戦闘訓練―2―
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ビルの屋上へと到達した白は零戦を呼び出し、ふぅっ、と一息をつく。
「零戦 コンバート―ベーリッチ」
白がそう唱えると、零戦は光を放ちながらその形状を変化させていき、一瞬にして狙撃銃へと成り変わった。
白が出現させた狙撃銃は、一般の魔法士が用いている狙撃銃の内の一つ、ベーリッチだ。この狙撃銃は比較的扱いやすい狙撃銃であるため、狙撃主の役を担う魔法士の中で一番使われている狙撃銃だ。
「佐川さんは......いたいた......うわーお、真っ直ぐこっちに向かってきてるなぁ......佐川さんのメイン武装と能力両方知らないからなぁ......とりあえず、一発撃って様子見しようか......まあ、当てられる自信ないけど」
パンッと狙撃銃から放たれた弾丸が佐川へと向かい、見事なヘッドショットが......
決まる前に、キィン!という甲高い音をたて、佐川が一度足を止め、近くにある路地裏へと身を隠した。
「......うぇ......マジかぁ......あれ、魔法障壁じゃなかったな......一瞬、ほんの一瞬、刀が見えたと思ったら姿を眩まされたし......レーダーには映ってるけど......これあれだよね......わざとレーダーに映ってるやつだよなぁ......どうしようか」
◆◆◆
「ほう......天羽は狙撃銃を使うのか......あれ?聞いた情報では狙撃銃を使ってたなんて......いや、言ってたか?いやいや、銃を使ってたってだけで狙撃銃とは......まあいいか。どのみち、切り飛ばすことに変わりはないしな!」
◆◆◆
んー、刀や近接武器は実戦で使ったことないしなぁ。剣術は少しかじった程度だしな。......サブマシンガンで応戦しようか。狙撃も変態並みに上手い訳じゃないから不毛なことをして魔力を減らすくらいならこっちの方がいいか。
「コンバート―スケール」
白が手にしていたベーリッチは姿を変え、片手で扱える大きさの銃へと変わった。今白が手にしているスケールはさっきのベーリッチとは違い、白が零戦の作成者であり、マッドサイエンティストと呼ばれている軍の技術者と共に考案した銃である。
スケールは、片手で持てる程度の大きさであり、速射性能もトップレベルを誇る。ここだけ聞くと良さそうだが、短所も存在する。まず、速射性能が高い代わりに威力が低い。そして、弾のばらつきもひどく、射程も一般魔法士が使うものよりも短いのだ。更に重大な欠点が一つ。魔力の消費量が多い。
このことから採用されることはなく、悔しがっていたマッド......技術者を見て内心よろこ......同情してあげていた白は、スケールが日を浴びることはないと思っていたが、今まさに使用していることから、あの技術者と考案した他のものもいつか日を浴びる日が来るのでは......と考えたところで、気を引き締めなおしたのだった。
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