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siki  作者: 半信半疑
12/94

忘去の瓶底

「大丈夫」


 その言葉にどれほどの

 真実をまぜこんだのか。

 もはや忘れてしまった。

 朝もやはめぐる。

 意味もなく、

 途方にくれたまま。

 母をさがして、手を彷徨わせ、

 大声で泣く、赤子のように。



「怪物を生みだした者」


 一本線に

 ぐちゃぐちゃを足して、

 少しも理解できない

 怪物を生みだす。

 

 こいつは

 何のために

 生みだされたの?


 そして、

 理解されない怪物は

 人知れず

 消される。

 他の誰でもない、

 生みだした者、

 それ自身の手によって。



xxxxxx 

この前、草野心平さんの「冬眠」って詩を読みました。


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