表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シゴノセカイ《改訂版》  作者: 福乃 吹風
3/74

3話 初心者です

 寮長と副寮長席が二階に存在し、次回からはそこで食べてとアンジに注意された。昼食を終えた俺は魔法学室で待っててとアンジに言われたが、城内が広すぎて迷っちまう。えっとこういう場合、城内の地図ってないんすかと歩き回っていたら、ひそひそ声が俺の耳に入って来た。

 あれが噂の青藍の葉桜の持ち主だよとか、イメージと違ったねとかそういう声が聞こえる。スルーしようと普通に歩いていたら、小柄で制服はダボッと着ていて、丸眼鏡が特徴な女子生徒が俺を見つけたのか指を指して叫び出した。

 指で指すなとその指を下ろさせるも、目をキラキラさせ眼鏡をくいっとあげながら、これが噂の想心そうごじゃなと笑顔を見せる。もしかしてアンジに駄々捏ねていた子かと上から下まで見ると黄色をイメージした制服だ。見ていたらバシッと本で叩かれる。


「無礼者、妾をまじまじと見ているんじゃ」

「悪い」


 さっきまで笑顔だったのが不機嫌な顔になり、アンジが苦労するのも当たり前かと感じてしまった。本を抱え首を傾げながら、どうしたんじゃと不機嫌な顔のまま聞かれる。


「どうしたんじゃ?アンジはいないのか?」

「それが魔法学室で待つよう言われて食堂で別れたんだよ。まだあんまり覚えてないから迷っちまった」

「あの阿呆、主人をほったらかしにしよって、何をしているのじゃ。まあよい、案内するぞ。こっちじゃ」


 ありがとなとその子について行き、自己紹介をしてくれた。


「妾はイッシェと言ってな。黄色の寮長を務めておるぞ。何かわからないことがあれば、寮長同士なゆえ、教える」

「ありがとう。あのさ、なんでそういう口調なんだ?」

「アンジからなんも聞いておらぬのか?そうじゃなぁ…この世界のこともう少し知ってから教えるから待っててくれぬか?」


 あっうんと相槌を打ち聞いちゃいけないパターンだったと頭を掻く。アンジのようにここには知られたくない事情も存在するんだもんな。

 何か話題をと考えていたらイッシェが興味を抱いていたのか、ある質問を俺に吹っかける。


「兄弟姉妹はいるのか?」

「兄貴と妹がいるよ。それがどうかしたか?」

「いや。ただ好奇心で聞いただけじゃよ。気にせんでいい」


 そうかと思いながら、今頃俺の葬式をやってんのかなと中庭から見える空を見た。俺には兄の颯楽そらくと妹の芽森めもりがいる。俺の死を受け入れたくない気持ちはあるだろうけれど、ちゃんと前を向いて歩んでってほしいな……。


 魔法学室に到着し、それではのうとイッシェは薬物学を学びに行かれ、魔法学室の教室へと入ってみる。そこにはちらほらと生徒がすでにいて、適当に座っていいのかなと空いている席へと座った。

 それにしてもアンジ遅すぎないかと授業のチャイムが鳴り出してしまい、連絡したほうがいいかなと起動させようとした時だ。


 起立という声でつい椅子から立ち上がり、先生来ちまったよと焦っていたら、なんと教壇に立ったのはアンジ。俺はつい大声を出してしまい、教室にいた生徒たちに笑われてしまった。

 アンジもくすくす笑いながら、こっちおいでという合図をもらう。なんか恥ずかしいし、前もって行ってほしかったと半泣きしそうになった。アンジの横に立ち、アンジが生徒たちに告げていく。


「本日から青藍の葉桜を持つ葉桜想心くんが加わった。まだわからないことも多くあるから、教えてあげてほしい。それじゃあ想心、みんなに挨拶を」


 そう言われてなんか緊張しちゃうが、いい巡りがあると信じて自己紹介をする。


「初めまして、葉桜想心って言います。ここに来て自分が偉い人のカステクラインを手にするとはまだ実感はありませんが、みんなと仲良くなれればいいなと思っています。それから堅苦しいことはやめて、普通に接してくれたら嬉しいです。よろしくお願いします」


