パトレイバーEZYへの不満と、最近のロボアニメに対して言いたいこと
創作者は作品で戦うべきだと私は思っている。
だからこそ、特定の作品やクリエイターへの批判はある時期より控えてきた。
しかし放映中のパトレイバーEZYは、その信念を曲げてでも一言言わずにいられない何かを私に残して行った。
不満の根幹をなしているのは、まさに現実の技術発展と未来感に対するロボットアニメ作品の乖離が著しいことに目を背けるのが辛くなってきた事と、ロボアニメ作品全般にも言える事だが、作品に関与するクリエイターが、あまりにも現実世界の最新鋭技術に疎すぎる事に尽きる。
AIがより現実社会へと入り込むだけではなく、核融合炉すら現実味を帯び始め、リニアすら20年後には開通しているかもしれない現実世界に対して、ロボットアニメ……
ことリアルロボットと呼ばれるジャンルは時代感に逆行するような作品が相次ぎ、80年代の認識から一向に技術認識が進んでいない。
現実の戦闘環境がここまで変化しているにも拘わらず、その影響がロボットアニメ側にほとんど反映されていない事に、私は強い違和感を覚えている。
特に昨今世界各国で開催される兵器関係の展示会を見れば、今まさにロボットアニメやSF作品を通して21世紀の日本を考えていく時代に来てるんじゃないのか。
ただ2030年とかに設定すりゃいいってもんじゃないんだよ。
そんなの誰でもできる事だ。
今まさに積みあがっている最新鋭技術をどう調理して未来感を描くか、それがSFというものなんだろうが。
改めてパトレイバーについて触れておきたい。
筆者は若い頃からロボットアニメを嗜んでいる人間ではあるが、パトレイバーも自身の人生に影響を与えている作品の1つ。
ただ、私の場合は個人的なことを述べるならばパトレイバーよりも押井監督そのものの影響度合いの方が大きく、貴方の人生に深く影響を与えたロボアニメは何ですかと言われたら「パトレイバー2」を真っ先に列挙するぐらいには影響を受けている。
なお、余談ながら大きな影響を私に与えているであろう他作品だと「ナデシコ劇場版」、「マクロスプラス劇場版」なども該当するが、いずれの作品にも共通するのは主役となるロボット以上に世界観とストーリーの完成度が高い事が挙げられ、主人公らの背後にうごめく組織や利権が作品の色合いを強めているものを好む傾向があるというわけだ。
ただ、パトレイバーに関して言うならば私はエンタメ作品としての傑作はパトレイバー劇場版一作目だとも考えているし、ゆうきまさみ先生の漫画版、それをベースとしたテレビやOVA作品についても名作であるという認識を抱いている。
なぜこんなにまでパトレイバーが好きなのかと言えば、警視庁警備部の警察官を主人公チームとしつつも、劇中では様々な国家、企業、組織、人物がスパゲッティのように絡んで相互に影響を与えている世界観にあり……
そして何よりも、筆者が作家として目指したい方向性と同じ方角を向いていた作品だった……
すなわち当時としては「本当にそういう世界があるかもしれない」というようなリアリティを備わっていたからこそ、指標や目標に据え置いて作品作りに励んでいるわけである。
そんな自分に降りかかってきたのは新シリーズと題して展開されるEZY。
予告とあらすじの視点で嫌な予感しかしなかったのだが、まあ金曜日に見たわけですが自分の中でパトレイバーが崩れそうになっているわけですよ。
いうなれば「なんでパトレイバーという世界で燃えるお兄さんとか奇面組とかうる星みたいな80年代ドタバタギャグコメディやってんだ?」という事に怒りが収まらないわけ。
これ80年代の売れたかどうかもわからんOVAや視聴率もあったかよくわからんTV作品のノリだろ?
パトレイバーが閑話休題的にそういう話を積み重ねていた事実は知っているが、「これが令和のパトレイバーです」と言われて納得できるか?
