間を見つけて、その親元を捕まえるのが今回の仕事の肝である。

 その為に、鏡はセンター街を歩いて居るのだが、幾つかの明らかな異常な破壊跡が目に入った。

「この破壊跡は、事件になっていない奴ですね」

 暫く確認していると数人の柄の悪い少年に囲まれる鏡。

「おいお前俺達の縄張りに何の用だ!」

 その言葉に鏡は振り返り言う。

「君達の縄張りだったら、これをやった人間を知っているのですね? すいませんが教えて下さい」

 普通に頭を下げる鏡をあざけ笑う少年達。

「馬鹿かお前? 金置いてさっさと消えな!」

「すいませんが、こちらも大切な用事の為、お願いいたします」

 鏡のその一言に、少年の一人が詰め寄り言う。

「知りたければ金をだしな」

 すると鏡はあっさりとサイフを取り出して現金を全て差し出す。

「これでお願いします」

 あっさりとした取引で少年達は気を良くして言う。

「それは、うちのボスがやったんだよ。あの人だ」

 閉店セール後と解るシャッターが閉まった店に寄りかかる少年を指さした。

 鏡は直ぐに近づくという。

「素直に言ってくだされば助かります。薬は誰から手に入れました?」

 その言葉にその少年は睨む。

「言うと思ったか!」

 殴りかかるが、鏡はあっさり受け止める。

「暴力沙汰は好まないのですが」

 少年は懐から、薬を取り出すと飲み込む。

 すると、全身の筋肉が盛り上がる。

「殺してやる!」

 そう叫ぶが、掴まれた手は外れない。

「すいませんが、私は最初から貴方がいる領域に居る存在です」

 そのまま地面に叩きつける。

「大人しく話して下されば、怪我をしないで済みます」



「ここら辺の筈です」

 鏡は地図片手に、渋谷にある暴力団の事務所を探していた。

「谷走くん?」

 予想外な声に鏡が振り返るとそこには、二人の小学生の少女を連れた芽衣子が居た。

「谷本さんどうしてここに居るのですか?」

 芽衣子は笑顔で答える。

「お買い物に来たの。聞いて聞いてこの子達小学生なのに凄いのよ」

 芽衣子は一緒に居た小学生の少女を示した時、鏡の顔に明らかな戸惑いが走った。

「あたしは、大門ダイモン良美ヨシミだ」

 胸を張る、小学生高学年にしては活発すぎる少女が言うと、もう一人の少女が顔を引きつらせながら言う。

「始めまして、白風較です」

 ヤヤである。

「大門さんって凄いのよ、不良を蹴り倒して退散させたの。谷走くんも凄いと思うでしょう?」

 芽衣子の言葉に胸を張る良美に鏡は普通に答える。

「確かに凄いですが、危険な事はしない方が良いですよ」

 その言葉に良美が口を膨らませる。

「谷走くん、この後予定ある? 無かったら一緒にお茶をしない?」

 鏡が断ろうとした時、ヤヤがアイコンタクトをとる。

「解りました。短い間でしたら大丈夫です」

 鏡が何時もと同じ表情で言うと芽衣子がはしゃぐ。

「本当うれしい!」



「ちょっと」

 ファミレスに入った直後に芽衣子が席を立つ。

 そしてヤヤが隣の良美に言う。

「ヨシ、漫画やアニメだとこういう時に復讐に来た不良が来るからフォローに行かないと」

 その言葉に頷き良美がトイレについていく。

「事情聞いていいですか?」

 鏡の言葉にヤヤが答える。

「偶々だよ。そっちは仕事みたいだけど?」

 鏡が頷く。

「零刃の仕事で、流出した出所を探っています」

 それを聞いて、ヤヤが言う。

「最初に言っておくけど、あちきとは初対面で通してよね。ヨシと一緒に居る間に何かあったら、あちきも庇ってね」

「自分より強い人をどうして庇う必要があるのですか?」

 鏡の反論にヤヤが溜息を吐いて言う。

「あちきにも日常生活ってあるの。そっちでは、大人しい女の子演じてるの。お願いだよ」

 鏡は正直意外に思って居た。

 傍若無人のヤヤが世間体を気にするとは思わなかったからだ。

 そして戻ってきた芽衣子と良美。

「谷走さん、ヤヤちゃんって大人しい子でしょう。ぬいぐるみ集めるのが趣味で、自分でも作ってるのよ」

 芽衣子の説明に鏡の頬が僅かに引きつった。

「本当、ゲームもクレーム系しかやらないし、もっと激しいゲームもやって欲しいよ」

 良美がそう言って、ヤヤの頭を叩く。

 鏡は、目の前の少女が無事に立っている事に奇跡が存在する事を確認した。

「私は、これから用事ありますのでこれで失礼します」

「もう?」

 残念そうな顔をする芽衣子を置いて、レシートを持って店を出る鏡であった。

 そして、それと入れ違うように数人のヤクザが入ってくる。

「こいつ等です坊ちゃんの事を蹴り倒したガキは!」

「やる気!」

 良美が臨戦モードになる中、ヤヤが呟く。

「もう少し鏡を居させれば良かった」



「薬の出所は何処なのです?」

 鏡が問題のヤクザの事務所で一番偉そうな男に問いかける。

 その周囲には、気絶したヤクザが転がっている。