 頭を下げ俺が堅苦しかったかなと思っていたら、拍手が来て顔を上げたら、目の前に女子がいて思わずびっくりしてしまう。その子はイッシェと同じように好奇心旺盛の子で、じっと俺を見ているから、アンジが咳払いをすると、その子は席へと戻った。

 そんなに興味があるのかはわからないが、席に戻っていいよと言われたから席に戻る。


「さて、今回は復習を兼ねて水魔法学。みんな教科書出して」


 みんなはカステクラインを起動させ、教科書を取り出していて、先生と手を挙げた。


「教科書まだ持ってないんですけど、どうしたらいいですか?」

「想心の教科書だよ。これを使って」


 アンジに渡された教科書を開いてみるも、文字は何も記されていなくて疑問が浮かぶ。これって教科書だよなとペラペラめくっていたら、アンジが問いかける。


「想心、どうやったら文字が浮かぶと思う?みんなはすでに知ってるから、言わないようにね」


 いきなり問題だなんてと教科書と睨めっこしていたら、後ろにいた子がカステクライン使うんだよとこっそり教えてくれた。そうは言ってもなんて言えばいいんだかと考えていたら、あっと閃きカステクラインを起動させる。


「カステクライン!教科書、水魔法学!」


 教科書が一度水浸しになるもすぐ乾き、ページをめくってみると文字が見れた。お見事とアンジが拍手してくれたことで、みんなも拍手をしてくれる。

 

「じゃあ思いついた魔法学を唱えてみようか」


 魔法学ってどれくらいあるのかわからないが、無難っと言ったらこれかなと再びカステクラインを起動させてみた。


「カステクライン!教科書、炎魔法学!」


 今度はぼっと教科書が燃えるぐらいの炎が現れるも、すぐに消えてページをめくってみると炎の魔法についてぎっしり書かれてある。

 面白いと見ていたら、今は水魔法学だよと指摘され、みんなに笑われる羽目となり、赤っ恥になりながら水魔法学に戻した。


「水魔法学の基本は水の調整から始まる。水の調整ができないと死屍デッドルタを倒すことができない。僕が先にレプリタと言って偽物の死屍デッドルタを出すから、それじゃあ、まず夏海、見本を見せてあげて」


 はーい、アンジ先生と返事をしたのはさっき俺を驚かせた女子生徒であり、アンジがカステクラインを起動させる。


「カステクライン!偽り、レプルタ!」


 ゾンビっぽいものが三体、夏海の前に出現をし、夏海は深呼吸をしてカステクラインを起動させた。


「カステクライン!炎、ほむらの斬石流星群!」


 しまったという顔を出すアンジで、みんなは防衛魔法を出す。俺はどうすればいいとアンジに聞こうとしたところ、何かが降ってきたことで隣の教室まで吹き飛ばされる。

 大丈夫かいと教師が心配してくれ、大丈夫ですと立ち上がろうとしたら、残りの残石欠片が頭に激突した。アンジが駆けつけてくれて、先生に謝罪する。


「すみません、うちのクラスが再びやってしまって」

「いいよ。それに夏海ちゃんが元気な証拠だから、こちらとしてはいいんだよ」


 本当にすみませんと再び謝罪をし、俺の腕を引っ張って教室に戻ると、壁が勝手に修復して、これも魔法がかかっているのか。夏海はごめんなさいとしっかり謝っていても、アンジは夏海に叱った。


「教室を壊したの、これで何回目だと思ってるの?」

「えっと…百回?」

「違う。今日入れて百一回。いつも言っているよね?その魔法は屋内では使用禁止だってこと。なぜ守れない?」


 夏海はしゅんとしてしまい、夏海も悪気があってやったんじゃないんだからさと言ってあげる。


「悪気があってやったんじゃないんだから別に」

「想心はまだここに来て間もないからわからないけど、規律が存在するんだ。それに教科書にも使用は屋外のみと記されてる。それを守って魔法を使わないと罰金が課せられるんだから」