少なくとも私は納得できん。
なんでこんなに憤るかというと、パトレイバー実写版の時にこの人たちは「いやこれは違う、これは押井さんに毒され過ぎだ」という風なコメントをしていた方がEZYのスタッフにはいて、じゃあその人らがどういう作品を作り込んできたかと思えば、パトレイバーが出て来るだけのギャグ作品だったわけ。
それも別段面白いわけじゃない。
私から言わせれば「えっレイバーって今だからこそ令和なりの新解釈でロボアニメをもう1回定義づけられたでしょ?」ってなところに、白旗挙げて同窓会みたいなノリの謎のギャグアニメ展開されてみろ、これがコケてシリーズがこんなわけのわからん形で終わるのが一番嫌だ。
まずEZY最大の問題点としては"パトレイバーが組み立てた世界観を思考停止したまま放置した事"。
これにつきる。
あらすじ的には「2033年になって少子化して、AIとかドローンも出てきて、リニアみたいなのも走ってるんだけど、レイバーとレイバー犯罪はまだあってパトレイバーと特車二課は健在でーす」って言ってるんだが……
実際には、その2030年代像に対してレイバー存在意義の再定義がほとんど行われていない点にある。
マジでうる星の面堂終太郎の面堂財閥みたいな組織に成り下がってる。(知ってる人は知ってるが、面堂財閥はギャグのノリで戦車や巨大ロボットを合法的に謎保有してる謎財閥である)
なんでこんな事に?
パトレイバーってこんな令和に追従できない程に世界観が陳腐だったか?
そんなわけないよな。
むしろホビー展開差し置いてメディアミックスという形で商業化し、ロボットの存在意義について戦おうとした、稀有な存在だったはずだよな。
パトレイバーの世界観というのは、地球温暖化による海面上昇を背景に東京都を中心とした湾岸開発プロジェクト(劇中ではバビロンプロジェクトと呼称)が始動。
また背後では高度経済成長が昭和から平成まで永続的に続き、バブル期がバブルではなく2000年代まで続いた結果、東京湾各地でAKIRAのネオ東京みたいな何かを作ろうとしてて公共事業が盛んで、資本が有り余ってるもんだから「なら高額だったとしても、より効率的に作業できるレイバーが誕生してもいいよね?」ってことで、あの世界におけるロボット技術の発展において現実世界とは比較にならないブレークスルーが生じていたことで人型作業機械のレイバーが誕生し、そしてそれらを悪用した犯罪も多発した結果、警察組織も人型作業機械をベースとした特殊車両をもって、レイバー犯罪に対処しようという、当時としては極めて論理的な技術発展の積み上げが存在していた。
といっても、劇場版同時上映作品のミニパト2話目で語られるように、リアルを突き詰めればリアルから離れていくジレンマを抱えていて、それをどうにかするために、前述のやや突飛な仮想現実世界日本を土台としたわけである。
そして、メディアミックスのため本作は複数の未来世界が媒体ごとに提示されているが、概ねすべての媒体で共通するのは「バビロンプロジェクトはある程度までで終わった、あるいは完遂された」ため、その後はレイバーの存在が希薄になり、パトレイバーの必要性等については常に問われ続けている――という設定までは存在する。(と、私は少なくても認識してる)
ここはEZYですらそうで、EZYで98式AVが30年以上も使われ続けているのも「新型機いらなくね?」という、意義を失いかけた状況であるからこそ。
その上でのEZYの違和感は、まだ本格的なレイバー犯罪がある……みたいな部分。
そこら辺は「なんで?」という、視聴者の疑問に対する回答が3話分で展開されるにあたり提示されていないので、少なくとも現時点で提示された範囲では、十分な説明が行われているようには見えない。
だが2030年代という設定とした以上、本来は「なぜレイバーがまだ必要なのか」という再定義こそ必要だったはずだ。
私の最新鋭技術に対する理解では、2030年以降だったならば、レイバーはある特定の分野に再び注目される可能性があり、その結果パトレイバーが再び必要になるんだよ。
それが他でもない核融合発電だ。
