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行間飛行
二つ目は、深く考えずにお読みください。
「欠落した言葉」
行間で足を滑らせて、
紙底に落ちてしまった。
そこには
夥しいほどの言葉たち。
取捨選択の折、
投げ出されたものたち。
汚らしいものに見えるか?
怖ろしいものに見えるか?
しかし、それは
君の硝子ごしに
見えた景色だ。
これは駄目、あれは良い。
そういう風に選んだだけ。
ただ、それだけのこと。
境界をつくるのは、
いつだって観測者。
「二音文章」
さ、ざ、
細波の。
お、お、
奥深く。
き、き、
綺麗な浜辺。
ひ、ひ、
一人歩いた。
と、お、
遠くの夜が。
し、し、
静かに見てる。
か、か、
垣根で揺れる。
ふ、ふ、
二人の鼓動。