 本当にごめんなさいと夏海は十分反省をしていて、これからは気をつけてとアンジの怒りはあるも授業が再開した。授業中、夏海はさっきの元気さはなく結構落ち込んでいる。

 後で声かけてあげるかと水の調整はカステクラインとシンクロをしなければならないという。大抵の人はシンクロするのに一週間か、遅くて半月はかかるんだそう。


 実際に水の調整を試してみるも、ちょろちょろとしか出ない。なんでだよとイライラしていたらいきなりちょろちょろだったのが滝のように水が溢れ出してしまう。


「アンジどうすりゃあいいんだよ!」

「落ち着いて。水の調整は自分の心の状態を表す。まず深呼吸してみよう」


 アンジに指示をもらい、落ち着け俺と一度目を閉じて深呼吸を繰り返してみた。これで大丈夫かなと落ち着いたことで目を開けると、アンジにぶっかけていたようでみんなは大爆笑する。

 落ち着いたはずなのにと焦っていたら水の威力が再び強くなりそうで水の調整を一旦やめた。


 しかしアンジは凄いよと嬉しそうな笑みを浮かべて拍手してくれ、教室にいた生徒たちにも凄いよと拍手をしてくれる。


「この調子でやっていけば、すぐ上達するよ。みんなも復習を兼ねて、水の調節をやってみようか」


 立ち上がって水の調整をし始めるみんなで、俺も負けてられないと水の調整をやっていくことにした。




 放課後、アンジは先生をしていることで仕事があるから先に帰っていいよと言われ、最初はちゃんと帰れるか不安があったものの、ちゃんと家に帰ることができた。 

 家令たちにお帰りなさいませ、想心様と呼ばれ、まだ慣れる気がしないと、ベッドにダイブをする。あの後、水の調整をやってみたが結局うまくできなかったなと寝返りを打った。まあ地道にやっていくしかないよなっと体を起こして少し散歩してくると執事たちに告げ、散歩することに。


 夕方でもありこうやってみると美しい城下町だなと感じた。きらびらと水が流れており他の国はどんな感じなんだろうと興味が湧く。後でアンジに聞いてみようと歩いていたら、わっと背中を押され誰だと後ろを振り向くと夏海だった。


「驚かすなよ」

「えへへ、ごめん。おじさん、これ二つください」


 はいよと二個を買った夏海は俺に一つくれて行こっと言われたから、食べ歩きしながら夏海と歩く。熱っと言いながらホクホクと食べる夏海で、俺も頬張りながら夕焼けを見ていると夏海が自分のことを話してくれた。


「あたし、お母さんの誕生日プレゼント買いに行った日に交通事故で亡くなっちゃって気がついたらここにいたの。本当はね、赤を選んだからホノオノ国に最初はいて、でもなんかみんなと馴染めなくて王様の紹介でミズノ国に転校してきた。みんな、あたしの炎を見て喜んでくれるから張り切っちゃって今日もやらかしちゃったけど許してくれるから救われる」

「あれは凄かったよ。俺も吹き飛ばされたしな。外で実際に見たいけど、アンジが言うに室内はもうやめてあげなよ」

「努力はするよ。それじゃあたし、こっちだからまた明日」


 ご馳走様と伝えて案外いい子だったなと帰ってみると、アンジが帰ってきてなんか怒ってるような気がする。アンジを怒らせるようなことしたっけっと声をかけようとしたらアンジの方から話を吹っかけてきた。


「どこ行ってた?」

「え?散歩しただけだけど?」


 そしたら俺の前に来て相当怒っていることがわかり、今日は怒りデーだな。


「あのね、想心は青藍の葉桜の持ち主で、常に狙われていること忘れないでほしい。特にこの期間、想心はまだ階級を上げてないから狙われやすいんだよ。出かけるなら護衛をつけて出掛けてよ」

「悪い。城下町だから大丈夫かと思って」


 手で罰点を作り、それでも一人で出かけないとしつこく言われてしまった。


 


 その夜、アンジの言った言葉に反省をしつつ、なぜか寝付けられないから、バルコニーに出て夜風に当たっている。自覚はまだないとしても、確かに俺のカステクラインを奪いに来る奴はそろそろ現れてもおかしくはないよな。

 だからきっちりと魔法を覚えておく必要があり、カステクラインを起動させた。


「カステクライン!取り出し、魔法学の教科書!」


 ボンッと俺の前に魔法学の教科書が現れ、それをとって水魔法学のままにしといたから二度、カステクラインを起動させることはしなくていいと今日の授業で学んだ。

 教科書とはいえいろんな魔法があるんだよな。攻撃魔法、防衛魔法、回復魔法、浄化魔法、それから日常魔法、五つが存在している。

 さっき取り出しをしたのは日常魔法というもので、カステクラインから出せる。その一方しまいたい時は取り入れという。重いものとかは全てカステクラインに入るから、引っ越しなども楽ちんなんだそうだ。


