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Ⅺ. ‐ 3. 巧 と ………?

 * * *



 「お父さん」




 と、今迄『聞いた』事が無い声がした。




 「えっ、悠太?!」



 律君が事態を忘れる位『驚いた』声でそう言った。




 「あれ? 悠太、洸も。 なんでいるんだ? どうした、何かあったのか?」



 …………………………おじ様? 通常運転ですか?



 然し。『ユウタ』さん? …………………天使ですか? …………………………無茶苦茶可愛いですよ…………美少女。 ごめんなさい。 …………男性ですよね?


 その『美少女』ユウタさんが言った。


 「お父さんてば。夕食の時間ですよって、『お母さん』が。帰って来ないんだもの、お父さん。……だから『迎え』に来たんです。……お兄ちゃん達もね。……もう、帰ろう? お母さん待ってるよ? 今夜『カレー』だって。ね、洸君。」



 「お父さん、今夜『カレー』だよ。後ね、『ただいま』、お父さん。個展無事に終わりました。悠太君と、青兄ちゃんのお陰で、ぼく、頑張れた。あ、青兄ちゃんただいま…………って、どうしたの?それっ」


 ユウタさんとやらに言われて、話し始めた『ヒカル』ーーさん?とやらが、青さんを見て、慌てふためく。ぼろ×ぼろ過ぎたかーー青さん。 ーー洗濯しがいがありそうだものね。




 律君ち、今夜『カレー』かあ。平和だなあ。



 と、思うと、おじ様の溜息。どうしたの?


 「カレー…。作ったのは『誰』だ? 悠太。」と。


 何か不味いのかな? こめかみ抑えてますが。


 「………………えっと。……………ごめんなさい。お母さん、です。……………僕が作ろうと思ったんだけど…………………うううん、………………ごめんなさい、お父さん。僕のせいです。」


 と、ユウタさんが、落ち込んだ。おじ様に、謝りながら。……………………お母さまは………………料理下手なのだろうか…………………………聞くのも怖いけど。



 「違うよ悠太。ごめんな、お父さんが悪かったな。悠太は悪くないよ。ありがとうな、悠太。それから『おかえり』。洸も。おかえり、ふたり共、『お疲れ様』な。頑張って来たな。無事帰って来てくれて嬉しいよ、じゃあ、帰ろうか? お母さん『待ってる』もんな?」と、おじ様が言う。



 それに『皆』が待ったを『掛ける』。


 「ちょっ、待って×10、お父さん! まだ『何も』片付いて無いからね! 何帰ろうとしてんの! 丸投げもいい加減にして!」と、




 言ったのは友さんだった。


 「やだ、友君、ひどい。」


 と、『急』に、『その人』は、『言いながら』、『出て来た』。

 ちょうど『おじ様』の、『すぐ近く』に。真横位に。『現れた』のは、




 とても美しいーーひとだったーーって、『当たり前』。だってこの『女性ひと』、



 『華月 はな』さんだものね。って、え?     ーー『華月カゲツ』?





 ……………………………、流石に私は『又か』と思ったわ。『又この、パターンですか』と。



 ………………………………律君。……………お姉さん居たのか。卓さんと『そっくり』。有名・美人・モデルは『お姉さん』ね。でもこれは私も悪いね。お姉さんは『華月』名乗って『活動』してるものね。




 ちょっとは『気付こう』よ、私。…………………名探偵には成れないかなあ。




 はあ〜それにしても美しい〜ねえ。おじ様美形だし、でもきっと『華』さんは、『お母さま』似? 『タクト』さまと、『華』さんのお母さまかあ〜若い頃の御写真見せてもらいたいかもね。



 と、私は思ったのだけれど、



 「あ、直夏、元気だった? なっちゃんがね〜心配してたよ? 駄目でしょ? 勝手に『居なく』為ったら。夏央さん、落ち込んでたし、大和もねえ、仕事休んで『迎え』に『来よう』と、してたのよ? ツアー放ったらかして。流石に夏央さんにも篝さんにも、太一達にも『怒られ』てたけど(笑) しょうがないから、うちの『旦那様』が、『来る』って事で、夏央さんと旦那様とで『説得』したんだからね? 感謝してあげてね? さて?」



 ん? 華さんーー今、変な事言わなかった?


 「ふふ、り〜つ、君。」華さんは続けるーー『どうして居るのかな?』とーー


 律君が『言い訳』するーー


 「うん。……………えっとね、…………巧が『海』が心配だからって。ひとりで来ようとしたから……………緊急措置? ほら、巧ひとりだと………………『帰って』来られない…………でしょ? ねえ?」


 なんか律君が汗だらだらーーかき出したーー。


 「それは『ママ』に相談しなくちゃだよね?」と、華さんがにこやかに言うーーびびる律君。


 巧君も怯え出した。………どうしたの?ふたり?