核融合発電についてはスタートアップブームによって机上の空論ではなく、意外とちゃんと技術が進んできていて、発電のために必要な技術も固まりつつあるのが2026年現在。
ここから一体何年で実用化できるのかはさておき、核融合発電について技術者も国も期待しているのは、ただ実現すればいいというだけでなく、比較的場所を選ばないので分散配置させることでこれまで以上にインフラに対する維持費が落とせるんじゃないかって事だ。
そもそも電力というのは発電しているだけでなく、送電や変電も必要で、電気というのは貯めこむのも難しいばかりか、送電時の損失も大きい。
にも拘わらず発電所が建設できる場所は限定的で、これが電気代を押し上げている原因ともなっている。
少子高齢化が加速していく将来において、このコストを減った人口で支えきれないんじゃないかという危機感は国も抱いていて、核融合発電についてはその解消手段にもなるんじゃないかと考えているわけだ。
特に一部離島などでの運用が期待されているのである。
そして電力需要というのは時期によって変動し、かつ国家安全保障の観点から行っても「移動式発電が行えるかもしれない」というのは極めて重要な要素で、核融合発電に対する期待感が高まっているのも、移動可能なサイズ感まで小型化できるんじゃないかという事に尽きる。
それも、ディーゼル発電機等とは比較にならない発電量で。(100MW級)
こうした「巨大インフラと治安維持の接続」こそ、むしろパトレイバー的な世界観なんじゃないのか。
2030年代、旅行が趣味でバイク等で日本中を駆け回ってる私からすれば、悪化する道路事情に対して二足歩行型は十二分に優位性があり、緊急時等を加味すると実はあながちフィクションとも言えないんじゃないかというのが私の理解。
日本は災害大国でもあるわけだから、災害時対応を考慮した場合においても優位かもしれない。
普通の車両が進めない場所にまで発電システムを持っていき、災害対応のための発電を行うわけだ。
つまり、パトレイバーの2030年代以降で描くべきは「移動式核融合発電と輸送レイバー」そしてそれに伴う「組織対立、権力闘争、凶悪レイバー犯罪」だったんじゃないかと言いたいわけ。(あとがきで示したように当初勘違いして2040年代だと思っていたとはいえ、劇中世界はハイパーテクノロジーがどうとか言ってるので多少前倒ししても問題は無いと今でも考えているし、リアルな未来を先取りしようと試みた作品だったはずだ)
そもそもが安全保障上の観点から言って、原発等が厳重警戒されるわけなので、それに匹敵する最新鋭技術満載の核融合発電システムの警備をレイバーという存在があるパトレイバー世界では行わないはずがなく、そこから一連の事件を描くことは容易であったと言いたい。
現状において核融合発電に必要なブランケットを筆頭とした多くの部品は西側では日本でしか作れない物も多く、常にその技術は狙われてるわけで、パトレイバー世界に移動式核融合発電があった場合はグリフォンとは違う形で核融合発電に対してプレッシャーをかけてくる存在がいても不思議じゃないんだよ。
それこそ頭の中にイマジナリー押井監督を発現させたたらパトレイバー2のような自作自演による防衛体制への揺さぶり展開も浮かんでくるわけだけど、そこは昨今の世界情勢からして既に十分に揺さぶられてるのでありえないとしても、自衛隊側による「安全保障上に関わるのに警察が守るの?」――みたいな考えはあるかもしれない。
いわゆるマクロスに対するマクロスプラスみたいな立場として、世界観を維持しながら一気に先進的な内容で話を作れただろと。
それをやらずにドタバタコメディなんてやられたもんだから、今エッセイを書いているわけだ。
なお先ほどまで述べた移動式核融合発電云々については、実はEZYが公表されるずっと前から私は周囲に「今ロボットアニメをやるなら、方法論としてはこれしかありえん」みたいに話していた、私の中で温めていたロボット作品アイディアの1つでもあり……
その内容は、移動式核融合発電システムにかこつけてガンダムみたいなもん作ろうとした、ロボットに頭焼かれてる技術者達がいる地方インフラ事業系スタートアップ企業を主役に据え置いた、地方のインフラ事情や地方創生関係の話を絡めた壮大なテーマながらも、実際はロボットバトルも多少は展開される……みたいなものを考案してあれこれ試行錯誤していたものである。
