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作者: 也為 はな

気まぐれで入った近所の図書館で本を選んでいると



『その本は決して開かないで下さい。』


と後ろから声が聞こえた。



振り返ると長い髪の女がそこに立っている。



『これ、そんなに怖いんですか?』


声をかけてもその女の表情は一切変わらない。




開くなと言われたらどうしても開きたくなってしまう。仕方のない事だ。




私は一切迷うことなくこの本のページを開いた。


本には、全てのページに一人ずつ驚いた顔でこちらを見ている人間の写真が載っているだけで、そこには説明の文章も何もない。





『これ全然怖くないじゃないですか。』


そこにもう女はいなかった。








『怖くはないですよ。ただ、可哀想なだけです。』




周りを見渡しても誰もいない。

それどころか人の気配すら感じない。






私は驚きながらゆっくりと上を見上げた。

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