「女が持ち込んだんだ! 効果は使ってみて直ぐ解った。副作用は町のガキどもを使って確認中だった」

 その言葉に鏡は、少し考えた後言う。

「その女性の顔などは覚えていますか?」

「副作用が無い事を確認してから本格的な購入って話になっていて、今夜大量に買い込むことになっていた」

 その時、入り口が開き、数人のヤクザが帰ってくる。

 鏡の前に居る男は助かったと思って叫ぶ。

「お前等こいつを殺せ! チャカ使っても構わない!」

 そんな言葉にも鏡は動揺しない。拳銃など怖くないからだ。

 しかし振り返り、思わず声を出す。

「どうしてこいつ等と一緒にいるのですか?」

 その問いに、ヤクザに囲まれていた芽衣子が言う。

「えーと、さっき話していた人達の仲間らしいの」

 鏡はヤヤの方に視線をやるとヤヤは、手で目を覆う。

「ガキが死にやがれ!」

 入ってきたヤクザの銃口が鏡に向いた時、鏡の意思に答えて、影が天井の蛍光灯を破壊する。

 次の瞬間、ヤクザも芽衣子も良美も目を瞑った瞬間、ヤヤが両側に居るヤクザの腹に触れて小声で唱える。

『コカトリス』

 ヤヤの手から放たれた衝撃波で、ヤクザが内臓に直接ダメージを受けて悶絶する。

 鏡も影を操って生み出した刃で残りのヤクザの拳銃を切り裂く。

 驚いている間に、鏡が芽衣子達を捕まえているヤクザの目の前に居た。

 鏡が芽衣子と良美を捕まえていたヤクザを殴り倒すと、二人を抱えて事務所を出て行く。



「ヤヤが残っているから、あたしが助けに行く!」

 良美の言葉に鏡が首を横に振る。

「貴女はここで谷本さんを護っていてくれませんか?」

「でも……」

 不満気な良美に鏡が言う。

「もし谷本さんが再び捕まってしまいましたら、私が戦えなくなりますのでお願いします」

 頭を下げる鏡に、良美が何とか納得する。

 そして鏡が事務所に戻った時には、そこは血の海が出来ていた。

「質問出来ないと困るのですが」

 鏡の言葉にヤヤが舌打ちして、精神崩壊の一歩手前の男から手を離す。

「協力してもらいますがいいですね?」

 鏡の言葉に強く頷くヤクザ頭であった。



 その夜、人気の無い公園に変装した鏡が居た。

「本当に来るの?」

 木の上で隠れているヤヤが言う。

「はい、予定の確認のメールもあり、間違いありません。しかしなんで貴女が来ているのですか?」

 ヤヤが答える。

「そこにある見せ金を用意したのあちきだよ。あちきは、ヨシに危害を及ぼす可能性がある奴はほっておかないことにしてるの」

 その時、一人の女性が大きなバックを持って公園に入ってきた。

 鏡がその顔を確認し、一瞬だけ間を置いた後に言う。

「美也子さん、貴女が薬を売っていたのですね」

 美也子が慌てて言う。

「お願い、見逃して! 彼は通常では治らない病気なの! 病気を治す魔法薬を作るにはお金が必要なの!」

 しかし鏡は淡々と言う。

「最初の事件では、薬を飲んだ人間が数人を病院送りにし、本人も二度とまともに歩けない体になりました。次の事件では……」

「解っているわ、間違っている事は。それでも彼を助けたいの!」

 美也子はそう言って、薬を複数飲む。

「ここで捕まる訳には行かないの!」

 数メートルの距離を無視して、鏡に詰め寄る。

 咄嗟にガードする鏡だったが、ガードした両腕の上から殴られたのに大きく吹っ飛ばされた。

 木にぶつかる直前ヤヤが受け止める。

「あちきがやるよ!」

 その言葉に鏡は首を横に振る。

「これは私の仕事です。例えここでヤヤさんと拳を交える事になってもやりとげます」

 はっきり断言する鏡にヤヤが一歩下がって言う。

「倒せれば良いよ。倒せなければあちきがやるよ」

 鏡は頷いて、精神集中して、影から刃を生み出し、美也子を狙うが、薬でパラーアップした美也子はそれを大きく横に移動して避ける。

「例え直系の人間にもこれだけは譲れない!」

 美也子は鏡に真っ直ぐ向かって行くが、鏡は落ち着いた様子で唱える。

影沼エイショウ

 美也子の足が影に沈み、動きが止まった。

 次の瞬間、影から発生した刃が、美也子の足の腱を斬った。

「所詮分家では、本家の人間には勝てないって事だね」

 詰まらなそうな顔をするヤヤ。

 鏡が近づくと、必死に這って逃げようとする美也子。

「彼だけは助けないと! 絶対に」

 鏡の足が止まる。

「大した根性だね」

 鏡の横に来たヤヤがそう言ったと思うと鏡の腹に拳をめり込ませる。

 驚いた顔をした顔をする鏡にヤヤが言う。

「まさかさっきあんな大口叩いといて今更安心していたの?」

 悔しそうな顔をする鏡。

 ヤヤは、自分が用意した現金が入った鞄を拾うと、美也子の前に置く。

「勝負しよう。貴女の思いがどれだけ強いか? その状態で、このお金を持っていけたらそれあげる。薬でも何でも作れば良いよ。でも途中で諦めたらあちきが貴女を再起不能にする」

