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借金令嬢の娘は隣国で公爵令嬢となり精霊姫と呼ばれて母の友人と出会い幸せになります!  作者: つーかたかさん


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夢の中は騒がしい


ブランドンは顔が真っ黒だ。耳が枝の様になり、何か生えてる。

「お父様!」ミカエルが駆け寄った。

「おお、我が息子よ。大きくなっているな。ん、その金の首枷は?、、、近寄るな!」

怒りの形相のブランドン。

「あの女が変な名前をつけたら首にこれが!あの女が悪いんだ!」ミカエル。


「名前を付けてと言われたから、名付けたの。ミカエルって、良い名前よ?」フェリシティー。


「なんだと!胸くそ悪い名前だ!お前はアドルフだ!良い名前だろう?」ブランドン。

「うん!アドルフがいい!」ミカエル。


ミカエルの耳がニョキっととがり、大きくなった。が、金の首輪がギュッとしまり、ミカエルが悶えた。

「苦しい!わかった、ミカエルでいいから!」

ミカエルの首輪が戻った。耳も人のものに戻った。

ミカエルがゼイゼイ言っている。もう苦しくないようだ。


「我が子になんてことを!ひどい母親だ。おい女。」

ブランドンが言ったが、誰も彼らを見ていなかった。

「クソっ。なんだ、この光は。精霊か!結界で奴らに近づけないではないか!」

ブランドンとミカエルは3匹の精霊に隔てられてフェリシティー達とは3メートルほどの距離である。



ブランドンが現れてミカエルがお父様!と呼んでから、他の面々は彼らを終了とみなした。

「良かったわね。なんだか本当の父親が迎えに来たみたい」と思った。

なので、彼等が喚いていても、関係ない。

自分達の問題で大変なのだ。

意識が曖昧だ。皆が自分の夢にいると思っていた。



「ベルンハルト殿下、俺は本気でフェリシティーに惚れました。可愛らしいし、素直で素晴らしい子です。一緒にいて、とても楽しい。大切にします。結婚を許して下さい!」バート。

「お父様、バートさんは友達って言ってたじゃない。信頼できる人だ、って。どうして反対するの?」フェリシティー。

「バートは俺と同じ歳、37歳だ。フェリシティーは15歳だ。これから10年後、バートは47。フェリシティーはまだ25歳だ。長生きすると言っても、わからないだろ?」ベルンハルト。

「精霊の泉の祝福を受けた伴侶は、加護を得られます。エヴィに頼んで長生きしてもらいます!」フェリシティー。

「フェリシティーのためなら、ガンガン泉の水を飲みます!葉っぱを主食として食べます!」バート。

「私も応援する!フェリシティーの幸福のためなら。

ジャンジャン水を涌かすよ!葉っぱもいっぱい落とさせるよ。」エヴィ。


「フェリシティー、駆け落ちするならプロンシアーナにおいで。全面的に協力するわ!絶対に見つけられないようにね。あ、でも、駆け落ちってわかるようにしてね。プロンシアーナが誘拐したってなったら、戦争になっちゃうから。」セイン。

「そうね、私はもう一人っ子じゃないから。ルークとアイリーンがいるし、お母様も寂しくないはずだわ。手紙は出すから、プロンシアーナと戦争しないで、お父様。」フェリシティー。

「駆け落ち決定みたいに言うな!」ベルンハルト。

「ご両親を悲しませてはいけない。駆け落ちは最終手段だよ、フェリシティー。

でも、そんなにしてまで僕を選んでくれる気持ち、嬉しいよ。」

フェリシティーの手を取り、見つめるバート。フェリシティーがバートに体を寄せた。バートもフェリシティーの腰に腕をまわした。恋人抱きだ。


「ベルンハルト殿下、フェリシティーを幸せにします。結婚を許して下さい!生涯、俺の大切な妻として幸せにします。」バート。


途中からブランドンとミカエルは彼らの言い合いを見ていた。ポカンとして、我に返った。


「待て!お前は俺の妻だ!そして、この子は俺とお前の息子だ。」ブランドン。

「そうだよ、お母様。ひどい。僕がいるのに、他の男に媚を売って。僕のお父様はプロンシアーナ王なんだ。お母様はプロンシアーナ王妃になるんだから。」ミカエル。


「はあ?あなた誰ですか?」フェリシティー。

「外野は黙ってろ。忙しいんだ。」ベルンハルト。

「そうよ。大切な話をしているの。邪魔しないで。」セイン。


「フランセーアはフェリシティーが王族に嫁ぐ事を願ってる。エルド殿下はフェリシティーにずっと婚約を申し込んでいるんだよ。」ベルンハルト。

「私は好きな人と結婚します。王族とか、そういうのは関係ないです。興味ありません。お父様だって、反対されてもお母様と結婚したくせに!

