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かみなりさま
「夜空が光った日のこと」
天から落ちてきた音は、
空気を歪めて震わせた。
肌が共鳴している。
お腹の奥まで浸透していき、
いつか内側から
破裂するんじゃないかって、
思わず心配。
夜の黒は、静寂を壊されて
怒っている。
音も、怒り心頭のようで
眠れない。
響く地鳴りは
どこへ行く。
矛先は、どこへ…。
「とおりすぎた光」
疲れてきってしまったのか、
空は口を閉じている。
泣くことも喚くこともなく、
ただ上にある。
夜闇に怯えていただけだったの
かもしれない。
暗いと、
落ち着かないから。
昨夜は不安定な周期が
たまたま出てきただけさ。
今夜は静かな輝きを
地上に与えているだろう。
『si』の中の詩、「カミナリ」とはまた違った感じ。




