テイマーになりた...あ、やっぱ無しで
アラクネの前に飛び降りれば、カチカチと威嚇してきた。
「私はアラクネを仕留める気は無いよ?ただの蜘蛛なら討伐依頼が出てるから始末するけど?」
そう告げるとアラクネは立ち去った。他の蜘蛛が間者の肉を食べているけど、アラクネに進化?したのは他に2体程で両方、雌
さっきのアラクネも雌だったなぁ...群のボスなのか、かなりでかかったけど...
ガサガサと音を立て頭上から降りて来たのは先程の仕返しなのか...白い繭に包まれたのは...何だ?
アラクネはピッと人を喰らう蜘蛛を示した。
つまりだ...アラクネに進化させたいのを此方に寄越し、自分に反逆の意思持つ蜘蛛をちょうど良いから間引こうと言うのだな?
鑑定すればアラクネ糸の繭玉。
中身は女郎蜘蛛(死骸)
内容物が大分、恐ろしいね...
これ貰って良いのか?死骸なら死骸でマジックボックスに放り込めるけど、腐敗してたら...なぁ
アラクネ様お止めください、繭を引きちぎらないで下さい。私の飯のたねが...
あー困ります、そんな殺し立てホヤホヤとは言え魔獣(女郎蜘蛛)をそんな綺麗に仕留められませんから...だからって頭部丸かじりはグロテスクの極みで御座いますー
一番デカイ、アラクネ様に腕に糸を吐かれた何事やねん?私まで餌にされるのかと一寸怯えたが、アラクネ達は何故かアラクネ様の糸を織り織りしだした。
一体...何が起きている?腕にはリストバンド程の幅を持つ腕輪が出来た。
留め具は何処から入手したのか綺麗な...遊色効果のあるオパールみたいな何か?
アラクネの腕輪
友好的な人間に贈る
魔蟲からの攻撃をアラクネの威圧で減らせる
ファイヤーオパール
火の魔法の媒介に向いている。オパールって、ひぇ...こっちでも貴重な宝石じゃん
手入れには水が必要
アラクネが首をモグモグした蜘蛛の頭部を、綺麗に切り落としたかのように見せ掛ける為に、剣で切り落とした。
尚、糸もモグモグした上で編み編みさせている。何してんだろうな?
肉片は綺麗サッパリ、一部毛髪と骨、衣類や装飾品の持ち物が残った。
おや、手帳なんて有ったのか?
餌にする前にざっと検分したんだけど...不足があったか
手帳にはエンリケと言う都市の下級貴族の令嬢が書いた日本語での日記と、此方の文字で書かれた愚痴やらが書き連ねられていた。
「異国の民が此方に...転移も転生も可笑しな物言いですこと...」
最後のページには、何故私が殺されなくてはならないという急いで書いたであろう走り書きの文字と...何の為に私はあの女を殺したのかも、前々から狙っていたわけではなく...むしゃくしゃして異世界転生で俺TUEEE...ではなく、逆ハーレムでも期待して失敗したのか...?
日記見ても、斬首ではなくても、平民落ちの温情すら嫌がりそうな女だもんなぁ...
下級令嬢が馬鹿をやらかしたんだろう日記と...何故か入手したこいつらの因果関係は別に探らなくても良いや。面倒だし...仕事増やすの嫌よ。
蜘蛛も蜂も、黒い悪魔も嫌いだけど書かなきゃ...そこまで詳しく書いてない平気平気
書いたら出るって言うけど、噂をすれば影と変わらないもんね。ほら貴方の後ろに...本当に何も居ない?