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つがいじゃなかったと言われたけれどこちらこそなんとなく違うと思っていたのですよ?捨てられる謂れはありません!

作者: リーシャ
掲載日:2026/02/23

 つがいという言葉に聞き覚えはありますか?

 それは、この世界に生きる誰もが持つ、運命の相手のこと。

 魂で深く結びつき、互いを支え合うたったひとりの存在です。

 リンはごく普通のどこにでもいるような女である。

 ある日突然、運命は大きく狂い始めました。


「お前がおれの番だ!」


 なんて、言って現れたのはこの国でも指折りの名家の子息、タタフィ様。

 彼はこちらを見るなり、有無を言わさず婚約を迫ってきました。彼の周りからは何か特別な力が渦巻いているような気がして、逆らうことができません。


「まさか、私がですか?」


 信じられない気持ちでいっぱいでしたが、周囲の大人たちはタタフィ様の言うことに異を唱えることは許しませんでした。集団圧力と言うらしい。

 彼の番として豪華な屋敷で暮らすことになったのです。

 しかし、タタフィ様は優しい言葉をかけることはありませんでした。

 それどころかいつも冷たい目で見ていました。謎ですね。


「本当に、お前がおれの番なのか?」


 そんなつぶやきが、彼の口癖でした。私は期待に応えようと必死で。

 魔法の訓練も、貴族としての立ち居振る舞いも一生懸命学びました。それでも彼の心を開くことはできませんでした。無念ですね。ある日。


「やはり、お前は違った」


 タタフィ様は、あっさりと捨てました。まるで、壊れた人形を放り出すように。行き場のない悲しみと、理不尽な怒りで胸がいっぱい。失意の中、ひとりの青年が現れました。

 彼の名は、アッシュ。澄んだ瞳と、優しい笑顔が印象的な人でした。

 アッシュは、そっと手を差し伸べてくれました。

 温かい手に触れた瞬間、心に、これまで感じたことのない安らぎが広がり、確信しました。


「この人こそが、本当の番だ」と。


 アッシュもまた、番だと感じてくれたようで彼と過ごす時間は心を癒し、少しずつ元気を取り戻させてくれました。

 アッシュは想像もできないほど高位の存在で。彼の一族は、魔法を司る、古くから続く特別な家系だったのです。

 彼は、本当の魔法の使い方や成り立ちについて、たくさんのことを教えてくれました。

 穏やかな日々を送っていたある日、タタフィ様と彼の新しい婚約者の噂が耳に入って。タタフィ様はこちらが去った後、別の女性を番だと決め、婚約したそうです。


 しかし、その女性はタタフィ様の一族に伝わる番の証を全く持っていないことが発覚したのです。実は、タタフィ様が番だと思い込んだのは、彼の一族に代々伝わる番を見分けるための秘宝が、何者かの手によって細工されていたためだったらしい。


 その秘宝は、タタフィ様の一族の権力を狙う者たちによってわざと間違った番を示すように仕組まれていた、というではないですか。

 企てに関わっていたのは、なんとタタフィ様の婚約者となった女性と、彼女の一族。彼女たちは、タタフィ様を利用して、彼の持つ力を奪おうとしていたのです。


 この事実が明るみに出たことで、タタフィ様とその新しい婚約者は、厳しい報いを受けることに。タタフィ様は、無責任な行動と真実を見抜けなかった自身の未熟さゆえに、一族の信頼を失い家を追放されました。


 彼の婚約者と彼女の一族は悪質な企みが露見し、持っていた財産も地位もすべてを失い遠い土地へ追放された。偽りの番に縛られていた過去も、大切な経験。あの辛い日々があったからこそ、アッシュと出会えたのだと、今はそう思えます。


 互いを支え合うことの大切さを、教えられたのです。アッシュの一族は、魔法を司る高位の存在であり、力は想像を絶するものでした。

 共に暮らす中で、これまで知らなかった自分の魔力にも気づき始め、アッシュが「君は私と同じ、真の番だからこそ持っている力だ」と教えてくれた、特別なもの。

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