ピザ屋でアルバイトな俺がクラスのマドンナに惚れられた件
リハビリ作です。
良かったら、ポイント、感想、レビュー、お願いします∠( ˙-˙ )/
あの時は、たぶん20時を少しすぎた時刻だったと思う。
辺りは暗く明かりは街灯しかないとっても静かな住宅街の一角でのできごとだ。
俺は先ほど配達の依頼を受けた。柄の悪っそうな性根腐ってるんじゃねぇのって言うくらい上から目線な客だった。まぁ、俺の心は大海原に漂う幽霊船くらいにはあると思うので許した。
そういえば幽霊船と言えば、この前テレビでバミューダ海域をテーマにした番組がやってて夜にトイレ行けなくなった。………………冗談だよ。
とまぁ、こんな感じで脳内一人芝居をしつつその住宅街の一角にあるとあるアパートに行ったわけだ。
呼び鈴を鳴らす。
「んだよ。これからいい所だったのによ〜。誰だ!?」
無駄に大きい声で玄関から出てきたのは金髪のロングなお兄さん(ヒョロヒョロ)だった。
「ピザのお届けものデース」
若干棒読みになったが普及点だろう。
「おう、ありがとな」
「じゃあ、代金のdーー「ーーアァン!?なんじゃとワレェ!」…………えぇ〜……」
うわー、だるい感じの客だなぁ。ちょっとつば飛んだし。汚ぇ。あと酒臭い。
だが、しかーし!ここで嫌な顔をしてはいけない。1人の営業マンとしてお客様に対し失礼の無いように行動しなければ!と店長にいつも口酸っぱく言われているので我慢します。
「いや!代金を貰わないと……。こっちも商売なので」
「うっせぇな。払うわけねぇだろ!てめぇの小遣いで何とかできねぇのか!?」
その前にお前の脳みそをどうにか出来ねぇのか。そこら辺にいる小学生だってちゃんとお金払ってお菓子とか買ってるんだぞ。1回小学生からやり直したらどうなんだよ。
「あぁ!?テメェ、ケンカ売ってんのか!?」
「やべ、口に出てた」
言い合っていると奥からまた新しいDQNモドキが出てきた。
てか、いくら何でもあれは固めすぎだろ。めっちゃツンツンやんけ。
「おい、ゴチャゴチャ、うっせェな。んだよ、こっちはもうヤる準備万端だってのによ」
「んあ?コイツが舐めた口聞いてくるからよ」
代金求めただけなんですけどぉおおおおおお!
なんで、俺からなんかやったみたいな空気になってんのぉぉぉぉぉおおおお!
☆The 理不尽☆
これだからDQNは嫌いなんだよ。
「あぁ、オメェよぉ。ウチの親さぁ、暴力団と繋がってんだよ。痛い目見たくなかったらとっとと失せな」
「いや、でも代金」
「うっせぇんだよッ!」
殴られた。吹っ飛ぶ俺。
はい、覚醒。
「調子こいてんじゃねぇぞDQN共がぁぁぁぁぁああああああッ!」
必殺、ダブルチーズミックスピザ〜魚介をのせて〜アタックッ!熱々のチーズと魚介の風味をぜひお召し上がれぇえええええッ!
顔面にピザを押し付けられた金髪DQNは「目がァ〜!」と言いながらうずくまる。
もう一人のDQNは固まっている。
その隙を逃す俺ではない。一気に体を寄せると金的を二回食らわせる。そこから具沢山ミートデミグラスピザをズボンの中に流し込む。
DQNは「チ○コがァ〜!」と言いながらうずくまる。
「ピザ屋アルバイト舐めんな」
そう言い捨てると俺は部屋に入っていく。そりゃ、ちゃんと代金はもらっていきますよ。とりあえずカバンを物色っと……「ン゛ッーー!」……なんか、押し入れからうめき声聞こえてきたんだけど。何この犯罪臭は。
押し入れを開ける。
「佐原さん?」
「ン゛ッ〜!」
佐原さんであってるみたい。どうやら「………。」アイツらDQNから「モゾモゾ……」犯罪者になってたらしい。だが「ン゛ッ〜!」しかし、コイツらは犯罪者の中でも「ン゛ッン゛ッ〜!」質が悪いほうだな。女の子の監禁「モゾモゾモゾモゾ……」強姦行為は本当に人間性を疑われる行為「ン゛ッ〜!」である。DQNモドキみたいに去勢はってバカみたいに「ン゛ッ〜!」胸張ってるくらいならまだいい。しかし、この状況を「ン゛ッン゛ッン゛ッ〜!」見てどう思うだろうか。人に手を挙げて、挙句の「ン゛ン゛ン゛ン゛ン゛ン゛ッ!」果てに強姦行為。俺はそんなこいつらを許す気にはなれない。すぐにでも「モゾモゾ」警察に突き出したい「ン゛ッ〜!」気分だ。なんなら、ダブルチーズピザ〜魚介をのせて〜ではなくトリプルチーズピザ〜タバスコソースがけ〜の方にした方が「ン゛ッ〜!」良かったよ。まったく、イライラするなぁ今日は。
「ン゛ン゛ン゛ンンンンッッ!」