 「……………怒ってんな。」

 それを遮ったのは、おじ様だった。おじ様は通常運転です。


 「だって陽藍さん、帰ってこないんだもの。」華さんが言うーー



 然し『おじ様』も反論するーー此の場合『お父さま』?………………ん?『……陽藍』さん?…………



 名前で呼ぶの?



 「……おまえ……料理したそうだな?」おじ様の対応は『こう』だった。……だから華さん…………料理下手とか?


 「え、…………………作ってないよ」と、華さんはそっぽを『向いた』。………………何?どうして?


 「ネタあがってんだよ。悠太が『吐いた』ぞ。嘘はいけないな?友美。特に『子供』に『聞かせ』らんないだろ?おまえさ、いいの?子供に『嘘』つくの? 海を叱れないなあ、友美さん?ん? どうした、『奥さん』? 反論してみろよ? 『在る』ならな。ほら。」




 「……………………ごめんなさい。」華さんが……………………謝りました。


 良く分からないけど、…………何?



 ちらっとアレフゥロード様とレザードを見たんだけど、華さんの『美貌』に呆気に取られていて、『会話』は『聞いて』いない様だったので、放って置いた。私、優しいな。



 「違うの〜『旦那様〜』聞いて?」と、『おじ様』に、縋る、『華』さん。…………………………あれ?




 私は『違和感』に『気が付いた』。『真逆』と。




 思わず直夏に聞いてみる。『あのひと』は『誰』と。直夏は『…モデルの…華月 華』と答えた。嫌、知ってるからね、それは。呆けは要らないのよ、今は。


 「龍さん、……卓さん……」勇気を出して、聞いてみる…………………確認大事だよ……………多分。




 「「俺達のーー『母親』。本名が『友美ともみ』。

さっきから『お父さん』がそう呼んでる」」でしょ?」だろ。」と、



 語尾以外は見事な『ハモリ』で「「説明」」をしてくれたーー。



 ……………………おじ様共々若いわ…………………………今度こそ…………………絶対………………整け





 「してないって言うの。」と、おじ様は『即答』だった。…………………………年齢が………………気になる。




 「コイツ? 見ての通りの『アラウンド…』」「ちょっ、陽藍さんは何を言う気!」


 おじ様の声に『被せ』で来た華さーーえっと、『友美』さんーーでしたっけ。



 「………おまえは『実年齢』ごまかして…どうする? あの子の『歳』には『戻れ』ないんだぞ?それが人間だからな。なんか不満が在るのか?」おじ様が言う。



 「無いですよー。でもわざわざ『言われたく』ないの。分かるでしょ?」と華さんが言うーー呼びづらいから華さんでいいや。うん。



 「お母さん。」「お父さん女心分かんないよ?」「前からでしょ。」と、

 卓さん、龍さん、卓さん再びの連携プレイで言う。………息、ぴったり過ぎ。




 「……………お父さん…。ぼく、お腹減った。…………帰ろうよ。ごはん食べてからにしようよ?」と、





 其処で『とんでもない事』を『提案』したのはーー『ヒカル』さんーーだった。




 そして、




 「後、あの『変な』おねーさん達は『何』? ………コスプレイヤー? …………センス無いね?  はだかが『きたない』し、…………………『におい』が酷いよ? ……………香水くさくて気持ち悪い。 ………ぼく、此処に長く『居たく』無いよ………お父さん。早く帰ろう? お母さんの『カレー』すごく『久しぶり』なんだもん、早く食べたい。ごめんなさい。お母さんの『カレー』食べたかったから『止めな』かったんだ。…………お母さんの『綺麗な手』が、料理で『荒れちゃう』の…………………理解ってたけど………………。ごめんなさい。 かいかいも『帰ろう〜?』 ほら、もう『お父さん』に『ごめんなさい』しちゃいなよ? ちゃんと謝ればお父さんは許してくれるんだよ? ……………海? …………………どうして黙ってるの? …………………こっち来て、


『巧』と『律君』に『迷惑』掛けた事、ちゃんと『謝って』? 晩ご飯…………要らないの? お母さんとぼくと悠太で作ったんだよ? 『皆』で『食べよう』と思って。


 ………海だけ『ごはん抜き』にしてもらう? ほら、嫌でしょ? ……………………………………………かい。」



 「………………………なんで海はいつも………………素直に出来ないの? 海、もう来年『高校生』なんだよ? 海は高校………………行かないの? ……………………………ずっと帰って来ないつもりなの?」




