小説を書くときに使える難読漢字・表現 ー不快ー
今回は嫌な顔するシーンで使える難読漢字・表現を記載しました。ぜひ役立ててください。
法界悋気……見ず知らずの人に対して嫉妬することです。漢字がかっこいいですよね。単純に「悋気」だけでも同じ意味になります。
例文:彼の評論は法界悋気も混じっていた。
頻出度★☆☆
不快度★☆☆
断腸の思い……ひどく悲しくつらい思いをすることです。腸が千切れるほど苦しい思いをすることからこの漢字になりました。「臓腑が捩れる」と表現する人もいますね。
例文:断腸の思いで彼と別れた。
頻出度★★☆
不快度★★★
臍を嚙む……ひどく後悔することです。「臍」はへそのことですが、へそを嚙もうとして結局嚙めず、時間を無駄にしたことからこの意味になったそうです。なんで嚙もうと思ったのでしょうか。
例文:彼女は真実を知った後、あまりの悔しさに臍を嚙んだ。
頻出度★★☆
不快度★★★
冷汗三斗……恥ずかしさや恐ろしさのあまり冷や汗をかくことです。一斗は十八リットルなので、三斗は五十四リットルですね。どんだけ冷や汗流すんだって思いますが、要は大量に冷や汗を流すほど恐ろしいことがあったということです。
例文:冷汗三斗の思いがした。
頻出度★☆☆
不快度★★☆
苦虫を嚙み潰したよう……ひどく苦々しい顔をする様子です。苦虫とは嚙んだら苦そうな虫のことらしいですが、なんとなく虫を口にいれた時の表情に味は関係ないと思います。
例文:彼は苦虫を嚙み潰したような顔をしていた。
頻出度★★☆
不快度★★☆
愁然……憂いに沈むことです。
例文:彼と話して、愁然とした気持ちになった。
頻出度★★☆
不快度★☆☆
不興……しらけることです。「不興を買う」いう言葉がありますが、これは相手の機嫌を損なうという意味で、文字通り「不興」を「買って」いますよね。
例文:道化の芸が始まると、その場がすぐに不興した。
頻出度★★☆
不快度★★☆
憮然……落胆することや、驚きあきれることを言います。
例文:彼は憮然とした表情で佇んでいた。
頻出度★★★
不快度★☆☆
眉根を寄せる……怪訝な顔をすることです。これは字から状況がイメージしやすいですよね。なので、文章に入れやすいと思います。
例文:彼は私と話すなり、眉根を寄せた。
頻出度★★☆
不快度★☆☆
総毛立つ……恐怖や緊張、寒さのために全身の毛が逆立つことです。人間もそうですが、犬猫も緊張時には毛が逆立ちますよね。例えば威嚇しているときとか、尾と全身の毛が立ちます。
例文:近くで事故があり、総毛立つ思いがした。
頻出度★☆☆
不快度★★☆
肌に粟が生じる……恐ろしさや寒さのために鳥肌が立つことです。鳥肌と粟は色も形も似てますし、イメージつきやすいですよね。
例文:背後に気配を感じて肌に粟が生じた。
頻出度★☆☆
不快度★☆☆
潮垂れる……元気がないように見えることです。海水に濡れるという意味もありますが、意気消沈するという意味で使われることの方が多い気がします。
例文:雨に濡れ、潮垂れた彼を見咎めた。
頻出度★☆☆
不快度★☆☆
暗澹……不安で心苦しいことを意味します。漢字は難しいですが、非常によく使われます。
例文:暗澹たる思いのまま、一人歩いていた。
頻出度★★★
不快度★★☆
悄然……元気がなくて打ちひしがれているさまです。
例文:彼は雨の中悄然と佇んでいた。
頻出度★★☆
不快度★★☆
胸を焦がす……あれこれと思い煩うこと、恋慕の情に苦しむことです。皆さんは経験ありますか。ちなみに筆者はないです。告白したこともなければ、されたこともありません。
例文:彼への想いに胸を焦がす。
頻出度★★☆
不快度★☆☆
最後まで読んでいただきありがとうございます。
次回の投稿は明日の20時頃を予定しております。ぜひご覧になって下さい。