王太后の曾孫達が登場しました
フランセーアでは、王太后は引退したけど実質的に50年、政務に関わってきたので誰も王太后に逆らえない、らしいです。
王宮で軽い茶会が庭園で行われた。
ベルンハルトとサーラの紹介のためだ。
王族と高位貴族が参加していた。
賓客のベルンハルト夫妻としてご拍手で迎えられる。
笑顔で挨拶し、談笑に応じる。
伯父に当たる現王夫妻。陛下と王妃だ。
現王の弟の王弟夫妻。
王太子夫妻と王太子弟夫妻、王弟の息子夫妻、娘夫妻。彼らはベルンハルトには従兄弟夫妻だ。
血縁関係者と穏やかな談笑が終わると、旧王族の血を引く高位貴族が次々話しかけてきた。
彼らからしたら、ベルンハルトは下賤の血を引く平民の血が4分の3のラミーナが母であり、さらに妻のサーラも祖父の代で男爵となった元平民だ。
アリステア王国も、大国フランセーアから見たら格下の小国。
敬いながら、言葉にトゲを仕込んでくる。
特にサーラにはあたりが強い。
ベルンハルトが少し離れると、サーラに公爵夫人が話しかけた。
「妃殿下のご衣装、素敵ですわ。一昔前に見た古典的なドレスですわ。着こなしが見についてらっしゃいますわね。フランセーアでは誰ももう身につけませんの。さすが、アリステア王国の男爵のご令嬢。物持ちが良いのですね。古い物を大切になさって、尊敬いたします。」
侯爵夫人も話しかけて来る。
「妃殿下は絵がお得意とか。私達は鑑賞ばかりです。画商が勧めたものを買うばかりで、描く方にお会いしたことはありませんでしたの。違う世界の方とお会い出来て嬉しゅうございます。」
「絵の具って独特の臭いがしますでしょう?どうやって臭いを消されますの?香水ではくさい臭いを消しきれませんもの。あら、少し臭いがするように思いますわ。どこからかしら?」
サーラはニコニコして聞き流す。
王太子達は、母親が旧王族で、妻も旧王族なので自分達の仲間らしい。
お茶会が終わり、次は王宮で現王族のみの昼食会だ。
高位貴族のほとんどが帰城する。
ベルンハルトとサーラは少しほっとした。
昼食会には王太后も参加する。
陛下夫妻、王弟夫妻。
王太子夫妻。王太子弟夫妻。王弟息子夫妻と娘夫妻。
この13人がフランセーア王国の王位継承に関わる人々となる。
また挨拶を交わし、穏やかに昼食会が始まった。
当たり障りのない会話が続き、昼食が終わる。
サロンに移り、テーブルに紅茶が並べられた。
王太后が合図し、ベルンハルト夫妻に言った。
「私の曾孫を紹介するわ。男の子が4人、女の子が3人なの。フェリシティーと歳が近いわ。」
7人の子供が入室して来た。
王太子の息子二人がベルンハルトとサーラの前に進み出て挨拶をした。
穏やかな笑みを浮かべ、理知的な少年リカルド10歳。黒髪に青い目。
不機嫌な印象のエルド7歳、兄と同じ黒髪青い目。
次々に紹介され、挨拶を交わす。
王太子の弟の子供二人。
大人しそうな金髪碧眼の少年シモン、6歳。
シモンと手をつないだ幼子ローズ、4歳。
王弟の息子夫婦の子供は一人。
勝ち気そうな目つき、明るい茶髪と茶色い瞳のジェフリー8歳。
王弟の娘夫婦の子供二人は女の子。
金髪青い目の優しげな娘はシェリー。10歳。
妹のオルガは6歳。金髪碧眼だ。
親がイトコで、その子供たち。
王太后がにこやかに話し始めた。
「ベルンハルト殿下、サーラ妃殿下、私の曾孫たちです。
息子二人から孫が四人になって、曾孫が7人。長生きして良かったわ。
末永く、フランセーア王国とアリステア王国の友好と平和と繁栄を願っています。
次世代、その次の時代を担うあなた達に託します。
ここにラミーナがいてくれたらと残念です。
明日、子供たちが離宮を訪問します。フェリシティーと仲良く過ごす事を願っています。」
この4人の少年の中から、フェリシティーの伴侶を選べという意味だろう。
ベルンハルトは笑顔の下で、どうすればフェリシティーを幸福に導くのに正解なのか、思案を巡らせていた。
お読みいただきありがとうございます。
良いお年を。