 「海」


 洸がひとしきり、話した後に、海を呼んだのは律だった。


 「洸が呼んでるよ」


 律はそう言った。海は動かない。動けないのだろう。



 「ひかる


 『俺』は息子、洸の名を呼ぶ。洸が此方を見るので、用件を伝えた。

 「洸は悠太とお母さんと、先に家に帰りなさい。」と。

 小さな子供に言う様な言い方だなと自分でもそう思った。洸が悲しい顔をする。俺は出来るだけ優しく可愛い息子に微笑んだ。つもりだ。

 悠太を呼ぶ。それだけで悠太は理解る。友美に言う。先に帰る様に促す。不満そうな愛妻の顔。

 思わずふっと笑って、「まだ用事が残ってるんだよ。」と、耳元で囁くと、不満顔は酷く成った。

 逆効果か。全くこいつは扱いが難しいな。いまだに解らないんだよな、友美だけは。


 「とも


 そう昔から呼び慣れた愛称で呼んでやると、やや機嫌を直して妻の顔に成りやがる。全く解らない女だな、お前は、いつになっても。


 飽きないけどな。そう思ってから、息子達を其々見る。ま、大体やる事は理解ってるんだろうよ。ついでだから、可愛い息子のひとり、青のりを直してやる。それに青がふっと笑ったのを見てから、用件の奴等をイメージで掴んだ俺は、さっき迄在た此処の隣の荒野と化した星へと飛んだ。



 * * *




 俺の目の前には、安心する面子がいた。俺の戻りを待っていたのだから当然だろうが。

 俺は忘れ物の回収に行ってた訳だ。そういえば、向こうも、俺達と同じ様に此処の映像を中継してやがった。まあ、陸か卓か、龍だろ。ゆうの奴は、ああゆうのは苦手だからやらんだろうな。彼奴は意外に変な所で不器用なんだよな。本当、友美にそっくりなんだよな、全く。


 さてとだ。


 俺は連れて来た面子を見る。異常は無さそうだな。ま、此の面子ならな。


 「お待たせ、お前ら。結構手こずってさ。……時間測ってたか?……俺の『勝ち』か?」と、仲間に聞いてみる。


 「はい、残念〜おれの勝ち〜あ、陽藍くんさ、今日『イタリアン』な。パエリアとパスタとピザでな。海鮮尽くしで頼むぜ。」


 「あ、悪い夏臣。友美帰って来ちゃってさ、今日我が家は『カレー』だってさ。俺嫁に殺されたくないから、今日『巻き』な。律、巧? 準備いいな?」


 と、友人、多川 夏臣に伝えた俺は、息子律と巧に声を掛ける。嫌、別に打ち合わせた訳じゃ無いけどな、こいつ等も勝手に来たからには、強制参加させようと、連れて来た訳だ。





 「お父さんっ、ここ、どこ?!」と、泣き言止まない愛しの我が家の『末っ子』君と共にな。




 「なっ」




 とか驚愕してんのは、忘れ物。の、隣星の『空から白髪しらが』君だったかな?友理奈ちゃん?ん?ちょっと違うか。まあ、些細な事だろ。白髪君さ、此処はお前さんの『星』だろうが。



 何を驚愕してんだよ。驚愕していいのは俺達じゃ無いか?




 『隣星』は俺達が来る前から既に『荒野』と『化した』『死の星』で在った。生物のーー『居なくなった』星ーー白髪さんよ、何やらかしたんだ?お前は。ーーーなあ?




 まさか、お前さ、星の運営失敗したからって、我が家の『息子共』の『誘拐』計画した訳じゃあ無いだろうな?うちの子供達エネルギー使って、てめえの『星』立て直そうと?




 事と次第に寄っちゃ、許す『気』も無いけどな、俺は。しかも『下手くそ』な『召喚』しやがって、お陰で巧と海は『手違い』で『俺に縁が濃かった』お前の『隣の星』に、迷い込んだ『訳』だよ。全く。『結論』てのは『タネ』を明かすと何時いつだってまらないものだね。


 ついでだからこいつ等、俺を『なやごと相談所』か何かだと勘違いしてやがる目の前の駄目神ダメシンじゃ無ーな。確か………ああ、『そのかおしん』共だ。



 此の際だからきっちり『理解』して貰おうか。流石、要、絶妙の力加減、良く分かってるね、本当。持つべき者は『要』だな。頼りになるぜ、要君。




 じゃ、始めますか。自業自得だしな。

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