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借金令嬢の娘は隣国で公爵令嬢となり精霊姫と呼ばれて母の友人と出会い幸せになります!  作者: つーかたかさん


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王宮に戻って謝ります

フェリシティーはベルンハルトと王宮に戻った。

服が馬屋の少年の物のままだったので、着替えた。


王太后様や陛下、あちこちに謝りにまわった。

心配されたり、怒られたり、諭されたりした。


サーラの言葉がフェリシティーには一番堪えた。

サーラはフェリシティーの姿を見て、謝ったのだ。

ショックで高熱を出してベッドに横たわるサーラの姿を見たフェリシティーは、反省した。


「フェリシティーが城を自分の意志で出たのは、私達に怒ったからよね。黙っててごめんなさい。私はあなたのお母様じゃないの。産んだのはエリンなの。でも、フェリシティーのお母様でいさせて欲しいの。フェリシティーが大好きなの。」

フェリシティーを失う恐怖でサーラは混乱していた。

熱を出し、涙を流して謝るサーラ。


サーラがフェリシティーに語ったのは、辛い話だった。

身分が低いから平民妃と呼ばれ、子供を何度も流産して石女妃と陰口を言われたこと。

フランセーアとの約束のため、子供が産めないならベルンハルトと離婚してほしいと文官、大臣、女官から、「アリステア王国のために」と言われたこと。時には令嬢数名に囲まれ、詰め寄られた事。


ベルンハルトと離婚しようとしたこと。

エリンが来て、サーラのためにベルンハルトとの子供を産んでくれたこと。

サーラとベルンハルトの子供として、フェリシティーが生まれたことを発表したこと。

エリンが何も言わずに、いなくなったこと。

フェリシティーを育てて、ベルンハルトといられて、幸せだった事。

フランセーアで、フェリシティーのために社交界に出るようにしたこと。フェリシティーに幸せになって欲しい事。


フェリシティーはサーラに謝り、サーラの体調が整うまで付き添った。ベルンハルトも一緒に。王宮で。


サーラが回復すると、サーラはエリンに会いに王太后宮へフェリシティーと訪問した。


フェリシティーは実母のエリンに会って話してみたかった。そう思えたのは、バートのおかげだった。異父弟、アシェルをあやし、素直に可愛らしいと思えた。レイナルトにも会い、親戚のおじさんくらいの人に思えるようになった。



エリンとサーラの話は尽きない。

なにより、アシェルがカワイイ!フェリシティーとサーラはアシェルに夢中になった。

レイナルトはエリンによく似たフェリシティーには優しくできた。


フェリシティーもアシェルを抱っこさせてもらい、感激した。アシェルはまだ、アー、アヴ、バウなどの擬音にが言えない。しかも、その柔らかい頬。小さな手。無垢な笑顔。


王太后も時々訪れ、話の輪に加わった。

フランセーア王夫妻も何度もエリン達に会いに来て、交流を深めた。

ベルンハルトが一度だけ、エリン達をのいる王太后宮に来た。エリンの幸せそうな姿に安堵して、すぐにその場から退散した。レイナルトの視線が痛い。

レイナルトはベルンハルトをどうしても受け入れられず、挨拶のみだ。


エリンがレイナルトのベルンハルトへの態度をサーラに愚痴った時。

「エリン、私はレイナルト様のお気持ちがわかります。不安なんです。信じているけれど、心の片隅で不安が消えない。

エリンとベルンハルト様の子供がフェリシティーです。それが事実。私は、夢を今でもたまに見ます。

フェリシティーがエリンをお母様と呼んで、ベルンハルト様がエリンとフェリシティーと幸せそうにしてて、私はそれを見ているだけ、って夢。

目が覚めて夢だと安心するけど、いつそうなってもおかしくない、って不安になるの。怖いの、すごく。」

「私がベルンハルト様と?!そんなのなりっこない夢よ!」エリン。

「うん、わかってる。エリンがベルンハルト様をどうも思ってない事。私が弱くて、不安になってるだけだって。こんな夢を見たなんて、誰にも言えないでしょ。ベルンハルト様にも言えなかった。

