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日清戦争-09 大義名分

 更新遅れた…まあ、年末年始に多数投稿するから許して

 まあ、前作踏襲部分が多すぎ。


 1894年7月23日 早朝 漢城

「作戦行動に入る。目標は朝鮮王宮。目的は朝鮮王宮と朝鮮王の確保。撃たれた場合のみ反撃を認める。着弾位置も外国公使館を避けるように。」

 龍山…現在のソウル郊外に駐屯していた日本軍が動き始めた。目的は朝鮮王朝の指導者の首を挿げ替えること。この当時、朝鮮の内政は当時の王妃閔妃の一族。いわゆる外戚という一族で、清国の威光を借り、朝鮮国内で好き勝手やっている連中である。

 彼らの存在が、朝鮮改革の最大の障害だ。何しろ、朝鮮改革派は上海にて清朝両国の謀略により暗殺された金玉均以外に日本に亡命していた人間はいる。彼らを呼び戻すことが改革には最適なのにそれをしないのだ。

 兵士たちは闇夜にまぎれ、朝鮮王宮に接近。それに驚いた朝鮮軍の発砲…それが日清戦争初の銃火だった。

「応戦!!公使館に当てるな。撃て!!」

 それに日本兵は統率された射撃を返礼としてお返しした。



  大院君宅

 日本公使館メンバーが21年前に失脚した大院君を説得している。日本でいう摂政のような立場で高宗を支えた。失脚前は外戚の専横、列強の介入を打ち払い、不正腐敗を打破し、有能な人材の登用などを行っているが、外戚との血みどろの政争の結果追放されている。12年前には復権のためにクーデターを発生させ、

「日本人は出ていけ」

 彼は外国文化の排斥は過酷だ。キリスト教徒の処刑8000人や他国船舶の撃ち払い、焼き討ちなどを行い、彼の統治期間中の鎖国を守り抜いた。彼の失脚後、私利私欲や国防意識の欠如した連中によって開国が進んだが。ゆえに日本人にも同様に強硬的だ。

 だが彼の人気は21年たった今でも消えない。能力もある。ゆえに恐れられた。人気のある人間に対して暗殺などの非道はできない。だからこそふつうは流刑という中央から強制移住させた挙句の幽閉という手がよくとられる。これならば内外問わず、担ぎ上げられても対処はある程度容易であろう。だが彼は幽閉されても地方に送られる首都漢城にいる。地方に送りそこで反乱軍を起こされようものなら大変なことになる。だから監視ができるところに置くという判断だ。

「この朝鮮の不正腐敗は見過ごせません。不正腐敗の犠牲になるのは民衆だけではなく、日本人もそうなのです。そして腐敗によって利を得るのは清の連中と閔妃の一族です。閣下はすでにそれを排除しようと動かれていたのではないでしょうか?」

 この発言に出ていけという言葉は止まる。1894年6月22日には側近を公使館に送り込み、外戚と清国の影響力の排除に日本の賛同を得ようとしていた。

「断ったではないか!?」

 大院君は怒りだす。

「閣下は監視されております。あの時点でその返事をすることは危険でした。下手に動けば閣下は暗殺されておりましたでしょう。」

 その発言に大院君は苦々しい表情を見せる。殺される理由に心当たりがありすぎるのだ。

「日本人は何を望む?領土か⁉」

 そのままの表情で大院君は

「領土はいりません。日本人と日本の安全…それを保障するための朝鮮の改革です。日本人と日本の安全を守るには朝鮮を強くして守らなければならないだけです。我が国も列強からの脅威を受けています。日本はある程度の改革には成功しており、それ故に脅威を和らげることに成功しています。その経験を提供しましょう。共に生きるために。」

 軍は午前中には王宮を占拠、大院君を送り込んだ。高宗は「自分は日本の改革案に賛成していたが、(袁世凱が交渉代表) 清国に脅迫されていた」という旨の釈明を行い、再度、大院君の摂政就任を認めた。同時に清国への撤兵を要請した。

 よいお年を 次は00:00に投稿。


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