ちなみに本編では一連の活動がエンタメ化しつつあった上、印象をよりよくするためにやり手の営業マンによってバンダイに相当する作中企業と事業提携して見た目がガンダムに近づきながら核融合発電システムを狙う敵ロボとを戦うなんていう……
今ガンダムの見た目を肯定化しつつロボット戦闘するならこれしかないだろうと考えてプロットなりなんなり作ってたもので、実際はパトレイバーというより「あのふざけたトリコロールカラーをいかにしてリアルロボとして成立させるか」――に、主眼を置いている作品で、どちらかというと私なりのガンダムへの回答作品になるわけであるが……
同時に、「こんな複雑極まりないもんやるぐらいなら、パトレイバーでやれりゃもっと楽に展開できそうだよな」――と言う認識も私の頭の中にはあったんだよ。
それこそ、これまで書いた設定なら物語の導入も比較的自然に構築できるはず。
なので、ここから私は自分なりの解釈で練っていた「わたしがかんがえたぱとれいばー」についても少しだけ披露しようと思う。
披露する理由は設定関係だけ出してると「そんなの外野の立場ならいくらでも言える」という逃げ道を批判対象に作りたくないからだ。
なお、二次創作的な事は本来なろうではあんまやりたくないのだが、我慢するのが辛いので吐き出させてほしい。
まず最初に出てくるのが98式AVでもいいけど、移動式核融合発電システムの史上初の試験稼働にかこつけて警備出動したら、グリフォンの再来みたいな物凄い高性能な奴が出てきてやられるわけ。
偶然にもそれが山梨あたりだった結果、自衛隊側のレイバーが応援に来て事なきを得るが、ここにいろんな思惑が絡んでるわけですよ。
自衛隊側は実は政府から万が一の緊急時において出動する事を秘密裏に命じられていたとか、自らの活動範囲を広げたいパトレイバー2の荒川さん以上に危険な派閥がいるとか、でも現場は真面目に指令を受けて出動させただけとか。
世間ではSNS等で警察バッシング、警視庁のお偉いさんは頭を抱えている。
特車二課は大破した98AVを八王子の篠原重工に持ち込むが、ここからメディアミックスで展開されたいずれの作品でも立場が確定している、篠原重工の社長となった篠原遊馬が行動を開始してもいいし、篠原遊馬経由で70近くになった後藤さんが出てきてもいい。
やる事は1つで、政府の重鎮揺さぶって「発電事業は国策ですよね?」「安全保障上の懸念はどうします?」「現行法的にはまず警察が動くべきでしょ」「そのための予算捻出を予備費からお願いします」みたいなノリで、日本の首相を優秀な人間とするなら予算承認する流れで新しいレイバーを出してしまっていい。
というか、98式AVにそこまで固執する必要性ある?
新シリーズだったらデザイナーとしての出渕氏が新しいものを描けばいいじゃないですか。
40AVとかいってさ、自衛隊用新型レイバーとして開発されていた奴を骨格に警察仕様にしましたみたいな。
んでここからも最新技術が投入されていることを示すべきだが、こいつは昨今のDARPAなどが現実世界において本気で研究している組み込み型AIを通して制御システムのコストをより安価にしつつ、高い性能を実現したものにすべき。
どういうことかいうと、筆者が航空エンジニアのやり直しでも触れた「組み込み型AIによるエッジデバイス」と「エンドポイントAI」による制御だ。
あとついでに言えばエッジデバイスのデータを算出するためのRTOSと、それを統括制御する同じくエンドポイントなアビオニクスとしてのAIね。
アメリカは今本気でこれを航空機の新しいアビオニクスの形を考えているが、例えば油圧システムなら油圧センサーと組み合わせてAIが油圧状況を見て制御するわけ。
モーターならモーター制御をAIが行うわけ。
昨今においてはインバーター制御をプログラムではなくAI化することで、より効率的かつ安価で省エネ性を得たAIによる制御最適化を取り入れたモーター制御技術も登場し始めている。