私はローラン子爵家で掃除や洗濯、料理もしました。料理は自信ないけど。職業訓練学校で経理の勉強もしました。帳簿もつけれます。バートさんの商会で、お仕事させて下さい。私は平民になります。」フェリシティー。


「嬉しいけど、妻に仕事させなくてもうちの商会は大丈夫だよ。王族みたいには無理だけど、そこそこ裕福な暮らしを約束する。メイドかいるから、掃除も洗濯も料理もしなくていいよ。俺と一緒にあちこちの国をまわろう。一緒に見たい景色があるんだ。」バート。


「バートさんと国めぐり!楽しそうだわ!」フェリシティー。

「だから、結婚は認めないってば!」ベルンハルト。

「もう諦めなさいってば。」セインがベルンハルトを慰める。

「ベルンハルト殿下、もう二人の気持ちは固まっているの。殿下が反対しても、二人は結婚するの。

そして殿下の未来は2つ。結婚を反対して、フェリシティーに嫌われて、駆け落ちされて、孫が産まれても見せてもらえない。手紙も来ない。サーラ様にも嫌われて、サーラ様まで出ていっちゃうかも!

もう一つの未来は、二人を祝福するのよ。そうしたら、フェリシティーの花嫁姿が見れて、新居に呼ばれて、孫が産まれて、可愛くて、サーラ様もニコニコして、フェリシティーもニコニコなの。

さあ、どちらの未来がイイ?!」セイン。


「ううううう。俺は二択を迫られる運命なのか?

フェリシティー、結婚を認めるから、お父様を嫌わないでくれ。」ベルンハルト。


「俺はその結婚を認めない!」ブランドン。

「僕も認めない!」ミカエル。


「「「うるさい!」」」

ベルンハルト、セイン、バート、フェリシティー。


「ありがとうございます!お父様!大好き!」フェリシティーがベルンハルトに抱きついた。

「はははは。」目が虚ろになったベルンハルト。

「殿下、ありがとうございます!」嬉しそうなバート。


「おめでとう!フェリシティー!バート!結婚式には呼んでね!」セイン。

「とにかく、メデタクまとまって良かった。おめでとう、フェリシティー、バート。」アーサー。

「おめでとう!良かったね!初恋が実って。

バートも初恋の人の娘と結婚なんて、不思議な縁ね。おめでとう!」エヴィ。


「お前は俺の妻だと言ってるだろ!俺の子を腹に宿してるくせに、何を言ってるんだ!」ブランドン。

「そうだよ!なんてふしだらなんだ!夫がありながら他の男と結婚するなんて!ひどいよ、お母様!」ミカエル。


「「だから、うるさいってば!」」


「お母様!僕を産んでくれるよね。大切にしてくれるはずだよね?僕はプロンシアーナの王になる尊い子だ。僕にはお母様が必要なんだ!」ミカエルがフェリシティーに言う。


「やめて!私はあなたなんて知らない!変なこと言わないで!どっかへ行ってよ!私はあなたの母親じゃないわ!気持ち悪いのよ!」フェリシティー。


「ひどい!お前なんか、俺の母親じゃない!」ミカエル。

「なっ、バカ!取り消せ!」ブランドン。


「よく言った!そうよ、フェリシティーはミカエルの母親じゃない!お互いに否定した!私は精霊エヴィ!水と大地、光に愛されし太古の精霊!尊き命なれど互いの意志として尊重する。精霊裁定により認める!光よ!彼の者を神の元へ導き給え!」

エヴィの光が炸裂した。


ミカエルの周囲から黒いモヤが消えた。

ミカエルが光に包まれた。

「ギャアア!クソっ!産まれるはずだったのに!」

光がミカエルを消してゆく。まるて光の炎に焼かれるようにミカエルは苦しそうに叫び声を上げながら消えていった。


「アアア!俺の息子が!殺した!母親のくせに!俺の息子をよくも!」

ブランドンが怒りの眼差しでフェリシティーを射殺しそうな目で見ている。

バートがフェリシティーを背にかばった。


お読みいただきありがとうございました。

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