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借金令嬢の娘は隣国で公爵令嬢となり精霊姫と呼ばれて母の友人と出会い幸せになります!  作者: つーかたかさん


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会えました

プロンシアーナの王宮でリュシード王子一行は歓迎された。

謁見の前にコレット王妃とエルンスト王太子がエリン達に会いに来た。正式でないので略装だ。


「お久しぶりです。エリン様!」コレット。

「あえて嬉しいわ!コレット。いいえ、コレット王妃様!」エリン。

女性たちは再会を喜び、お互いの子供を紹介しあい、近況を語らった。

ついでのようにリュシードとルーファスが紹介された。どちらとエリンの甥にあたる。


エリンとコレットの会話から外れて、リュシードとルーファス、エルンストとフェリシティーが話をした。


「フェリシティー姫、お噂よりもお美しい。ご母堂とそっくりですね。そうと知らなければご姉妹で通りますよ。お会いしたかった。」エルンスト。

「はじめまして、エルンスト殿下。お褒めにあずかり光栄ですわ。」

「今回の訪問を快く了承していただき、ありがたく存じます。」リュシード。

「いえ、我が国の犯罪人がご迷惑をおかけして誠に申し訳ない。来訪していただいて感謝しております。」エルンスト。

エルンストはフェリシティーを見て、少し残念そうにした。

「父のセインは無事です。一緒にバートと名乗る方も保護しています。先日、伯父ガイルが二人を王宮にこっそり連れ帰りました。」エルンスト。

「すぐに会わせて!」フェリシティーの目が本気だ。

エルンストに掴みかかる勢いだ。


「驚かないで下さいね。二人は呪いを受けています。」エルンスト。

「そうなの。びっくりしたわ。その相談も兼ねて、ゆっくり話し合わないと。」

いつの間にかコレット王妃が話に加わっている。

「セイン陛下は、公表しても良いとおっしゃるのだけれど、あまりにも非現実的でねえ。大騒動になるし、迷っているの。」コレット。

そう言いながら侍女に目で合図した。侍女が礼をして部屋を出ていった。

「父上の姿に驚かないで下さいね。」エルンスト。


エリン、フェリシティーは覚悟した。

セインとバートは少女になっているのだろうか?


リュシードとルーファスはセインと初対面となる。

強大国プロンシアーナの政争を勝ち抜き、王となったセイン王。混乱するプロンシアーナを平和な国として生まれ変わらせた賢帝。


しばらくして扉が開いた。

入ってきたのは見知ったセーラ姿のセインとエスコートするガイルだ。

???

呪いは受けたはずだか、変わってない様に見えた。

「よく来たな。」

ものすごくニコヤカなガイルと幸せそうに微笑むセイン。お似合いの夫婦に見える。

「お久しぶりです、セイン陛下。おかわりないお姿に安心しました。その、呪いは?」エリン。


「ふふふ。わからない?」

セインの声が高いし柔らかい。背も低くなった?なんか、華奢に見える。


扉の先から音がした。足音だ。走っている。

「フェリシティー!」

バートも姿を表した。フェリシティーに駆け寄り手を取る。ニコニコしている。

「バートさん、なんか、若い??」戸惑うフェリシティー。


「あのトカゲは呪いは一人にと言ってただろう?歴史書にあった呪いは30半ばの男が少女になった話だった。呪いは若返りと性転換だったらしい。」ガイル。


「セインは女性に、バートは若返ったの。変な呪いよね。魔族って人と感覚違うのね。」コレット。

「あの時、エヴィ様が呪いの渦に入って操作してくれたかもしれない。お礼が言いたいわ。」セイン。


「だいたい20歳くらい若くなった感じだよ。17歳ぐらいだ。」

バートがハニカミながらフェリシティーの手を握ったままだ。離さない。

「ベルンハルト殿下は年齢が離れている事で反対していたから、これでフェリシティーとの結婚を快く許してくれるかな?」バート。


エリン、フェリシティーは驚いて声が出なかった。


「この姿になって、ガイルから嫌われるかと思ったの。でも、ガイルったら」セイン。

「俺はセインに惚れてる。男でも女でも良いんだ。それに、もしかしたら子供を授かれるかもしれないしな。」ガイル。


「あ、そうか。セインの父親は前王じゃないから、二人は兄弟じゃないもんね。結婚できるわ。」エリン。

「それをそのまま発表すると、ややこしくなるから迷ってるの。エルンストは私とセインの子供としているから。エルンストが前王の子で、セインが前王の子供でないと発表するのも混乱させちゃうし。やっとプロンシアーナが落ち着いて来ているのに。」コレット。


「真実を発表してもいいけど、俺は死んだことにしてもいいよ。ガイルといられたら幸せだから。」セイン。


「本当に女性になったの?」エリンは半信半疑だ。

「ほら」

セインがエリンの手を自分の胸にグリグリ押し付けた。

「おお?!柔らかいうえに弾力もある!」

「ほら」セインがエリンに胸元を見せた。

「おお!丁度良い大きさ!」覗き込んだエリンが言った。

「ねー。」セイン。

「ふおおー」エリン。


「すごいわ。呪いというより、奇跡?」フェリシティー。

「反対だったら呪いだったよ。」想像して身をすくめるバート。

バートがフェリシティーを覗き込んだ。

「気に入らない?中身はオジサンだから?それともかなり年上が好みだった?」

「あまりの展開についていけてないだけです。驚いてます。」フェリシティー。


「俺と結婚してくれる?フェリシティー。」不安そうに言うバート。

「もちろん!」フェリシティー。


「「「おめでとう!」」」

エリン、コレット、セイン、ガイル、エルンストが心からの祝福を述べた。リュシードとルーファスもだ。


「俺達も結婚式をしようと思う。セインの花嫁姿が見たい。」ガイル。

「私もガイルと結婚式を挙げたいわ。」セイン。

「それ、妻の前で言うー?あなた、一応私の夫よ?」コレットが笑う。

「父上の結婚式、花嫁姿ですか、楽しそうです。もちろん僕も参列します。伯父上?兄上と父上の結婚式ですからね。ややこしいですねー。どの肩書で参列しましょう?」エルンスト。

それを聞いて皆が笑った。



その後に聞いた話。呪いで飛ばされたあとの話。

セインとバートは、気が付いたら初代王の墓にいたそうだ。セインは女性に、バートは若くなって。

パラダイスに行こうかとも思ったが、セインの性別が違っている。

ガイルが探しに来るだろうから、と二人は墓近くの村に行った。母と子供という設定にして。農家に住み込みで働くことにした。

そして、ガイルが迎えに来た。




その頃の魔族のトカゲ。

魔族は年齢が高いほうが偉い。男尊女卑で、男というだけて女より偉い。

だから、年齢が半分になり、性が男から女になるというのは死より屈辱なのだ。

事実、これまで魔族の呪いを受けたプロンシアーナ王族は屈辱的な死を迎えた。今回もそうなっているはず。

トカゲは自分の呪いが結果的に幸福を呼んでいることを知らなかった。





お読みいただきありがとうございます。

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