本日一番大きいのいただきました。
「うわっ、びっくりした。あぁ、ごめんごめん。猿轡外さないとね。……んしょっと」
「まったく、なんで反応しなくなるのッ!」
少しキレ気味である。大丈夫、全面的に俺が悪いから。
「あ、それと手足のロープも外してくれない?」
「いいけど…………うわっ、えっろ」
手足どころじゃねぇよ。亀甲縛りだよこれ。まぁ、解き方知ってるからいいけどさ。太ももとかの肉にくい込んでるよ。いいね〜。
「ちょっと、エッチな事考えてない?」
「ん?考えてるよ」
「いや、そんな堂々と言われても反応しずらいよ…………」
「よしっ、解けた。とりあえずピザ屋に一回戻ろっか、一緒に来る?」
なるべく笑顔で言う。怖がらせないようにね。
「いや、いい。一人で帰る。男を信用出来ないから」
それもそうか。強姦されかかってたんだもんな。
「そっか、お疲れー」
「なんでそんなノリが軽いよッ!」
いや、まだバイトおわってないから早く戻んなきゃ。上司に怒られちゃう。一人しかいないけど。
「普通は女の子を送って帰るもなんだけど、男ってのは。」
さも当たり前のように腕を組んで言いきる。
が…………、
「送りいらないって拒否ったの佐原さんじゃん」
「うっ……」
バツの悪そうに顔をそらす。
ていうか君。ここまだアパートの中だよ?さっき強姦されそうになってたんだよ?平気なのかな……。もしそうなら相当神経図太いね。
「その…………」
「ん?」
「送ってください……」
素直でよろしい。
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突然だが、佐原さんは美人である。黒髪のロングを後ろでまとめている。目は少しつり目だが全体のバランスに伴いとてもいい味を出している。文武両道で老若男女問わずモテる。それはもうポンポンモテる。
そんな、もう芸名を「ポンポンモテるちゃん」にした方がいいんじゃないかっていうくらいモテる佐原さんであるが、つい昨日強姦されそうになった。
その、噂はその翌日…………つまり、今日。あっという間に学校中に広まった。
当然、犯人は捕まったが佐原さんはショックでその時の記憶がない…………ということになっている。
そんなこんなで、今学校中では誰が佐原さんを助けたのか、その救世主を探しているらしい。
このチャンスにこぞって男子は進言している。「俺が助けた!」「何言ってんだ、俺だよ!」「バカか、柔道3段の俺が全員ボコボコにしたんだよッ!」みたいな感じで。あと、柔道は暴力のために使ってはいけませんよ。
そして、佐原さんの救世主としてもっとも有力候補に上がっているのは2年8組の安藤正という男だ。コイツも成績優秀。あとイケメン。生徒会ということもあってかなりモテモテな男である。男版佐原さんみたいな。
そして、そんなモテモテな彼も佐原さんに我こそはと進言している。
しかし、安藤を含め全員気づいていない。佐原さんから軽蔑の視線を向けられていることを。
そして今日。下駄箱にこんな紙が入っていた。
「山本くんへ
伝えたいことがあります。今日放課後に校舎裏に来てください。
佐原より」
拝啓、お母様。ボク、大人になります。
もうね、行くしかないでしょう!内心ひゃっほい状態ですわ。
人間楽しみなことがあると時間ってあっという間に過ぎるよね!
んな訳で全速力で校舎裏に行っきま〜す(アム○風)
途中すれ違う人たちにクスクス笑われていたけど、なんだろう?
全速力で走ったため息が切れているが何とか校舎裏についた。が、誰もいない。早く来すぎたのかな?
「おい、ホントに来やがったぜ」
嫌な笑い声があっちこっちから響く。
「バカみたい」「ほんとそれな!」「なぁ、誰か動画撮ってるか?後で拡散しようぜ」などなど。
そして、俺はあることを思い出す。
そういや、俺クラスの皆に嫌われてんだった。
うっわ、何たる失態。いつもだったら不自然で分かるからスルーしてたのに、昨日のことがあったからつい来てしまった!
やらかした〜。それもそうだよな。あんな助けたくらいで誰にも靡かなかった佐原さんが俺のことなんて呼び出すはずないもんな…………。
「ねぇねぇ、本当にコクられると思った?マジ、ウケけるんですけど」
主犯格の元原朱里が嫌な顔で聞いてくる。それと同時に周りからドッと笑いが起こる。
「お前みたいなキモオタがクラスにいるだけで空気が汚れるんだよね」
確かに見た目はメガネだけどさぁ。それ以外キモオタの要素俺にあるの?
