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日清戦争 -51 艦隊挟撃

 艦隊挟撃

 浪速

「正面に煤煙。複数隻」

 見張りが叫ぶ。豊島沖では減速したが今回は減速しない。残っている有力な艦隊は今追いかけている3隻しか残っていないからだ。となると

「威海衛周辺を警戒している第1遊撃隊第1分隊の3隻と思われます。」

 日本艦隊の中で最優速艦隊が目の前にいる。

「奴らはどう判断するかな」


『済遠』

「してやられた…通商破壊艦の帰還に合わせて警戒していた敵艦隊だ…」

「艦長…」

「何も考えるな。ただ威海衛の防衛砲台射程に逃げこむことだけを考えよ!!砲台射程に入れば奴らは追撃を断念する。機関室に伝えろ。限界まで酷使しているのはわかるが、もっと出せとな。入港するまでの数時間も持ってくれればいい。」

 頼むもってくれ…


 第1遊撃隊 第1分隊 旗艦『吉野』

「『浪速』が追撃中ということは第2軍輸送船団と接敵したか。それにしても推定位置からこの状況で逃げているとは…『済遠』艦長 侮れん。ここでつぶさなならん。」

 坪井は方伯謙がどのような行動をとっているかを『浪速』の位置から手に取るように読み解く。と同時に、彼の厄介さも理解する。

「威海衛への退路を防げ。徹底的にな!!」


 『済遠』

「『広丙』速力低下!! 機関故障の旗が上がっています!!」

 エンジンに負荷をかけたことは裏目に出る。

「『広丙』反転!!」

 逃げきれぬと悟った『広丙』が後方からきている2隻を抑えに回る。

「後ろの時間は稼げたか…問題は正面の3隻」

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