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宇宙喫茶で弟子になる。  作者: 五角形の人
6/6

無空間

すいません。テスト終わったので、これから書きます。

マスターはそっと赤みある、一つのドアの前に立った。そして私の方に目を向ける。

「いきなりですが、もう実習にでも入りましょうか。まず、料理をする上で一番必要なものって何だと思いますか?」


「愛情ですか…??」

「素晴らしい回答なのは、間違いないのですが。食材ですよ。それがないとそもそも作れませんから…」

私は見栄を少し張っていった回答だったので、つい恥ずかしくなってしまった。


「まあ、愛情も絶対必要なので間違いではありませんよ!でも材料は愛情のように無限に湧き出るわけでは、ありませんので、今からすることは食材集めに行きますよ。」

「食材、集めですか?この星で?」

「いえ、この星では食材を得ることはできません。とりあえず私についてきてください。」

そういうと彼は年期の入ったドアノブを回しドアを引く。

その奥に広がるのは先が見えないほどに広がる大きな水面と。夜の空よりも暗い暗闇の空間が置かれていた。

「ここは、いったいなんですか…」

そう私が圧倒されながらも尋ねる。

「行くべき場所へと連れて行ってくれる、いわばテレポータというのが近しいでしょうか。さあ、恐れず、こちらへ。」

ドアの前に立ち、広がる空間は不気味そのものだった。でも、その不気味さが私の好奇心を引き寄せる。

疑念を抱きながらも、一歩ドアの内側に足を踏み入れる。その一歩は水面に波紋を広げ、暗闇へと消えてゆく。

マスターも私を前に押し出すように空間に足を踏み入れる。

「さあ、少し前に歩いてください。」

一歩、二歩三歩、四歩進んだころだろうか。パタンという音と同時に視界は暗さに包まれる。

「え、ええ。なにも見えないんですが、。ど、どうすれば、いいんですか、、」

私は狼狽しながらマスターの見えぬ姿を探そうとする。

「少しリラックスしましょう。そして目を瞑ってみてはいかかでしょうか。暗さで目の前が見えないのなら、目を瞑っても変わらないですし。むしろ、目にもいいですしね。」

マスターは、微笑んだ声で、意地悪な言い方で助言をくれた。

私はただその言葉の通りに目をただ瞑る。

その瞬間、目が閉じたおかげで、感覚が研ぎ澄まされたからなのか。私が今いる静かな空間そのものを認識できたように感じれた。

「わかるでしょう。この感覚。では次は、目を閉じたまま。耳も手で塞いでみましょう。」

私はマスターに言われるがまま耳を強く抑える。

すると、さっきまではマスターの声しか耳にしなかったはずなのに。耳をふさぐその裏側に波の音が振動として耳に伝わるのがわかる。でも聞こえない。


不思議な感覚だ。本当は見えもしないし、聞こえもしないはずなのに。確かに空間がある。

いや、空間がある。というよりも私自身が空間に溶け広がるように感じる。

音も、重力も、動きも。ただ私の中で広い水面が広がる。何も考えたくない。


いつの間にか息をすることさえも忘れてその感情に浸っていると、ふいと白い点が私の心を温めた気がした。その瞬間、視覚には白い光が、ぽつぽつと瞼の裏を埋め尽くす。そして、聴覚には、ザアアアッ。とまるで大波の口喧嘩をきいているかのように、波の音を耳の中で埋め尽くす。

そして、音も光もだんだんと高まり、限界まで達するほど高まった瞬間。

弾けるように、目が覚めた。

そして目の前に広がる光景は、あの時地球を旅たち、宇宙に行った景色のように。

上には星一面と、そして下には暗い青みがかる大きな球体が見える。


はっ。マスターは!

「マスター!!!!」

「およびですか?」

と後ろから声がした。

ビクッ。としとっさに後ろを振り向くと。やあ、と言わんばかりに、余裕の笑みを浮かべ、私に手を振るマスターの姿が。

「ここは、もう。わかるでしょう。そう、宇宙ですよ」

ただ、そう一言放つ。



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