「それに、呼んでも呼んでも来ないからさぁ。こういう機会が滅多になくてイライラしてたんだよね」
弱いものいじめは良くないと思います(小並感)
本当に嫌な性格してるわ、こやつ。見た目可愛いのにもったいないの。
「でも、今日は来てくれたよね〜。あの佐原さんの惚れられたって勘違いして来たんだよねぇ〜。脳みそお花畑でちゅねぇ〜」
脳みそお花畑って、なんかいい匂いしそう。すれ違うとほんのり香るフローラルみたいな感じで。
「でもね、残念なことに今日安藤くんが佐原さんに告るんだよ。君の出る幕は皆無なんだよ、分かるかな〜?」
それに関してはノーコメントで。
いや、結果を予想して少し吹いてしまった。
「おい、何笑ってんだよ。ちっ、ムカつくなぁ。おい、やれ」
元原が周りの男女に命令する。すると、男女はニタニタ笑いながら慣れた手つきで俺の手足を縛る。
え、ちょっ。みんなの前でこの体勢って恥ずかしい…………でもこれもなかなかいいッ!
突然の恍惚の表情。周りの温度が少し下がった気がする。
「よーし、じゃあ、手始めに何してほしいかな?」
「帰りたいです」
「黙れよ」
何してほしいって聞いたの君じゃーん!というツッコミは元原に顔面を蹴られることでかき消された。手足を縛られてるから何もできねぇ。てかあの子、水色のしましまのパンツなのね。ちょっと可愛い。
「あー、もう。無理だわ、生理的に。好きにやっていいよ」
元原が離れる。ちょっとした神風が吹いてチラッとまたパンツが見えたことはご愛嬌。
「お前さぁ、前から思ってたんだけど本当にキモいよな」
「近くにいるだけで臭いよ(笑)」
「同じ空間にいるだけで孕みそう」
ひどい言われようだ。まったく、親御さんが見たら泣いちゃ…………「ゴッ……!」
ダメだよ。鳩尾はアカンて…………!痛みに任せてゴロゴロのたうち回る。
「おぉ、痛そうにしてるなぁ。でも誰も助けちゃくれねぇよ」
「それはどうかな?」
「なに?…………あ!」
「「「えっ!?」」」
なになに誰が来たの?めっちゃ気になるんだけど。背後からなにか近づいてくるのを感じる。
「昨日と立場が逆だね」
「さ、佐原さん…………!」
髪の毛いい匂いですね…………!
「お前はこんな状況でも変わらないね」
笑いながら縄を解いてくれる。
「お、お前は……………今、安藤にコクられているはずじゃ……」
「断ったよ」
間髪入れて元原の問いに答える佐原さん普通にかっこいい。なんか、ピンチに遅れて来るヒーローそのものだよね。
「実はわたし昨日の事全部覚えてるんだよね。でも、私を助けてくれた人が学校にはバラさないでくれって言ったんだよ」
「…………。」
男子共、唖然として口が閉じていない。そう、この発言で男子共は間接的に振られたということが分かる。下手な嘘つくからだよ(笑)
「でもね、そんな私のヒーローが目の前で暴行を受けてるんだ。だったら今度は私が助ける番でしょ?」
男前すぎて惚れかけたわ。にじみ出る男前オーラがとどまることを知らない。あ、スカウター壊れましたーー!
「そ、そんなのデマよ!こんなキモオタがアンタを助けられるわけないじゃない!?」
「それは彼に対して聞けばいいだろう?」
「くっ…………、みんなあのキモオタを殺せ!」
「こらっ、かわいい女の子が殺すなんて言っちゃいけません!」
つい、本心で返してしまったのだが元原は顔を真っ赤にして俯いてしまった。
「おい、キモオタ。お前のせいで恥かいたじゃねぇか。とりあえず殴らせーー「ーーねぇよ」…………グハッ!」
男に鳩尾にさっきのお返しとばかりに蹴りを御見舞する。男はゲロ吐いて倒れた。ちょっとスッキリ。てかメガネ危ないな、しまっとこ。
「なぁ、君さ。いや、湊くん。後で伝えたいことがあるからさ」
そういうと、佐原さんはそこら辺に落ちていた気の板を手に取り構える。
「わかった」
佐原さんに俺はそれだけ言う。
それを合図に嫉妬と恥に狂った男達が殴りかかってきた。
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「おとーしゃんとおかーしゃんカッコいいね〜!」
3歳の息子の晴人がキラキラとした目で見つめてくる。
俺と優希は苦笑いをしながら晴人の頭を撫でる。
どれも恥ずかしい黒歴史なのだが晴人は好きらしく毎晩聞きたいとねだってくる。
まぁ、そんな晴人が可愛すぎて悶えそうになるのだが。
「もう、遅いから寝ようね」
優希が晴人優しく言った。
晴人は「えー」とかぶーぶー文句をたれていたが、いつの間にか寝息を立てた。
「毎晩これだと恥ずかしいな……」
優希が顔をほんのり赤くさせて言った。そんな優希に思わず頭を撫でてしまう。実際俺も少し顔が熱くなるのを感じている。それが妙に照れくさかったので、
「おやすみ、佐原さん」
その後、優希は何か言っていたが、俺は寝てしまったようでよく覚えていない。
今日も1日世界は平和でした。
読んでくださりありがとうございました。
設定などが少し甘い箇所があります。そのへんは少しずつ直していきたいと思っています。