↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
siki  作者: 半信半疑
PR
78/94

夏の天海

「青光鳥貝」


 青いビニル越しに見えたのは、

 うすくぼやけた空の青。

 大きな光がきらめいて、

 日陰の住処を奪い去る。


 何処も彼処(かしこ)も熱に浮かされ、

 焦げつくほどに素足が焼ける。

 焼いて焼かれて白さを失い、

 黄金色の砂が落つ。


 天高く舞う鳥よ。

 いったい何処を目指しているのか。

 私のこの目の届かぬ場所へ、

 飛んでいってしまうのか。


 浜辺の貝は口を閉ざした。

 一人たりとも話をしない。

 おしてはかえす波にまぎれて、

 小さな泡が消えていく。


 青は、光は、鳥は、貝は、

 生の最後に何を見る。



「ユメの上空」


 静かに飛んでる夢を見た。

 空の上はとても静かだ。

 嫌らしい声もしない。

 人がいないだけで、

 こんなにも呼吸が滑らか。


 ひどく纏わりつく赤い塊は、

 地の底で呻(うめ)いている。

 雲よりも上にいるので、

 人も、地面も、ビル街も、人口の光も、

 何も、何も見えない。

 果てしなく続く空だけがある。

 

 一言も発さずに、

 静かに飛んでる夢の中。

 そのまま息を

 とめたくなった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。