んで、それこそ日本のロボットアーム分野なんて、展示会にて展示されるものは殆どがそういった一連のエッジデバイス等を組み合わせたロボットアームで、それらは既に最新鋭製品として食産業などで実際に活躍しているんだぞ。(しかもこの話をXでしたのは約4年前ね)
ロボットアームというのは価格の8割がシステム関係、制御プログラム関係なんで、AI制御化すると価格が半額ぐらいになるわけで、ただ自動車等の重工業分野においてはまだ精密性が若干劣ってる事から本格導入には至っていない。
しかし、お隣の国の人型ロボット展示会を見に行けば日本製のエッジデバイスが使われた人型ロボットがそこら中に歩き回ってるわけで、40式AVを出すならそれぐらい進化してないと困る。
ここで重要なのが、いわゆるOVAなどで描写されてきた「人の指示に背く形で勝手に動く」というものではなく、「操縦者の癖を見抜いて操縦が思っていた完璧な動作を実現する事が出来る」べき。
実際、DARPAのACE計画では、X-62A VISTAというF-16系の試験機にAIアルゴリズムを搭載し、AIが実機で空戦機動を行う段階にまで到達している。
ここではパイロットの生理反応や脳波による認知負荷を各種センサーによって取得し、AIによる操縦に対して操縦者が危険と感じた際の空中機動を回避または中断あるいは中止し、操縦支援として活用しようという研究も進められている。
ようはDARPAが作ろうとしているのはアニメで言えば航空機になったサイバーフォーミュラのサイバーマシンや、マクロスプラスのYF-21、そして同作に出てきた無人機のゴーストX9に人が乗るみたいなもので、もちろん座禅を組んだまま完全に飛べるわけではないが、既に「人間が全操作を行わなくとも飛行可能なF-16」は現実に存在して試験段階に入ってるんですよ。
ガンダムで言う実験機みたいなものがあるわけ、F-16ベースの。
なお余談ながらYF-21と異なり、脳波が緊張状態や恐怖を感じた瞬間になったら、その動きを継続しないで中断する、中止する、より安全な方法に修正する……みたいな感じの制御方法なんで、脳波で直接動かしているわけじゃない。
脳波コントロールはしているが、脳波で完全コントロールしてるわけではない。
現実世界、ここまで来てるんですよ2026年。
で、別に98式AVをAI制御化してもいいけど、あれ90年代の技術でしょう?
AI制御モーターって今まで以上にインバーター等が小型化できるんで、無駄に隙間が生まれてフレーム構造や重心設計も最適化されてるか怪しくなるし、私の出す話の流れでは新型出すべきじゃなないか。
なんならアメリカは日本が着るウェアラブルを製造できる唯一の国なもんだから、その関連の技術にものすごく興味抱いていて、恐らく黙って試験運用しているだろうが、日本は被服そのものをセンサーにしてバイタルチェックができる銀繊維で組まれた製品作ってるんですよ。
それをAIと連動させて病院の医療負担を減らそうとか、介護負担を減らそうとかやろうとしてるわけ。
だから40式なる存在があったとしたら40もそれぐらいやっていい。
尚更、初代主人公の泉 野明が思い描くアルフォンスとしてのパトレイバーに近づくし、そもそも98式AVの時点でそういうアルゴリズム学習とか操縦者の癖に適合するなんて話やってた記憶があるんだが。
ならばその路線でより進化すべきだよな。
そしてもう1つ重要なのがコックピットのカメラ視点。
昨今のヒューマノイドって複数のカメラ駆使して自分を3人称視点で見ながら制御してるのも多く、そして最新鋭兵器の一部には同じ仕組みでアラウンドビューからさらに発展した状態で3人称で見られるようにしているものがある。
対ドローン戦術ではその方がドローン対策に有効なのと、狭い空間で操縦するにあたっての利便性からそうなってる。
なので、同じようにすべきだよな。
私はここでガンダム等にも言いたいんだが、いつまで一人称でやってんだよ。
特に建築物等への被害に考慮しなければならないパトレイバーならそうだけど、AIヒューマノイドですら1人称だと障害物回避が大変だからと、三人称あるいは疑似三人称で状況判断してるのに、なんで1人称状態の極めて効率の悪いカメラ映像で操縦しようとしてるんですか?
