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氷の花 透明の花があったら綺麗でしょうね~度★★★★★


森の奥に佇む、一本の裸の木。


寒い冬の時期に花をつけつる木。


雪がひらりふわりと降り始めた頃に、蕾をつける。


ぷっくりとした、艶やかな透明の蕾をつける。


雪降る寒い中。


人々が身を縮めて、森のそばを歩きすぎてゆくなか。


その木はもこもこと蕾を揺らし、花開く。


ぴらりぴらり。


ぴきりぴきり。


透明の花弁が開いてゆく。


ぴらんと開いた透明の花弁。


氷の花。


ふるん、と。


キラキラとした涙のような雫を、花弁の先から溢す。


裸の木は、キラキラとした透明の衣を纏う。


満開に咲き誇る氷の花。


吹雪がその木を過ぎてゆく。


ひらりふわり。


透明の花弁が舞う。


木の周りに積もった白い雪の上に、ひらり。


そして、じゅわり。


氷の花弁は雪に溶けていった。







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― 新着の感想 ―
[良い点] 夜に咲き始めた氷の花は、人々が眠りに就く月の夜に、満開になっていきます。 月明かりに照らされて、流す雫と氷の花は、キラキラと輝いて。 裸の木は、透明なシルクの衣をまといます。 朝方に…
[一言]  読ませていただきました。 氷の花が、春に咲くとどうなるんだろう?とふと、思いました。 桜の花か、あったかそうな花だといいな(笑)。 春はもうそこですね。 徳田さんの作品は、根本に優しさ…
[良い点] 幻想的な世界観が素敵です◎ 綺麗だけれど短命、というのがより美しさを感じさせます☆彡
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