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くりかえし
「鳥かごな私」
どんなに語り尽しても、
それは私ではないような気がして、
それでいて私であるような気もして。
ゆれにゆれてる
鳥かごは、
右へ左へ
いったりきたり。
次第に安定しようとするから、
思わずつついた私の手。
それから先はくりかえし。
右へ左へ
いったりきたり。
右へ左へ
いったりきたり。
「せんぷうきとたわむれる」
無意味に
つけたり、
けしたり。
そのくりかえし。
ピピッ。ピー。
ピピッ。ピー。
ボタンも回路も
大変そうだから、
今日は
これくらいにしてあげよう。