いつまでそれやるの。
マジでロボアニメで一番気に入らない描写なんだわそれ。
工場で精密動作するAIロボットアームが自らの動きを三人称でみるカメラで追従しながら補正制御やってる時代に、ロボアニメは未だに1人称視点でレティクル動かしてんのおかしいと思ってくださいよ。
なので、当然三人称視点カメラを持つコックピットを新型機は導入しているべきだ。
これこそが2030年代の解釈と技術描写ってやつなんじゃないんですか。
ドタバタギャグコメディやってる場合なのかマジで。
ドタバタギャグコメディなんて、この後の機種転換の時ぐらいしか描ける機会ないだろうし、そこだけは閑話休題で作画カロリー下げるためにもやってもいい程度。
あまりにも優秀過ぎる新型の性能に振り回されると、98式しかないようなEZYや実写版世界の延長線上なら、操縦者も古いシステムしか知らないだろうし、その時ぐらいだよ。
でも、その後はシリアスにまた戻るべきだろ。
安全保障上の問題が絡むんだから松井刑事の後継者的な存在か、あるいはもっと上位互換なキャリア組の中の一匹狼なり出して敵の存在を探る動きは当然やるだろうし、それこそ現代風でやるなら2回目は性能差で圧倒出来て余裕で相手を撤退に追い込めるけど、防犯カメラすら回避する上にSNS活用した分断工作や扇動などを敵がやってくるとかさ、まさにロボットだけで終わらせないパトレイバーらしい作品に仕上げる事はいくらでもできそうだし、敵は敵でどういう設定でもやってけるんで、こっちはアイディア尽きないよ本当。
なんでこんなアイディア尽きないかって、私は本気でロボットアニメが好きだから、ギャグにもファンタジーにも逃げないロボット作品ってのをずっと考えてるからだよ。
でも根底には0ベースで構築するにはリスク的に厳しいし、新しく作ってそれが受けるかどうかやるぐらいなら、マクロスプラスやマクロスFみたいに古くからのファンと新しいファンの両取りが出来た方がいいから、頭の中でこういう妄想も自らの創作活動とは別にしてるわけだ。
現場のクリエイターは自分より上の存在で、そのクリエイターならもっとさらに進んだ見解を出してくるだろうとも考えながら。
残念なことに、新しい世代の漫画作家等による最新ヒット作品と違い、新作のロボットアニメ系統はそういうのないように思う、私が見る限りは。
最新鋭技術について真正面に挑んでいかない。
私から言わせればいくらでも展開できる余地があるにも関わらず、それをやらず目を背けてるようにすら見える。
私なんて1/1ガンダムをお台場で見た時に「デカすぎる。こんなのが兵器たりえるわけがない。運用法だってどうにもならない」――なんて考えて、その当時は「二足歩行型ロボットは夢の産物」なんて考えていた。
しかし昨今の状況を見る限り、人型ロボットというのは人と同じぐらいのサイズなら需要がある。
なぜなら、昨今の戦場では10万円未満で製造可能で大量生産できるFPVドローンが脅威になっていて、それまで戦場において施設や地域を占領、あるいは防衛する歩兵という存在の足元が揺らいでいて、まずは人間の前にロボットがなんて本気で考えられているため。
ここも結局は価格次第だが、人は価格では割り切れない生命体。
予算をつぎ込んで育てた人材の背後には親や子供がいる。
だったら、人型ロボットはどうだなんて本気で考えられたりしているわけ。
いわば1.7mのガンダムなら欲しいが、17mのガンダムなんていらないってこと。
巨大人型ロボットが生きられる場所なんてのは、私が技術分析する限り移動式核融合発電システムぐらいしかなく、一方でこの「移動式核融合発電システム」というのは物語をいくらでも展開できるから、私はやりたいよね、そういう作品。
知り合った漫画描いてる人に「漫画原作としてやりたいから一緒にやらないか?」――とか言っても「いやロボットそのものが・・・」とか言われて orz 状態だけどね?
一方で予算と立場を持ってる人間は何をやってんだよ。
一創作者として、立場が無い一方で己の創作意欲が尽きない事による素直な嫉妬と愚痴として言うが、パトレイバーという強力な世界観とブランドを用いれば、AIや核融合、インフラ維持、安全保障まで含めた「2030年代のリアルロボット像」を再構築できたんじゃないのか。
ドタバタギャグコメディを展開され、シリーズを終らせられてしまうという恐怖を抱いたからこそ、こんなエッセイ書いちまったよこっちは。
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劇中の西暦が2033だったため、一部記述を修正。
完全に40年代だと思ってました。失礼いたしました。




