表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ウェールズの風  作者: シモン
1/1

第一話

ウェールズの風

第一話

シャーロックホームズの本場である、イギリスではこの季節だともう夏休み、だ。

6月初旬くらいのこと。

大西洋特有の温暖でありながら涼しい風が吹きすさぶいていた。

風。

何かを運ぶようにして流れる。

「隣の子、今日引越しみたいね。」

ジョーンズ・アンドロ・アーロン。

彼の名だ。

ジェームズ一家は今日ロンドンから越してきた、一家に挨拶に行く予定であった。

「ok。

でもちょっとな。」

自殺もしたくなるほどこの世は怖いところだ。

日常会話位ならどうにかなるけど。

彼はそう思いながら部屋から出てきた。

ロンドン。

イギリスの首府で一昔前なら世界の首都、だった訳だ。

今はアメリカが強い影響力を持っているが。

そこの民がこんな、ど田舎に住むことはあまり有り得ないことではあった。

だけど挨拶するしかない。

人付き合いは昔からかなり苦手、だ。

苦手、というレベルでは無いけど。

ベルが鳴った。

「あ、今開けます。」

ジョーンズの母親が扉を開ける。

三つ編みの髪に、ブロンド。

ライトブラウンの瞳に端正な顔立ち。

現れたのは美しい少女。

「初めまして、アーロンさん。

私はシャーロット。

ロンドンから越してきました。

よろしくお願いします。」

「どうも、シャーロットさん。

こちらこそよろしく。」

(かなり可愛いけどあまり態度が、な。)

美しいと言えば美しいが。

あまり態度が良くない、とジョーンズは後年回想するだろう。

舌打ちを飲み込んでいる。

そんな感じの少女だった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