4.異世界にてぐうかわに会う。
本日2回目の更新です。(コロナめ、許さんぞ)
外出を控えているので、ちょくちょく更新しています。気が向いたときにでも見ていただけると幸いです。
そして待っていた人にはお待ちかねのヒロイン?の登場です。人の容姿を分だけで表現するって難しい。。。
歩くだけというのも、時間がもったいない気がした俺は道具袋の中を漁りながら歩いていた。
なんだこれ?弁当の空みたいなものも入ってるぞ。ゴミ袋渡されたのかな?
さらに手を奥に突っ込むと、違和感に気付いた。
あれ?なんで底が無いんだ?
明らかに手の平二つ分位の大きさしかない袋に、自分の二の腕の半分位までが袋にずっぽりと入っていた。そして明らかに入っている物の量も袋の外見に反して多く感じた。
すげぇ!四○元ポケットだ!
袋の中を手探りで漁っていると、手に辞書の様な分厚い本の感触があった。取り出してみるとどうやら図鑑らしく、この世界のことをなにも知らない俺からしたら都合の良い代物だった。
えぇと『生き物百科辞典』かぁ。この世界にはどんな生き物がいるんだろう?
そう思いつつも本を捲る。
【死のカエル】
口から出す胃液は、硫酸もびっくりの溶解性を持つ。自身の皮膚にも神経毒があるため触ると痺れて動けなくなり、そこを長い舌で身体を絡め取られそのまま丸呑みにされる。
【死のカブトムシ】
角及び爪に致死性の毒が含まれている。性格はかなり荒々しく、自らの種以外の生物を見つけ次第攻撃しはじめる。
【死のカラス】
クチバシで啄んだものの運を吸い取り、死の運命から逃れられない様にする。その死体を食べ……
俺はそっと本を閉じた。ふぅ…。もうお腹いっぱいです。そして俺は何も見なかった。良いね?
気がおかしくなりそうなので自分自信に言い聞かせる。
本を閉じて歩みを止めると俺は憂う様に空を仰いだ。そう、俺には落ち着く時間が必要だ。分かる?
深呼吸をし落ち着きを取り戻した俺は、もう一度本を流し見する様に捲る。
150ページくらい死のなんちゃらなんですけど、この世界の生物、殺意高すぎませんか?AP○Xで金アーマーの敵見つけたときぐらい殺意高いんですけど…。
さらにページを捲り【獣人】と書かれたページに興味を抱きそのページを隈なく読み込む。
へぇ、やっぱ居るのか獣っ子。テンション上がってきた!
死を司る生き物を見過ぎてテンションが下がっていた俺は、まだ見ぬ獣っ子にテンションがばり上げになっていくのを感じた。
…誰かに見られている気がする。
確証はないが近くに誰かの視線を感じた。さっきのケルベロスの件もあり、俺は怖くなって走り出した。
「あっ!ま、待って!」
近くの森の木の上から女の子の声が聞こえた。
「そんなところで何してるんですか?」
「…さっきケルベロスを見かけたので、木の上で息を潜めて隠れていたんです。街まで帰るのに一人では不安なので付いて行っても良いですか?」
そう言って女の子は木からゆっくりと降りて来る。
(も、モノホンのぐうかわだ!)
童貞の俺が動揺するには十分すぎる見た目の子だった。
髪の色は白銀に煌くように光り輝き、ほのかに青も入った様な色で、目は少しキリッとしていて少し年上という印象も受ける。体型はスラッとしているがそこまで背が高く無いのでやはり、かわいいという言葉が似合う。そんな容姿をしていた。そして、なによりも…
け、獣耳だと?!有りよりの有りです!ありがとうございます!
「あのぉ?聞いてます?」
「君に巡り合えた運命に感謝!」
「はい?」
おっと!気が動転して変なことを口走ってしまった。変人と思われる前に、訂正しなければ。
「えっと、街に帰りたいんだよね?任せて!」
まだ言葉の節々に違和感が残るが、こちらの意思はしっかりと伝えられたと思う。
「ありがとうございます!」
女の子は嬉しそうに笑った。
笑った顔はさらにぐうかわなんですけど!是非ともお友達になりたい!
「私は…、エナっていいます。あなたはなんとお呼びしたらいいですか?」
「エナ…エナさん!俺は足袋浩二です。友達からは浩二って呼んでもらってるから、浩二って呼んで欲しいな?」
「分かりましたコージさん。街までよろしくお願いしますね?」
「ありがとうございます!」
ふぉぉおお!上目遣いかわいい!最高!
「どうして、コージさんがありがとうって言うんですか?お願いしてるのはこちらなのに…、コージさんって面白いんですね」
そう言ってクスクス笑うエナさんが可愛くて目が離せなかった。俺はそんな他愛もない会話をしているだけなのに街までの道のりが楽しみで仕方がなかった。
名前があるキャラを登場させました!
もちろん今後も出すつもりなので、今の話し方や設定を書き進めるうちに違ってこないか自信がないです。。。
もし文章を読んでいて当初と違和感を感じたならご指摘よろしくお願いします。