この量を覚えるのには時間が必要だよなとペラペラとめくっていたら、眠れないのと白い制服を着た誰かが箒に乗ってやって来たのだ。誰と首を傾げていたら、何か見覚えのある顔で考える。

 どこかで会ったようなと考えていたらパコンと叩かれ、馬鹿想ちゃんと呼ばれあっと思い出した。


美命みこと?」

「そうだよ。もう、しっかりしてよね。びっくりしちゃったよ。だって私のヒーローがこっちに来ちゃったんだから。あの約束、守ってくれるって信じてたのに」


 裾を掴み頬を膨らませている彼女は梅咲美命うめざきみこと。俺の幼馴染で去年病死で亡くなってしまった。その時、美命と約束していたのは、美命が行けなかった場所を巡って死が訪れた時に会う約束をしていたんだ。

 ごめんなと美命の頭を撫でると、俺にしか見せない笑顔を見せてくれる。


「何があったのかはわからないけど、ミズノ国の巡回をしててね。それでちょうど見覚えのある顔を発見したから近づいたの」

「体の方はもう大丈夫なのか?」

「うん。ここでは病死で亡くなった人たちが多くいることから、ここでは元気な体をくれるって寮長が言ってたよ。私もそのお陰で今は副寮長の責務を任されてるの」

「美命は凄いな。あっちにいた頃は病院から出られない病を持っちまったのによ。ごめんな、約束守れなくて」


 いいよと柵に背中を預けて箒を手に持ちながら、夜空を見上げて今の気持ちを知った。


「今はこの世界を守りたいって思ってるから、まだ生まれ変わりはしないって言っても一億ポイントにはまだほど遠いかな。カステクライン!表示、点数!」


 カステクラインから表示が出て美命の点数は五百三十九万点で、真似しちゃおうとカステクラインで今の点数を確認する。


「カステクライン!表示、点数!」


 確認してみたらハイフンが入っていて、故障でもしたのかなと思ったら美命がくすくすと笑いお腹を押さえていた。なんだよといじけていたら、お腹痛いと笑い泣きしながら教えてくれる。


「想ちゃん、まだ依頼とか受けてないし、テストも受けてないからハイフンしか出ないの」

「まじか。授業を受ければ一点とかじゃないのかよ」

「そうだよ。だってここは一度死した者が集まる場所。そう簡単に神様は新しい命を授けてはくれず、私たちに試練を与えてるようなものだよ。だからちゃんと最後まで生きてほしかった。そうすればハンデはついてたよ。私は病死だったから最初は何もしなくても一万点は補助されてたしね」


 死に方によって補助金が出るようなものなのか。俺はどちらを選択すればよかったんだと思い返してしまうほどだ。ズンッとしているとそろそろ行くねと箒に乗って宙に浮く。


「もう行っちゃうのかよ」

「私、こう見えて忙しいの。それじゃあ、また見かけたら声かけるね」

「わかった。体には気をつけろよな」


 手を振りながら行ってしまいまだ起きてるのとアンジがいつの間にかいて、いつからいたんだよと突っ込んだらあの子が来たからだよと俺を部屋に戻す。

 何かあれなのかなと言おうとしたら、あることを言われた。


「あまりあの子とは関わらない方がいい」

「なんでだよ。俺の幼馴染なんだけど」

「あの子はシロノ国、つまり僕たちと違って特別な国に招かれた者だ。それに僕たちを見下している白の騎士団長には気をつけた方がいいよ」

「ちょい待った。国は五つじゃないのか?」

「ここでは五つだよ。だってシロノ国はあそこだから」


 上を指すアンジでいわゆる天空に国があるのかと、ちょっと行ってみたい気もするが簡単には行けないだろう。

 早く寝なよとアンジは俺のお母さんかって思いつつ、就寝することにした。


 

 クラスメイトから凄いと声を出しており、セブラはやっぱりなという表情を出している。こんなもんかと死屍デッドルタを数体出し、セブラが出す偽物の人間を全て倒した。

 魔法学初日にしてこんなに出せるとは思わなかったし、クラスメイトたちは大きな拍手してクライスメイトに囲まれてしまう。僕はなぜか達成感に満たされこんなにもクラスメイトに慕われるのが嬉しくて照れてしまった。


