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借金令嬢の娘は隣国で公爵令嬢となり精霊姫と呼ばれて母の友人と出会い幸せになります!  作者: つーかたかさん


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探しに行きます

「セイン!ああ、セイン。愛してる。俺も。」

ガイルはそのまま、セインに突き飛ばされた床に転がっていた。セインの消えた空間に呆然と呟いていた。


フェリシティーも半狂乱でバートの名を呼び続けている。


「エヴィ、どうして私だけ?!あいつは私を狙っていたのに!バートさんが!」

フェリシティーはエヴィに怒りを向けた。

「バートがフェリシティーを愛してて、フェリシティーを助けることを望んでた。私も、バートよりフェリシティーを助けたかった。やれるだけやった。、、、ごめん。」エヴィはそう言うと消えた。


バタンと扉が開いた。密室が解けた。アーサーが入ってきた。

部屋には憔悴し呆然とし泣き顔のフェリシティーとガイル。

そして喉を斬られたブランドンの遺体。目と口をガッツリ開いた凄まじい死に顔をしている。


「、、、何があった?」アーサーが問うた。





ローラン子爵家はその日、色々大変だった。

地震で崩れた壁などを応急処置的に修繕。大工たちを招集。落ちて割れた食器や花瓶、本棚などの掃除。

使用人たちも忙しかった。


地震が起きて、ちょうど賊が押し入り、撃退したが死なせてしまったと報告。すぐに警備隊が来て身元不明遺体を回収していった。

アーサーとガイルが話し合い、ブランドンがローラン子爵家で死んだと報告するより、ただの賊にしておこうと決めたのだ。

ブランドンは公にはプロンシアーナでは脱獄し行方不明でいい。極秘にアリステア王国で騒動を起こしたので討ち取ったと報告した。アリステア、フランセーア、プロンシアーナの共有情報にする。


二人の尊い犠牲者を出して事件は解決となった。表向き。







ブランドンが死んでセインとバートが消えたその日の昼過ぎ。

ガイルがアーサーがとフェリシティーにとある話をした。

ガイルとセインは古い歴史書を読み漁って記録を探していた事がある。

歴史書の中で、プロンシアーナの王太子が死んだ箇所を探したのだ。

不死の王太子が死んだ時、たいてい王太子の兄弟が一人行方不明になる。おそらく、その行方不明の兄弟が王太子を殺害した。そして呪いを受けた。

死んだ王太子は数名だけだ。


一度だけ、頭のおかしい少女が自分が行方不明の王子だと王城に乗り込んだと記録があった。行方不明の王子は、30半ばで妻子もいた。死んだ王太子は40歳だ。王が出来の悪い王太子を行方不明の王子に殺させたらしい。

頭のおかしい少女はたしかに行方不明の王子と同じ銀髪に青い目だったが、性別も年齢も違う。

少女は呪いのせいでこの姿になったが、自分は王子で、父王に王太子の地位を約束されている。自分が王になると言い張る。王に会わせろとのたまった。


警備の衛兵が少女を牢屋にぶち込み、反省させようとした。不敬罪だ。

しかし少女は反省せず、居丈高に兵や牢屋番を見下した言動をした。美しい姿の美少女だと記されていた。

少女は1年後、益々頭がおかしくなり、とうとう首を括って自死した、らしい。真相はわからない。少女の腹は膨れていた。妊娠していたとある。牢屋番に遊ばれたらしい。少女に性的暴行したらしい一名を解雇した、と歴史書は綴っていた。


しかし、続けて街で牢屋に女性が入るとひどい目にあわせられるという噂があったと注記があり、女性の犯罪が大幅に減ったと書かれていた。牢屋番や下級兵が女性を弄んでいて、さらに牢屋にいる者の面会家族として大勢の客を取らせているという噂だった。格安で一日中客を取らせたらしい。


ガイルは歴史書に、その少女はプロンシアーナの初代王墓から出てきたと言ったと書かれていたとアーサー達に告げた。

「俺はプロンシアーナに帰る。」ガイルが言った。

「私も行く。」フェリシティー。


「もし、バートを見つけたらアリステアに送る、あんたフランセーアの姫さんだろ?無理だろ。」

ガイルはすぐにでも出立したいようだ。馬で駆け通しの旅をするつもりだ。


「絶対に付いて行く!」

フェリシティーがガイルの服をつかむ。

アーサーが止める。

絶対にフェリシティーを単身プロンシアーナになど行かせられない。

フェリシティーは譲らない。ガイルは早く出たい。

ケイトも来て止める。


部屋の扉の前に使用人が来て呼んでいる。

誰も使用人に気が付かない。


そこにエリンがひょっこり入ってきた。レイナルトもいる。

「、、、何を取り込み中なの?誰も出迎えてくれないから、実家だし、入ってきちゃった。フェリシティーを迎えに来たんだけど。何事?」


アーサーはガイルを落ち着かせ、王墓の場所を地図に書かせた。

フェリシティーは足手まといだから、ガイルは置いていきたい。

フェリシティーはバートが心配だからガイルに付いて行きたい。

アーサー達はフェリシティーの安全のため、少なくともアリステア王国か、フランセーアにいてほしい。


「わかった。フェリシティー、私とプロンシアーナに行きましょう。ねえ、ガイル。前にパラダイスに来てって言ってたでしょ?私とフェリシティーはパラダイス行くわ。バートとセインを保護して、パラダイスに連れてきて。待ってるわよ。王墓は首都の北よね。近いでしょ。」エリン。

「エエエ!」レイナルト。

「わかった。パラダイスのキャットボーイって店に居てくれ。セインの店だ。使いを出しておく。」ガイルはローラン子爵家を出ていった。


「ハッヤ。セイン愛されてるわね!」

馬で子爵家を出ていくガイルを見てエリンが笑った。

「僕も行く。」

諦めたようにレイナルトが言う。

「駄目よ。危ないわ。子供達を任せるわ。クロフォード伯爵家に戻って待ってて。」

エリンがレイナルトに言う。


「大丈夫よ。ね、アーサー。ローラン子爵領に第二王子とサンフォーク公爵家次男がいるんでしょ。

彼らと親書を持って、報告にプロンシアーナ王宮に行きましょう。」

「おっ。いーね。俺も行こうかな!」理解したアーサー。

「ダメ!これだけ騒動が起こったのに領主が不在はダメでしょ。」ケイト。

「安心して、フェリシティー。王族と一緒の快適・安全な旅よ。使用人として行こうかな。気楽だし。タダだし!

レイナルト様も安心しててくださいね!」

エリンが言うと、フェリシティーは早速自室に行き荷造りを始めた。


レイナルトは甥たちに伝えに滞在先のホテルへ向かった。


思ったより長くなった、最初のタイトルから離れてしまった話を、お読みいただき、ありがとうございます。

一話から順に最後まで読んでくださる人がいる日は、嬉しくてその方に感謝しております。

この拙い物語を読んでいただいて、楽しんでいただけたら嬉しいです。

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