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月夜の恋の物語
僕の名前は引 篭郎
19歳
ちなみに引きこもっている
ココ何年か自分の部屋から出たことも無い
カーテンも開けない
最近おかしな夢を見る
真っ暗な部屋なのか、倉庫なのか、
そこ一杯に人が押し込まれている
暗くてよく見えないが
そこに自分もいる
隣には女性がいて、毎日同じ夢を見る
夢の中の其のコとも仲良くなった
其のコは名を「ケイ」といった
ケイはいつも言う
「外に出たい、あの扉の向こうの明るい世界に出たい」
僕は
「いいじゃん、ここにいればご飯も勝手に出て来るしさ」
と答える
正直言うと怖かった。
あの扉の向こう
一日に何回かあの扉が開く、光が漏れこむ
そうするとこの部屋から何人かが連れて行かれる
何分後か、扉の向こうから
彼らの劈く様な悲鳴が聞こえる
ケイは言う
「だって・・・こんな人生に何の意味があるの?」
その辺で夢は覚める。
カーテンの隙間から漏れる光がうっとおしい。
部屋のドアの向こうから何日も顔も見たこと無い母の声がする
「篭郎。ここに、ご飯置いとくから。」
足音が遠ざかるのを確認してからご飯を取りに行く。