「やっぱり透過の紅葉が選んだわけだ。んじゃあ死屍デッドルタを出せる魔法を覚えたことで、次は闇魔法学を学んでもらおうかな。あれはノーマルの死屍デッドルタで、いろんな種を出せるようにできるからな。闇魔法学の教材にしろ」


 セブラは魔法学の先生でもあり、教え方が上手すぎるから初日ですぐにできてしまったのもあるのかもしれない。

 何も書かれていない、教科書にデステクラインを起動させた。


「デステクライン!教科書、闇魔法学!」


 教科書を包むぐらいの暗闇が一度出てその闇が消えると文字がずらりと並んでいる。へえ死屍デッドルタの種類ってこんなに多くあるんだ。攻撃系の死屍デッドルタに防御系の死屍デッドルタが中心で、その他にも回復系の死屍デッドルタに日常系の死屍デッドルタがいる。

 覚えるのには少し時間がかかりそうだなと一番最初にページには属性の相性表が書かれていた。


 きっと想心は青が大好きだから水系や氷系の魔法を中心に覚えるはず。そうなると僕はそれに負けないぐらいの魔法を覚える必要があるってことか。それ以外の魔法も覚えるだろうから念のためってやつかな。

 今回学ぶのは攻撃系の魔法で、セブラが実際に見せてくれる。


「デステクライン!闇、怒りの牙!」


 現れたのは数体の狼の死屍デッドルタでも、青い炎を体中についていた。


「これは炎系の死屍デッドルタで、カステクラインの水に弱いが氷や草に勝てるって言っても、みんなあっちの世界でゲームとかやっていたらそれくらいわかるよな」


 僕はゲーム機とかに触れる家庭じゃなかったから、あんまり詳しくないけど想心の家で少しやらせてもらった程度だ。これは詳しく勉強する必要があると属性の相性を勉強していった。



 授業が終わりなんだかんだで楽しい授業だったと中庭でセブラを待っているとねずみちゃんが僕のところにくる。


「セブラ先生は?」

「職員室で仕事終わらせてくるって言ってたよ。どうかした?」

「そっか……。なら伝えてほしい。トーメイノ国にいた少女が消えたから、その依頼を全各国に依頼が来た。わずみたちは各街や各村に行く。準備が出来次第、それ以外の場所を探してと伝えて」

「伝えておくね」


 ねずみちゃんは僕にお辞儀をして去ってしまい、トーメイノ国にいた少女ってどんな子なんだろうと検索機で調べてみよう。獄の世界にいる人たちのリストがありトーメイノ国と検索をかけたら灰色に塗りつぶされているのがそうかな。

 ロゼ・エンディリアという子で年齢は僕と同じ十六歳で失踪中とある。写真もあり記憶しておこうと特徴をみた。


 ミルクティーベージュのミディアムぐらいの髪に雫のピンをしている。身長は僕より若干低い百五十六センチで瞳の色、これは驚きだ。オッドアイで左目は深海のような青色で右目は夕焼けのような橙色。

 

 これはすぐに見つかりそうだなと記憶していたら、何してんだと僕の近くに寄ってセブラが見ていた。


「あー例の小娘か。たまに消えることが多くてこれで何度目だったかな。んじゃまず必要な物買いに行きますか」

「何を買いに?」

「旅をするために手ぶらではいかないだろ?ちゃっちゃと終わらせて出発しようぜ」


 僕の背中を押して城下町へと行き薬草やら食材を買ってくれている間に、僕は少し興味を持ったお店へと入る。いろんな品物がある中で、一つの品物を手にした。

 紅葉の絵柄が入ったガラス細工でできたコップだ。でも僕はお金を持っていなく買いたくても買えないからあった場所に戻そうとしたらセブラが持っていたコップをとる。


「こんなのが好きなのか?」

「別にいいでしょ。紅葉を見ると少し落ち着くから。でもまだ僕はお金すら持ってないから諦める。買い出しはもういいの?」

「準備万端だが、ここで買うものがあるから先に出てろ」


 まだ何か買うのとまあいいやと外に出て、セブラを待つことにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