ただ、わかるのはレイナルト様も私と同じ不安があると思うの。それだけ、知っていてあげて。」サーラ。

「わかった。」エリン。

「私にもベルンハルト様との子供が出来たら、こんな不安がなくなるのになあ。」サーラ。

「大丈夫よ!お母様。私はお母様の子だから。」

フェリシティーがサーラに寄り添った。その姿を見てエリンは安堵の微笑みを浮かべた。




セインとガイルもエリンと旧交を温めた。

半年ほど一緒に生活したのだ。姉弟の様な関係になっていた。

セインとガイルは、アーサーをいたく気に入った。

やたらとアーサーに「プロンシアーナにおいで!」と勧誘していた。


10日ほど滞在し、クロフォード伯爵一家はアリステアに帰国した。

途中までセインとガイルも一緒に行き、それぞれアリステアとプロンシアーナへ向かう。

その旅路でエリンとセインが仲良くて、レイナルトはまた、仏頂面だったらしい。


フェリシティーは両親とエリンに、学園時代の話をたくさん聞いた。どの話もそれぞれ面白い。バートとのエピソードも多く、フェリシティーは満足した。




落ち着いてからフェリシティーはバートに手紙を書いた。

「先日はありがとうございました。帰ったらお母様が本当に倒れていました。熱まで出ていました。でも、お母様はちっとも私に怒らなかったの。黙っててごめんなさい、大好きだから、ずっと娘でいてほしい、って泣かれたの。

自分がワガママでまわりが見えていない事に気が付きました。私はお母様とお父様にすごく愛されてきたのに。バートさんとお話出来てなかったら、きっと二人をなじって傷つけたと思います。今、両親と仲良く暮らしています。

よかったら、遊びに来てください。お父様もバートさんに来てほしいそうです。お母様もです。バートさんの話をしたら、懐かしそうにしていました。」

フェリシティーは礼状とお酒をバートに贈った。


バートからは「手紙ありがとう。私もフェリシティー姫と話せて楽しかった。会えて良かった。これからもご両親を大切に。仲良くね。お酒、ベルンハルト殿下からだね。ありがとうとお伝え下さい」と短い返事がきた。


その後、フェリシティーとバートは手紙のやり取りをするようになった。

フェリシティーからバートに出しても、半年ほど返事が無い時もあった。そんな時はその返信に「返事が遅くなりました。隣国へ行ってました。」と仕事でいない時だった。

フェリシティーは身近な出来事を書いて送り、バートは仕事で訪れた国の話などを書いた。


フェリシティーの日々は平穏に過ぎていった。



約束通り、フェリシティーは王宮に通い、精霊エヴィと遊んだ。シェリー、オリビア、ローズと一緒に。

精霊は女の子なので、5人でお喋りするだけで楽しかった。

フェリシティーが自分の産まれた理由を話すと、精霊エヴィは言った。

「フェリシティーは兄弟、欲しいの?それなら、お母様に大樹の葉と泉の水を飲んでもらえば?あ、お母様とベルンハルトに、子供が欲しいか、聞いてからね。」

そう言われてみれば、エリンさんはサーラお母様より少し年上なはず。その人が赤ちゃんを産んでいるのだ。望みはある!

「でも、精霊様は病を親族に移すのでしょう?」

シェリーが心配そうに言った。

「体の不調ぐらいなら、その人の体の中の治癒力を大きく起こさせて、回復させれるよ?飲んでもらって、一度で治るか、継続して飲んで治せるか、わからないけどね。」精霊エヴィ。



邸に帰り、フェリシティーはサーラに聞いた。

「お母様、お母様もお父様との子供を産めるなら、産みたいですか?私、弟か妹が欲しいの」

フェリシティーに聞かれて、サーラは

「もちろん、ベルンハルト様の子供が欲しいわ。フェリシティーがいてくれるから、幸せだけど。フェリシティーがお姉さんになるのもいいわね。楽しそうだわ」と言った。

ベルンハルトは「生まれたら嬉しいけど、サーラとフェリシティーがいてくれたら、幸せだから。どっちでもいい。」と言った。


サーラはエリンの滞在中、アシェルを抱かせてもらい、エリンと楽しく過ごした。

積もる話がたくさんありすぎた。

サーラがエリンとアシェルを独占しすぎて、レイナルトがへそを曲げたくらい、仲良く過ごした。

赤ちゃんはカワイイ!欲しい!

サーラはフェリシティーに聞かれて母親っぽく答えた。自分がベルンハルトの子供を産みたい気持ちはずっとある。


フェリシティーが泉の精霊の水と大樹の葉を持ち帰った。

サーラはフェリシティーの説明を聞いて、葉を砕いて粉にし、泉の水で飲んだ。フェリシティーに連れられて精霊エヴィと話をして、身体をみてもらった。

エヴィの勧めで泉の水と大樹の葉を数回飲み、半年ほどして、サーラは懐妊した。妊娠中も大樹の葉と泉の水を飲み続けた。

ベルンハルトはサーラの身体を心配した。流産を恐れていた。

今回のサーラの妊娠は、今回は順調だった。

月日が満ちて、フェリシティーに弟が誕生した。


お読みいただきありがとうございます。

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