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【月影 陽藍】さんの~大分適当為る~日常の~『景色』(※閑話※)

 本編にリンクするのか、しないのか、しないですが、している『閑話』(笑)を、ちょっと入れます。



 記憶に残る、一番古く思い入れの在る俺の名前は、月影(つきかげ) 陽藍(ようせい)だった。


 あの時の自分は、未来の自分が、…まさか『主夫』に近い生き方をしている事など、夢にも思わないだろう…。ましてやまさか、まるで冗談のように、『10人』の息子の父親になる事も、知らないしなあーー



 あの頃は今とは違う意味で、暢気だったな。と、



 いや今はどころではーー


 「っおとうさん、っ!お腹減ったっ!」 今日は『洸』が、意外と早起きだな。


 「ヒカルーー朝からうるさいいし。ん、お父さん、おはよ~」と、ああ、『律』が起こしてくれたのね。 律は今日仕事だな。 送って行ってやるか。 律ももう二十歳かあ~…。律君もそろそろ、運転免許解禁にするか。 あのうるっさい兄(ブラコン共)達も、そろそろ納得するだろうしな。




 …多分…な。(あいつら……過保護過ぎるしな…特に『友』。…あ、アメリカにでも行かすか。映画をエサにすれば、いくらでも行くだろ。うん。そうするか、決定な。…御目付は『卓』と『龍』でいいか。…苦労掛けるね~ごめんな、ツインズ。ウチの『双頭』だし、仕方ないな。友の暴走はお前等が止めるんだぞ。暴走させるなよ、面倒だからな。)



 「おはよう、律。洸もおはような。」 「っごめんなさいっ」 いやだから洸…ごめんじゃなくて、おはような。 …おまえは本当…いくつになっても、天然で困る。天然てさ、…治らないのか?

 


 「洸くん、やっと起きた…。律君ありがとう~」 『悠太』が朝から天使な笑顔過ぎるな。悠太は本当良い子で救かるよ。欠点があるとすれば、我儘言わないところか? 悠太、『おねだり』って知ってるか? ピアノでもなんでも買ってやるぞ? 悠太、物欲ないんだよな…少し持った方がいいぞ? 悠太。 じゃないと、おまえの持ち物全部、友の趣味みたてになっちゃうぞ?



 やっぱり友は暫くアメリカ行き決定な。最近(溺愛が)ひどすぎる。



 あ、と、は……と、


 「なあ、おまえら、…。したの『ツインズ』は?」起きてないのは、後二名の我が家の名物問題児。観光名所か? あいつらは……。



 「んっ!? さっき起こしたよっ?!うそだろ…っ、カイー! 巧もっ」と、律が上に起こしに行こうとする。それを止める。



 「律、仕事だろ。いい、俺行くから。ほら、食べてろ。送ってくからな。」律の朝食を並べてやる。洸は既に食べ始めて居て、悠太はもう家を出る時間だ。心配そうにしてないで、早く行きなさい。


 悠太の頭に手を載せて、軽く撫でると、安心した様に照れる。『ほら、いってらっしゃい。気をつけて行けな。』と促してやると、軽く頷き、うんと言って、挨拶をして出掛ける準備だ。


 悠太は音大生、洸は美大生。 律は大学をメインにしての、合間のモデル稼業。今日はバイトのモデル曜日。因みに小6からのモデル稼業生活中。何も心配いらない、器用振り。


 さてと、当家の鬼門、大関門問題児共叩き起こすか。と、リビングから出ようとすると、『巧』が起きて来た。おや、巧君、難を逃れたか。ーー俺の殺気でも嗅ぎとったかい? なかなかやるな、うちの息子は。



 「…おはよう…ごはん…」巧、おはようとごはんは、まざらないものだぞ?

