きっと水色の感情。
―現実世界―
”友達”とは、一体何なのだろうか・・・?
簡単そうで複雑なこの問いに、きっと明確な答えを出せる人なんていない。
ぼうっと、見ていた窓の外を二人の高校生が通り過ぎていく。
笑顔の二人は、きっとお互いのことを”友達”というに違いない。
でも・・・
きっと、高校を出た後は、疎遠になって、連絡を取り合わなくなって・・・そして、終わる。
それでも、
彼らは、友達とお互いを呼ぶのだろうか?
それとも、友達とは俺が思っているほど、キラキラしたものではないのだろうか・・・。
それならば、この世界は・・・トモダチだらけだ。
俺は・・・そんなのいらない。
俺が必要だったのは・・・
―脳裏をよぎる・・・どこか陰を持ったあの女性―
あの人だけだった。
思えば・・・あの人も・・・友達というものを探しているように思えた・・・。
でもきっと、あの人は・・・それを見つけることができなかった。
俺は、先輩の友達にはなれなかったのだと思う。
だから、彼女は・・・
俺に何も告げず・・・・あんなことをしてしまったのだろう・・・。
もし、俺が友達にさえなれていたなら・・・
あの過去は・・・変えることができたのだろうか・・・?
そうだとしても・・・
俺には”友達”が何なのか・・・よく分からなかった。
そして俺は今日も、眠りにつく。