一緒に笑顔でいたいから
小さい子供を育てていると、一緒に笑いたくても笑顔になれない時がある。
全てを受け止めて笑い飛ばしたくても、理想と現実の狭間で心は停止する。
逃げ出したい気持ち、親としての罪悪感。
子供を責めて問題は解決しないのに、込み上げた感情をぶつけてしまう。
自分は最低な顔を子供に向けている。
どうにもならない感情を爆発させた後、
犯罪者になったような後悔が押し寄せる。
それでも、目の前にいる子は笑ってくれる。
こんな自分を必要とし、抱きしめて欲しくてこちらに向かってくる。
自分の弱さに情けなくて、親という立場を捨ててしまいたくなる。
不出来な親を子供が嘲笑っているように見えるかもしれない。
でもそれは子供からのサイン。
この世界で唯一、頼れる存在である親に笑ってほしい。
怖い顔をやめて、一緒に笑顔でいたいのだ。
その小さな体で毎日を精一杯に生き、
生まれて数年の間にたどり着いた結論なのだろう。
親は生まれてきた子を育てる激務に身を投じるあまり、
笑う事の大切さを忘れてしまう。
家庭環境も家族構成も異なる家族において、親は様々な役割を担う。
しかし、子供は親と共にたくさん笑っていたい生き物だ。
大切な人と笑顔でいたいのは、
子供も大人も変わらない世界共通の願いなのかもしれない。




