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借金令嬢の娘は隣国で公爵令嬢となり精霊姫と呼ばれて母の友人と出会い幸せになります!  作者: つーかたかさん


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27/98

娘は仲良く交流できました(一人をのぞいて)

表面上はおだやかに進んでます。

翌朝、フェリシティーの叫び声で邸内は慌ただしい目覚めとなった。


「なんであんたがここにいるのよ!」

「ここのは離宮だ!管理は王宮!鍵くらい手に入るんだよ!」

「今は私達が使ってるのよ!勝手に入らないで!帰れ!出てけ!」

「お前こそ!早く国へ帰れ!」

「女の子の部屋に勝手に入るなんてサイテー!変態!」

「はあ?カエルやヘビを投げてくる奴が偉そうに!女の子なもんか!」


フェリシティーの寝所で朝っぱらからケンカしていた。

エルドがいた。

ベルンハルトが部屋に来たのを見て二人が黙った。

ベルンハルトから怒りを感じたからだ。


「エルド殿下、娘も無礼ですが、殿下もいけません。お帰り下さい。」

ベルンハルトにしたら、娘の寝所、娘はベッドに夜着でいる。そこに、子供とは言え、男がいるのはかなり不快だった。


ムスッとしながら、エルドがフェリシティーに何かを投げた。小さな箱だ。

フェリシティーがキャッチして、エルドに投げ返した。

「帰れ!」箱が床に転がった。

エルドがしかめっ面をした。箱を拾い、部屋を出ていった。

ベルンハルトがエルドと共に玄関へ向かう。


エルドが出て行き、サーラがフェリシティーの部屋に来た。何事かと話を聞く。

「人の気配がしたから、起きたらあの子がいたの。」フェリシティー。

「ケンカしに?わざわざ?」サーラ。

なんだか良い香りがする。

「あれっ?」とフェリシティーが指差す。

花瓶に薔薇の花束が突っ込んであった。



エルドは王宮で親からかなり怒られたらしい。


数日後、ベルンハルトは王宮に呼ばれた。

離宮のサーラとフェリシティーのもとに、また王子たちがやって来た。


女の子達はビクビクしている。涙目だ。

王太后らから、行けと命じられて来たのだろう。

男の子たちも緊張している。


リカルドがフェリシティーに挨拶する。

「懲りずにまた参りました。フェリシティー姫。出来たら友好的にお願いします。」

「先日の私のした非礼をお詫びいたします。誠に申し訳ございませんでした。」

フェリシティーはリカルドに申し訳無さ気な顔を向けた。

その後は穏やかな茶会が進んだ。

フェリシティーは微笑みを浮かべ、リカルド、シモン、ジェフリー、シェリー、オルガ、ローズと会話した。


次第に緊張が解けて子供たちの表情が柔らかくなった。

女の子同士でも、話が弾んだ。

離宮にフェリシティーへのプレゼントが毎日届く。

女の子だけでプレゼントが並ぶ部屋へ行った。フェリシティーが案内した。4歳のローズがぬいぐるみを気に入ったので、「良ければどうぞ」とフェリシティーがあげた。

オリビアはお人形をもらった。

フェリシティーも1つお人形を手にとり、部屋に戻る。

シェリーを除いた女の子3人でお人形でままごと遊びを始めた。

セリフを言いあい、可愛らしい声が部屋に飛び交う。


その様子に皆がホッとする。

エルドだけは、フェリシティーから無視されて仏頂面をしていた。

今日のフェリシティーはおしとやかで、可愛らしい令嬢なのだ。しかも、ものすごく美少女。見つめられ笑いかけられるとぽおっとなってしまう。


フェリシティーがオリビアとローズに優しく接している姿を見ていると、先日の大惨事は別人が起こしたように思えた。


男の子たちとシェリーはその様子に安堵していた。





その頃、ベルンハルトは王宮で王太后と陛下、王太子夫妻と話し合っていた。


「王子たちから話を聞きました。

今は様子を見ようと思っていたのだけど。

リカルドがフェリシティーと婚約したいそうなの。

リカルドは落ち着いた優しい子だから、年頃になればフェリシティーも大丈夫だと思うの。仮の婚約ということにしたいわ。そうすれば民衆も安心するでしょう。

他の王子たちも、数年中に婚約者を決めたいし、あやふやな状態は良くありませんからね。」


「お心遣いはありがたいのですが。

フェリシティーはまだ子供です。それに、こちらの言うことを粛々と受け入れる子ではありません。

今回はフランセーア王国とアリステア王国の友好を深めたということで、良いではありませんか。

次世代の顔合わせが出来ました。

約定に縛られて子供たちの心を蔑ろにしたくないのです。

王太后様、今回は何も決めないでいただきたい。

私は帰国後、アリステアで話し合い、王位継承権を放棄してフランセーアに移住したいと考えています。

そうすればフランセーアでフェリシティーが育ちます。年頃になれば思う相手ができるでしょう。

私は親としてフェリシティーの幸せを願っています。」

場がざわついた。

「移住してくださるの?」王妃。

「願ってもない」陛下。

「アリステアに帰り父と兄の承諾を得てからです。

フランセーアは我らを歓迎していただけますか?」

ベルンハルト。

「もちろんです。証書にいたします。アリステア王と話し合ってください。公爵位を用意いたします。良いですね?母上。」陛下。

「公爵位、もちろん良いですよ。

ベルンハルト殿下。移住とは、思い切りが良いこと。ありがたい話です。今年中?来年?」

「一存では答えかねます。しかし、準備が整えば必ず参ります。ですから、フェリシティーの婚約はお待ち下さい。」

「せっかくリカルドが申し出ているから。発表はしませんが、内輪で仮の、フェリシティーの婚約者候補

ではどうかしら?フェリシティー次第、ということで。」

「大国フランセーアの王太子の嫡子を婚約者候補とは、外聞が悪くありませんか?」

「フェリシティーをフランセーアの将来の王妃に。それがフランセーア王国の、民衆の願いです。」


断りきれず、フェリシティーの内輪で仮の婚約者候補にリカルドが決定した。




お読みいただいてありがとうございます。

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