 …まあとりあえずは…いいか。今は忙しい。



 「あとカイは起こしたけど…知らない…起きなかった。」巧君、それは『起こした』とは言わないんだわ。



 「っ二度寝かっ」あ、律はちゃんと起こしたのね。さすがにな。律、巧のごはんの用意はいいから。早く自分の分を食べなさい。…洸は食べ終えて…律、洸の珈琲は…いいから、自分でって、巧。…おまえも便乗するのか。……律は君等の家政婦さんか?…おい?(給料払わすぞ?)



 そんな光景に呆れつつ、…軽い頭痛は抑え、最大の頭痛のもとへ行くーー



 さて本日は、どう叩き起こしてくれようーー『海』君。段々、楽しみに成って来たよお父さんはな。





 『月影 陽藍』はこんな事した事、なかったなと。『華月 陽藍』の自分は思った。




 あっちの人生も楽しんだが、この今の人生も悪くは無かった。中々の絶景人生だよと。

 




 この後ーー海がどのような起こされ方をしたのかはーーーー朝の忙しい兄達はーーそれを理由に見には行かなかった。




 巧も洸も律も良く知っていた。『お父さんを本気で怒らせては駄目だ』と。上の兄達の警告が正しい事を、非常に良く理解って居た。それが父の息子として生きる為の必須アイテムだからだ。



 そもそも生きとし生けるもの達の中で一番上の存在だと語られる『最高神』で在るーー父に、逆らおうと思った事も無かった。自分達が神に造られた子供達だと理解するのは、やや面倒なので、兄達にならって、『普通に』『人として』『人と何も変わらずに』生きて来ていたから。



 海は未だ、自分が何か知らないらしいが、海程、父を怒らせたりはしないーーと思っていた。



 陽藍に言わせれば海も巧も律も洸もーー卓や陸や友に青と、さほど何も変わらないのだったが。



 さすがに成長した卓達に其れを言ったら泣かれるだろうなと苦く笑った。



 そう今日もいつもと変わらぬ、平和な日常で在った〜微笑ましい位の。




 布団を剥がされた小学校6年に成る、息子の海は、寝惚けた顔にぽいぽいと、陽藍が適当に選んだ今日の着替えを放り投げられ、まだ覚醒出来ずに目を回して居ると、着てた寝着パジャマを剥がれ、奪われた。父はそれを洗濯に回してしまう。パンツだけに成った海は、泣く泣くもたもたと着替える。何とか身支度すると、再び部屋に来た父に、猫の様に襟首を持たれ、リビングに連行された…。右手に海、左手は海の学校道具。器用な父だと思った。連れて来られた猫は、『顔を洗って来いー』と、行かされて、戻ると美味しそうな朝食を食卓に並べてる父。



 そこに電撃にも似た衝撃の言葉が落とされる。



 「カイ、一週間おやつ抜くからな。」と。




 ?! ちゃんと起こさない巧のせいだっ ーと。高校1年に成る兄、巧を逆恨みしたーー



 まさかのおやつ抜きを宣言された猫ーーじゃなくて、海の落胆したさまに、陽藍は勝ち誇って満足した。ドヤ顔で息子、海を見ていると、巧達から呆気にとられた視線を向けられた気もしたが、気にしない事にした。



 『朝は忙しいからな』ーー今日も忙しいなと彼は思ったーー。

※本編よりも四年位前の、華月一家の日常風景です。海君、しっかりして(笑)甘やかして育てたので、海君駄目2ですが、陽藍パパに自覚はありません。無自覚こえぇ(爆)余談ですが、本編で出すか分からない陽藍君の職業の設定は『小説家』。あと、不動産やってたり、会社持ってたりとデタラメなひとです。規格外が過ぎるので余り出したくありません。(笑)因みに、母友美嬢が『華月 ハナ』と言う名前で活動する超絶・人気モデルなので、出さないつもりです。名前だけ出て来ます。読んでも読まなくても、無くても大丈夫な『閑話』でした。m(_ _)mぺこり

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