 驚いた顔をする美也子だったが直ぐ頷いて、お金の入った鞄を持って動かない足を無理やり動かして研究施設に向かう。

「鏡、あちきに負けたんだからこの勝負の決着がつくまで美也子の事に手を出すんじゃ無いよ」

 鏡が言う。

「どうしてですか?」

 ヤヤが肩を竦ませて言う。

「あの分家が正面から喧嘩売ってきたから買っただけだよ」



 週明けの月曜日、鏡は教室で美也子を確保するタイミングを悩んでいた。

「谷走くんどうしたの?」

 芽衣子の言葉に鏡は即答する。

「考え事をしていた」

 すると芽衣子が言う。

「そうだ、あの白風ちゃんから伝言があるの。お願いしていた事は終わったので、後は好きにして下さいって。どういう意味?」

 芽衣子の言葉に鏡は少し考えてから答える。

「彼女の父親がそちらに顔が聞くようなので、ヤクザの事務所に捕まりかけたことのもみ消しをやっていたのです。小学生の少女には問題ですから」

「なるほど」

 頷く芽衣子だったが、実際は全然違う。

 美也子との賭けが終わった事を指しているのだ。

 鏡は枷がなくなり更に悩んでいた時、芽衣子が言う。

「もしかして谷走くん、ヤクザ相手に喧嘩した事悩んでる?」

 意外な言葉に何も答えられない鏡だったが、芽衣子は勝手に頷き言う。

「そうよね。だったら正直に言えば良いよ、そして学校を休学になってもあたしは気にしないよ」

 その言葉に、昨日のうちに調べた美也子の恋人を思い浮かべて言う。

「好きな相手だったら罪を犯していても待てるものですかね?」

 その言葉に芽衣子が顔を真っ赤にする。

「いきなり何言うの!」

 鏡が補足する。

「例え話です」

 その答えに慌てて何度も頷き芽衣子が言う。

「当然だよ。何年でも待っている筈だよ。私だったらそうするよ」

 その答えに鏡は決心した。



 数日後、鏡は美也子を連れて白水探偵事務所に居た。

「彼女が犯人なのね?」

 零子の言葉に鏡が頷く。

「あたしが、問題の戦闘力強化剤を作って売りさばきました」

 美也子が素直に自供する。

「そうね、鏡の報告書が正しければ疑うところは無いわね」

 零子が確認の視線を鏡に向けると、鏡は表情を変えず答える。

「報告書に虚実・抜けありません」

 零子がその言葉に頷く。

「美也子さん、貴女には八刃の掟で人柱役をやってもらうわ」

 その言葉に鏡が何か言おうとしたが、美也子が制止して言う。

「謹んで受けさせてもらいます」

 美也子を引き取りに来た間結の人間に渡した後、零子が言う。

「間結の人柱、独房の様な部屋で5年以上結界魔法を使い続ける。ろくに休みも貰えない過酷な任務。中には発狂する人も居るわ」

 鏡が零子の方を向いて言う。

「減刑は叶わないのですか?」

 零子は頷いた後、微笑んで言う。

「大丈夫よ、腱を切られながらもあなたにダメージを負わせて逃げ伸びた人間だもん、絶対遣り通し、きれいな体で普通の世界に戻るわ。そうしないと、本来なら外部には絶対流出されてはいけない薬でも飲まなければ治る筈の無い病気を奇跡で治した彼が可哀相だものね」

 鏡は頷くしか出来なかった。



 草楽美也子戦闘力強化剤流出事件報告書



 草楽美也子は、ヤクザに問題の薬を横流し、現金に換えていました。

 買い手のヤクザより、取引現場を聞き出し、現場を押さえ、重傷を負わせるも、私もダメージを受けて逃亡されました。

 逃亡後、傷を癒す為に研究施設で薬を調達、治療行為を行う為、病院に移動した所を確保。

 美也子がヤクザから受け取ったお金の全ては、無事回収を終了しました。

 詳細は次の通りです。



 中略



 動機のついては、遊ぶ金欲しさの為の犯行と思われる。

 大学で男友達と何度も遊んでいる事実も確認済みであります。



 補足



 幾つかの薬の紛失が報告されたが、再度確認の際、問題ない事が報告されています。



 零刃所属 谷走鏡



 六年後、鏡の元に大学時代の友人と結婚した美也子の結婚式の招待状が届くのであった。

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